テーマ:本のある暮らし(3187)
カテゴリ:本
百田尚樹著『永遠の0(えいえんのゼロ)』解説・児玉清の続き。
再読したら、また泣いてしまった。 ぬゎんやねん…この本…。 即効の再読やったのに初めて実感して読めて、あれっ?、これ、ほんまに再読? みたいに感じる所が多々あった。 元来、1行づつ細かくしかよう読まない僕やのに、即効の再読やのに、そんな風になったのは、今度は出てくる地名の場所をちゃんと認識して読んだからやと思う。 たとえば、ラバウルからガダルカナルへの攻撃がいかに大変な作戦かっちゅう事なんかも、何度も地図を見ながら読み進むと、だんだんと雰囲気が分かって来るんよ。 ガナルカナルからの帰りに燃料切れでブーゲンビル島のブインに帰島するってのも意味が分かるし ラバウルからニューギニアのポートモレスビーを攻めるのに、ニューギニアのラエに前進基地を作ったのも地図を見れば一目瞭然やし! それと、日本がガナルカナル奪還にボロボロの戦いをしてる、そのさ中、わずか千数百キロ北のトラック島では、世界最大の戦艦「大和」が一度も戦争をしないでジっとしてたってのも地図を見たら、よけいに悔しく思うし。 その部分の記述が、ほんまに悔しくて堪らなくなるので引用するね↓ ”山本長官以下司令部幕僚たちは軍楽隊が演奏する中で豪華な昼食を取りながら、第一線で戦う将兵たちに命令を下していました。水平たちが「大和」をどう呼んでいたか知っていますか――「大和ホテル」です。” 講談社文庫『永遠の0』より なんせ、僕は「レイテ」がフィリピンである事すら知らなかったんやから、ほんま無知過ぎる状態で一度目を読んだわけやけど、今思えば、知らずに一度目、だいたいを知った上で地図を手元においての二度目という、この読み方は良い読みをしたと思う♪ しやけど、元々嫌いやったこの戦争を百倍嫌いになってしまったけど、この素晴らしい小説を読めた幸せを考えれば、読んで良かったと思う。 真珠湾から玉音放送の1週間前まで、あの戦争の中を生きた宮部久蔵という男を通して、あの戦争の事を僕は知ったって事が、なんちゅうか、嫌やけど良かったみたいな感じなんよね。 この本を読まなかったら、あの戦争の事を知ることは死ぬまでなかったと思う。 あの戦争を語った本は腐るほどあるだろうけど、ネガティブなことばかり多い本だと思うし、そんな本読もうと思わないもん。 宮部って男の生き方を通して、あの戦争を知ることが出来て良かった。 多分、海軍一の臆病者で、しやけど天才ゼロ戦乗り! 同僚や位の下の人にも丁寧語で話したりするから、みんなに軽んじられてたっちゅう変な軍人。 「国の為に死ぬ」って、みんながそう思ってたあの時代に「妻と娘のところに生きて帰るんだ」って公言してやまない変わった奴。 沢山の人たちに慕われ、また沢山の人たちに馬鹿にされてたり疎んじられてた宮部。 読めば読むほど、宮部って男が心に沁み込んできて、 なんでやねん! なんで宮部が特攻してもたん!?(>_<) って、思いが大きく大きくなって行くねんね。 って、何を書いても児玉さんが書いてた解説以外の言葉が思いつかへんねんけど… ページが終わりに近づくにつれ ”もしかしたら宮部は生きてるのんとちゃうのん…?” みたいな思いも、気持ちの片隅にちらほらしだしたりして…、 しやけど百田尚樹さんて、デビュー作で、こんなに読者の気持をちゃんと分かって自由自在にあやつるみたいな本を書くなんて、すごい人やと思う。 「探偵!ナイトスクープ」の構成作家なんかをやってはった人だっていうから、やっぱ受け取り手側の気持ちを操る、プロのテレビ人をしてはった人のポテンシャルは、ちょっと桁違いなのかも知れへんな…。 でね、この『永遠の0』の最後のほう「第十一章 最後」に無線電信にかかわる事で驚くべき事が書いてあった。 無線電信というのは、モールス信号という「ト」と「ツー」の組み合わせの符号によって文章を送信する事なんよね。 