カテゴリ:歌
昨日の記事じゃぁ何にも伝わらないと思うので、小田さんが七人のアーティストへ送った手紙と山下達郎さんからの返信の手紙を全文載せようと思う。 <小田さんから七人のアーティストへの手紙> 突然かってな手紙を出す無礼を許してください。 TBSから現在あるものとは違う音楽番組をやらないか、という打診があって考えました。 この国で僕らのような音楽をやってきた者にとって今大切な事はいったい何だろう。 で、思ったのです。それは、同じ時代を生きて音楽を作ってきた人たちを認め、愛し、尊敬する事なのではないだろうかと。 偏見を承知で、非難を覚悟の上で無数にある名曲から一方的に七曲を選びました。 で、あなたの一曲を、その一曲に選ばせてもらいました。 ここからが本題です。 この曲を一緒に演奏してもらえないだろうか。 という、お願いの手紙だったのです。 もし、残念ながら、あなたの不参加が決まったら自分ひとりで演奏するつもりで臨んでいます。 もちろん、出演を断られたとしても、あなたに対する尊敬の気持ちは、いささかも変わることはありません。 2001.10.5 小田和正 <山下達郎さんから小田さんへの返信の手紙> 前略 小田和正様 ご丁寧な直筆のお便りをいただきありがとうございました。 小田さんをはじめTBSのスタッフのみなさまがたの番組に対するご趣旨は十二分に理解いたしておりますが、いかんせん私はこれまでテレビの番組というものに一度も出演したことがありません。 二十年以上前にCMに一度、レコード大賞の授賞式に二度ほど出ましたのが私のテレビ経験のすべてであります。 もともとご縁が無かった上にキャリアが加わって今ではテレビメディアとの関係は完全に音楽的な部分のみとなっており、こうなりましては今さらどうにもなりません。 小田さんをはじめ諸先輩が今なお堂々たる現役としてご活躍されてるということは、私のような者にとりましては大きな励みであり、目標でもあります。 したがいまして、小田さんのおっしゃるアーティスト同士が認め合うという発想にも十二分、共感できますし、できますなら何かお手伝いさせていただければとも思うのですが、こういうときにはいつも申し訳なく感じております。 もともとこの曲はオフコースに触発されて作ったものです。 青山のアパートの一階がオフコースカンパニーで二階に私の所属事務所があった時代でした。 あのころは、私も30歳になったばかりのとんがった盛りでした。 バンドで挫折した私にとってオフコースはとても重要なライバルで、敵がバンドのコーラスなら、こっちは一人でとか、そういったしょうもないことを若気の至りでいろいろと考えたものでした。 長い時を経て、小田さんにこの曲を歌っていただける時代になったとは本当に感慨無量です。 今後ともいっそうのご活躍をかげながらおいのり申し上げております。 まずは取り急ぎお詫びならびにご挨拶申し上げます。 草々 2001.10.20 山下達郎 ↑この手紙は山下さんから小田さんへの私信なわけで、小田さんは山下さんに許可をもらえたからこの手紙をみんなの前で読んだんよね。 何十年の間憎み合っていたと小田さんは言ってた。 そのことを知ってこの二通の手紙を読むとやっぱ”良かったねぇ”って思うよね。 小田さんはこの手紙をはじめて読んだ直後に、「もう出てくれたことと同じだよ」って、ちょっとうるうるしながら言ってたな…。 小田さんが一人で歌った「クリスマスイブ」のアレンジは山下さんのオリジナルと寸分違わないようだったよ。 今、小田さんは本当に山下さんと山下さんの「クリスマスイブ」を尊敬してるんだなぁって思った(^_-)-☆ ↓小田さんが手紙を書いた七人のアーティスト名と歌った楽曲名 1.スマップ 夜空ノムコウ 2.福山雅治 桜坂 3.桑田圭祐 勝手にシンドバッド 4.ユーミン ひこうき雲 5.宇多田ヒカル Automatic 6.ミスチル Tomorrow never knows 7.山下達郎 クリスマス・イブ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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