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臼杵磨崖仏(うすきまがいぶつ)は 大分県臼杵市深田にある4群60余躯の磨崖仏。 一般には臼杵石仏(うすきせきぶつ)の名で知られています。1952年 国の特別史跡に指定され1995年には 磨崖仏として日本初、彫刻としては九州初の国宝に指定(指定対象は59躯)。 磨崖仏造営の時期や事情を証する史料は一切残っていません。 地元に伝わる「真名野長者伝説(炭焼き小五郎伝説)」に用明天皇が登場するので6世紀後半が舞台と考えられますが この伝説では長者が亡くなった娘の菩提を弔うために磨崖仏を彫らせたといいます。 しかし 実際の磨崖仏は 仏像の様式などから大部分は平安時代後期、一部は鎌倉時代の作と推定されています。 山岳仏教の衰退と共に忘れ去られてしまった磨崖仏は1000年の風雨に曝され続け もともと阿蘇山からの火砕流が溶結した凝灰岩に掘られた石仏は脆く また参拝者によって自然にできた道が大雨の際は川に変わり石仏を削り取り 現在、多くの石仏の下半身が切り取られたように無くなっているのは そのためなのです。 劣悪な環境の中で仏頭の多くが剥落。中でも、最も有名な古園石仏群の大日如来像の仏頭は1994年に保存修復が完了するまでの間、仏体下の台座に置かれたままだったそうです。 修復にあたって 元の姿に戻すべきという意見と臼杵のシンボルともなっている像の姿を大きく変えることを憂慮する意見との間で論争が起きたとのこと。 仏頭の元の位置への修復が国宝指定の条件として文部省から提示されたため 最終的に元の位置へ復元。 臼杵駅のプラットホームにある仏頭のレプリカは修復前に作られたもので 仏頭が足下に置かれていた時期の状態をよく表しております。 一方 駅前には この像が彫られた当初の姿を復元したレプリカが設置されています。 余談ですが 臼杵は私の亡くなった弟の嫁さんの出身地です。結婚前の名前も臼杵。お父さんは某大手建設会社の社長。 これも余談ですが 鎌倉にも磨崖仏が有ります。観光パンフレットにも案内が無く 知る人は少ないです。切通しに向かう途中の とある民家の玄関先からだけ遠望出来るのです。 (おまけ) ビルマ(現ミャンマー)軍に破壊され 首だけ樹木の根元に包まれている仏像。 以前 詳細見聞録を公開しました。 痛ましい。 (臼杵名物) カボスという柑橘。 大分県が全国での主産地。臼杵が その中心なのです。 この果汁を絞って これまた九州でしか お目にかかれない「キビナゴ」という魚の刺身に かけて食べると美味です。私は鹿児島の「天文館通り」の料理屋で味あいました。
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