僕は、今年アマチュア無線を再開して、電信に力をいれようと思ってたんだ。 8月の始めには山荘で電信をやる準備も整えてやる気満々やった。 その時の写真がこれ↓ 手前中央の赤いつまみのついてるのが無線電信の「ト」と「ツー」を発生さすパドルという機械で、その右奥のパソコンには無線電信を解読するソフトと送信するソフトを立ち上げてある。 だから、赤いつまみのパドルを使わなくても、パソコンのキーボードでも、記憶させてる文章をクリックしてでも、モールス信号を送信する事ができる。 で、どうして、こんな写真を載せて電信の説明をしてるかというと、僕はこの2カ月の開局準備の間じゅう無線電信の事を考えてたんよね。 その事を踏まえてもらって、『永遠の0』に書いてあった特攻隊員と無線電信の話を聞いて欲しいんよ。 太平洋戦争当時の日本の無線技術は、人の声は雑音ばかりで、ほとんど使い物にならなかったんだって。 戦闘機乗りによっては、こんな使い物にならない無線は要らないって、無線アンテナをノコギリで切り落としてた人もいたのだそうだ。 ゼロ戦乗りなんかは無線アンテナの空気抵抗のために運動性能が落ちるのを嫌ったんだってさ。 そんな無線だけど、「ト」「ツー」の無線電信は使用可能だったのだそうだ。 で、『永遠の0』「第十一章 最後」は、鹿児島の海軍鹿屋基地で通信人をしていた人の話が中心なんだ。 特攻隊というのは、最初の頃は戦果確認機が出て、特攻隊の戦果を確認してくれる人が居たんだけど、最後のほうでは撃墜されるだけだからという理由で、戦果確認機はまったく出されなかったのだそうだ。 じゃぁ、特攻隊が成功したか失敗したかをどうして知ることができたか? これがまぁ、特攻隊員自らが発する電信やったってんだから、びっくりした! しかも、その送り方というのがね、僕はもう涙が止まらなかったよ! その部分を載せるね↓ ” 特攻隊は「敵戦闘機見ユ」の場合短点連送つまり「ト」を連続して打ちます。そして、いよいよ空母に突入の際は、超長符を打ちます。「ツー」を長く伸ばして打つと、「我、タダイマ突入ス」という意味の電信になります。そして体当たりの瞬間まで電鍵を押し続けるのです。” 講談社文庫『永遠の0』より 僕の無線設備の電信発生装置はパドルと言って、短点と長符を横ぶりで自動的に発生させるものなので、上の文章をイメージしにくいと思うので 楽天で売ってる電鍵を載せるね↓
上のアフィリの写真が電鍵というもので、この黒い丸いつまみ(ハンドル)を下にチョンと打つと「ト」が打てる。 で下に押し付けると、押しつけてる時間だけ「ツー」と鳴り続けるってわけ。 つまりね、敵航空母艦を発見した特攻隊員は急降下しながら電鍵を押し続けながら敵空母に突っ込んだのだそうだ。 でも、どうして、その電信を聴いて戦果確認になるかってのは、ちょっと長くなるけど、通信人の話を載せるしかないので載せるね↓ ” 私たちはその音を聞くと、背筋が凍りつきます。その音は搭乗員たちが今まさに命を懸けて突入いている印なのです。その音が消えた時が、彼らの命が消えた時です。しかし私たちにはその死を悼む感傷に浸っていることが出来ません。特攻隊が「超長符」を打ち始めて音が消えるまでの時間を計り、その機が見事体当たりをはたしたのか、あるいは対空砲火で撃ち墜とされたのかを判断しなければならないのです。「超長符」を打ち始めてあまりに早くその音が消えた時は、対空砲火でやられたと判断します。しかし長く続いて消えた時は、見事体当たりに成功したと判断します。つまり我々電信員はその音を聞きながら、戦果確認をしなければならなかったのです。” 講談社文庫『永遠の0』より この人の話はまだまだ続いてね、読み続けるのが苦しかった。 辛すぎる話やった。 特攻隊員の電鍵を打つ行為も信じられへんけど、この電信を毎日聞いてる人の精神なんか、もう想像を絶するよなぁ…。 あの戦争の中で、そんな仕事をしてた人が居てたなんか考えてもみいへんかった。 