バリ島での透析
今日は5年半ほど前に、透析を始めて4ヶ月後の2001年8月にバリ島に旅行して、現地で透析したときのことを思い出して日記を書きます。私は三度の飯より旅行が好きで、大学時代には春休み、夏休みになると、主にアジア方面の秘境を中心に、バックパックを片手に、バイトで稼いだなけなしのお金を持って1ヶ月以上一人で放浪の旅に出かけました。その頃の旅行の思い出は、今の私の人生での一番の財産になっています。そんな私ですから、透析になった時にまっさきに頭に浮かんだのが、「が~~~~~ん、もう放浪でけへんやんかー」という失望感でした。秘境に行けば行くほど、もちろん透析なんかないし、あったとしても、かなりコワイ・・・それでもあきらめ切れない私は、何とか透析がある所で、わたしの好きな所で、アジアで、行ける所はないかと思い探してみたところ、バリ島が思い浮かびました。そして、以前私が20代の頃に2,3年ほど住んでいた香港にいる親友を誘って、一緒に行くことにしました。日本→香港(親友と合流)→バリ島→香港(親友と解散)→日本という旅行計画を立てて、全行程約10日間ほど日本を離れて旅行することにしました。でもそれは自分に対するチャレンジでもありました。透析になってショックを受けて、何事にも消極的になりがちだった自分を奮い立たせる旅でもあったのです。そこで透析開始して、4ヵ月後の2001年8月にその旅行を決行することになりました。しかしその時通っていたクリニックの先生も、「海外旅行は全然大丈夫ですが、やはり透析を始めてまだ4ヶ月やし、初めての海外透析ということもあるので、できたら、バリ島とかあまり聞かないところよりも、ハワイとかグアムとか行かれたらどうですか?」とかなり心配をして忠告していただきましたが、一度思いついたら、猪突猛進型のイノシシどしの私が忠告に耳を傾けるわけがありません。そっから、あらゆる手段を使って(主にネット)、何とかバリ島の透析施設を探し出して、確かバリリーナルセンターという名前だったかと思いますが、見つけることができました。そこは当時、できてまだ1年くらいで、とってもきれいで、日本の資本が入ってるようで、主に観光客のみを受け入れしている施設のようでした。でも最近そこのホームページを開いたら、なくなってたので、もしかして閉院されたのかなー。写真もそこでの透析の写真です。すごいきれいでしょ。いかにもバリ風の内装で。場所は観光地のウブドという所から、北に2,30分くらい車で行ったところだったと記憶しています。途中で棚田がすごくきれいな場所があり、感激しました。ついたら、その日はなんと私一人でした。でも観光客のみ受け入れてるので、そんなにたくさん人は来ないということで、一人だけというのも決して珍しくはなかったよです。透析はベッドではなく、すべてリクライニングいすで、10脚ほどありました。ちょっとエアコンが効きすぎて、途中かなり寒くなったのを覚えています。透析患者一人に、スタッフが3,4人ついてくださって、途中から、ドクターもこられました。なんか私一人にこんなにたくさんのスタッフに方に集まっていただいて申し訳ない気持ちにさえなりました。皆さんスタッフの方本当に親切で、バリ人の気質からなのか、すごく穏やかで丁寧でした。穿刺も何事もなく済んで、いつもどおりに透析をしました。途中でスタッフの方が、スイカを運んでくださって、透析中にいただきました。カリウムがちょっと心配でしたが、透析中に抜けるよなーと思って、思いっきりいただきました。そして無事終了し、快適に透析を終われました。費用は確か日本円で3万円くらいだったと思います。終わってから、その透析センターの近辺がすごい自然がきれいだったので、ちょっと探索してみました。バリ島は自然豊かで、独特の文化があり、ごはんもおいしいし、癒し効果抜群の場所です。移植後は透析なして、ゆっくりとまた行ってみたいです。かなり長い日記になりましたので、香港の透析のことも書こうかと思ったのですが、またの機会にします。