しやけど、この2カ月電信の事ばかり考えてて、受信練習も毎日やってたその電信の事が、こんな悲しい話として出てくるなんてなぁ…。 ほんと、この本は沢山の事を教えてくれた。 知らなくても良い事なんだけど、知っても辛いだけの事なんだけど、知って良かったと思う。 児玉さんの解説でもなければ、僕があの戦争に近づいたりするわけなかったと思うし。 僕は、あの戦争が嫌いだけど、戦争で亡くなられた人たちのおかげで、僕が存在できるんやし、今の日本があるんやから。 あっ、余談やけど、ネットの世界では「ハンドルネーム」ってのを使うでしょ。 僕は「すー☆」ってハンドルネームを使ってる。 でね、このハンドルネームのハンドルの意味は電鍵の丸いつまみの事やねん。 電信で打ちやすいように、本名よりも短く打てるように電信用につけた名前の事をハンドルネームと言うんだ。 だから、ハンドルネームは短点のほうが長符より多い名前のほうが良かったんだ。 長符は短点の3倍の長さがあるから、モールス信号で送信する時間が長くなるってわけ。 「すう」をローマ字にすると「suu」で、モールス信号だと トトト トトツー トトツー … ‥― ‥― 短点7つと長符2つで、とっても理にかなったハンドルネームやなぁって自分で思う(^_-)-☆ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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お邪魔いたします。
私は還暦を迎えた主婦です。 今は亡き父は勇〇三部隊歩兵第二十九連隊に所属、ガ島生き残りでした。 ブーゲンビルからラバール、ゴンザレス地区、ビルマと作戦に参加したようです。 食料無し、マラリア蚊の襲撃、アミーバ赤痢、死臭漂う幕舎の地獄絵・・・あまりに過酷な体験からか、残念ながら父の口からその戦争体験を耳にすることはありませんでした。 帰国出来ても骨と皮の極度の栄養失調の為、生きられないだろうと言われたそうですがその後力強く生きながらえ、その父から兄と私は命を授かりました。 百田尚樹著『永遠の0(えいえんのゼロ)』読んでみます。ありがとうございました。 (2011年08月19日 09時18分51秒)
コメントありがとうございます。
お父上は大変な戦争体験をされていらっしゃるのですね! しかし、まさしく九死に一生を得て、その結果yumiさんご兄妹をこの世に誕生されたという事を感動を持って読まさせていただきました。 しかし、お父上は九死に一生を得て生還なされたと思うのですが、この本の中で何度も「十死0生」という言葉が出てきます。 特攻隊員は、九死に一生ではなくて「十死0生」で死地におもむくという、その残酷な言葉を知るのは辛かったです。 しかし、お父上がガ島生き残りという方からコメントをいただけた事によって、この本の現実味が突然、出てきたように思います。 ガ島、ブーゲンビル、ラバウル、ビルマが戦場だったことを現実感として伝わってきました。 貴重なコメントありがとうございました。 (2011年08月20日 01時06分47秒)
帰りに本屋で買って読もうと思っています。 実は今朝ほど、日経BPの連載コラム「ロジカルシンキングの達人になる」で高橋俊之氏による、『「永遠の0(ゼロ)」~いまの日本に生かすべき戦時下のロールモデル~』という文書を目にしたことが動機でしたが、この本への書評をネット検索していて、貴方のサイトに出会いました。感謝!!です。
故・児玉清さんが猛烈な読書家である事。テレビ番組の紹介で知りましたが、海外旅行中も英文の原書持参で読み続けておられた程の方だったのですね。シンプルなクイズ番組での聡明で真摯な姿も見られなくなったことは残念です。ご冥福をお祈りしたいと思います。 私の亡父はトラック島の生き残りでした。玉砕寸前に難を逃れたそうですが、多くは語らずに、28年前に62歳で他界しました。その前年に58歳で逝った妻の後を足早に追って逝きました。その父は、戦場での誓いを果たしました。どちらかが生きて還れたならば、互いの家族を心に掛ける(面倒を見る)といったものだったようで、被弾して死んだ戦友の妻と一人息子の面倒を数十年間見続けていました。小さい頃の私は、親戚関係でもないのに、なんでこのオバちゃん達と一緒に食事に出かけたりするんだろう。と思っていたものです。母から私はその理由を聞きました。偉かったのは母です。父と共に互いの家族付き合いを(それこそ死ぬまで)続けたからです。その母の兄は、ビルマ戦線で死亡しました。死ぬまでに一度、ビルマ(ミャンマー)に行ってみたいと言っていたその希望を果たしてやれぬまま、私は母の分骨を、遺骨の戻らぬ海軍中尉(兄)の実家の墓に入れてもらいました。 長々と失礼しました。 私は戦後の生まれです。私という存在があるのは、そうした生命の絆によるもののようです。 (2011年08月22日 14時18分20秒)
コメントありがとうございます。
こんな、書評とはとても呼べない、個人的感想文というか連想文みたいな物にたどり着いてしまわれたなんて、レアな、といいますか、変わってる、といいますか面白い検索エンジンをおつかいみたいですね(笑) ちょと自分でも、「永遠の0」「書評」で検索してみましたけど、この記事は100番目までにも出て来なかったですもん(^^ゞ そのついでに、みなさんの書評を少し読んでみましたけど、みなさん、それぞれに鋭い視線と切り口でこの本の事を高く評価されてて感心いたしました。 それなのに、こんな愚文を読んでいただいて、こちらこそ感謝です!! お父上のお話に驚きました! 「永遠の0」の物語の中心にあるのも、まさしく、そういった事であると僕は思いました。 もしかしたら、あの戦争から生還なさった方々の中には、そういった事がたくさんあったのかも知れないと思いました。 お母上のご分骨の事はよい事をなされたと思いました。 ミャンマーに行けなかったことは残念だったかも知れないですけど、喜んでおられると思います。 高橋俊之氏の『「永遠の0(ゼロ)」~いまの日本に生かすべき戦時下のロールモデル~』は全文読まさせていただきましたが、何をおっしゃりたいのか分かりませんでした。 すいませんm(__)m (2011年08月23日 01時09分24秒)
海外で生活している者です。
こちらの日系書店で随分前に買ったのですが、 やっと読み始めました。 3年前に亡くなった父が予科練出身です。 飛行機ではなく回天に乗る予定でした。 未だ半分ですが涙が出てなかなか先に進みません。 映画化されるので楽しみです。 (2012年10月15日 12時39分50秒)
コメントありがとうございます。
お父上が回天に乗る予定であったなんて、春夏秋冬さんにとってのあの戦争に対する思いは、僕なんかには想像もつかないものだと思います。 この本も特別な思いを持って読んでおられるのだと思います。 僕でも涙が出るところがいっぱいあったし、春夏秋冬さんには辛い本だと思います。 映画化されるのですね。 なんか、無茶苦茶辛い映画になりそうで見るのが怖い気もします…。 (2012年10月15日 22時00分12秒)
こんばんは、初めまして。
(実は2度目の書き込みです。今回もダメかも… わたしも『永遠のゼロ』をググってこちらにたどり着きました。 すー☆さんの日記を読んで、すぐアマゾンに発注しました。 私のようなミーハーが多いのか、なかなか届きません。 早く読みたいです。 “永遠のゼロ ネタバレ”でググると2、3番目でした。 今でもじゃがぺぇーさんのホームからは迷子になってたどり着けないので、永遠のゼロ ネタバレ”でググってからこのページにきます。 覗き見が多くなると思いますが、よろしくお願いします。 (2012年11月18日 21時07分15秒)
なんか前も書いていただいたみたいですいませんm(__)m
こんなけったいなところに焦点をあててダラダラと書いた長文にお付き合いいただきありがとうございますm(__)m だけど、こんな、あんまり本全体を表現できてないような記事を読んでいただいて『永遠の0』を読むと、もしかしたら思ってはる内容と違うかも知れないです(^_^;) そのときはごめんなさいですm(__)m ググってみたら、本当に二番目に僕の記事が出てきて、去年の夏に書いた記事やのになんでやろう?って、びっくりしました(@_@) (2012年11月19日 00時42分38秒)
すー☆さんへ
本日やっと『永遠の0』が届きました。プロローグで“よしっ”って思いました。 でも今日は平日、、、1章にどんどん入り込んだものの怖く(?笑)なって、自分を押しとどめました。 合わせて買った『輝く夜』を1編読んで気持ちを満たすことができました。 でも週末まで我慢できるか、自信はないです。 もう一つ、ちょっと嬉しくて報告したいことがあります。 私が買った『永遠の0』は諸事情(笑)により文庫本なのですが、発行日が2012年11月22日でした。 勝手に、オーダーメイドで私のために刷ってくれたみたいな気分でとてもご機嫌です。 はしゃぎすぎて変なコメントになってしましました。 過去の日記も楽しく興味深く読ませて頂いています。 またコメントできればと思います。では… (2012年11月26日 21時37分22秒)
届いて良かったですね♪
そんなに待たされたって事は重版待ちだったんでしょうね。 だけど、待ったおかげで良い日付の発行日の本になってラッキーやったやないですかぁ!(^^♪ なんか過去ログも見ていただいてるみたいでありがとうございます。 昔は気合が入って毎日更新してたけど最近はほとんど放置状態なんですが、やまとほたるさんみたく時々前の記事にコメントをいただいたりして嬉しいです♪ (2012年11月27日 00時13分09秒)
読了しました。
早くにお礼を書き込もうと思っていたのですが、言葉が綴れずにいました。 この本に出会えて、北村弁護士、すー☆さん、そして神様(無宗教ですが)に感謝の気持ちでいっぱいです。 映画化されるそうですが、是非たくさんの人に見て欲しいと切に思います。 私のように戦争ものを避けていたひとたち、ノンポリ(死後?)のひとたち、これから社会人になる若い人たち… 「みんなこの本を読んでぇ~」って日本の中心で叫びたいです。 (2012年12月12日 21時17分36秒)
わぁ!映画化されるのですね!(@_@)
宮部を誰が演じてくれるのか、とても気になるところですね。 なんか、現実の人間として存在するって気がしない、っていうか動いてしゃべる人間としてリアリティを持てないですぅ(^^ゞ 僕も見てみたいです! (2012年12月15日 02時21分35秒)
熱心なあなたの書き込みに、関心し感動しました。無線のことをお書きになっていますが、戦闘機には無線機は搭載しておらず、通信機です。つまり会話式ラジオです。無線機。つまりトツー式は大型攻撃機・雷撃機(三人搭乗)急降下爆撃機(二人)偵察機(三人)といった機種に搭載されています。
従って戦闘機が特攻で突入するときは、長音は発進しません。他の機種が突入する場合に、長音打電をしますが、受信基地では、撃墜されずに突入したことだけは判りますが、戦果は判りません。戦果については、もしも突入被害を受けた敵艦があった場合、その艦は必ず「我れ神風が命中、被害あり火災発生」というような発信をします。これは受信基地でも傍受できます。この時間と先の長音発信の時間を付き合わせて、突入の成功を推し量るのですが、敵艦の発信により、その艦の被害状況、叉は沈没に至る経過はほぼ掴めるのです。我々が教えられていた、略電信号を参考までに。。。 テ ・-・-- 敵の意味 ハ -・・・ これを二つ打電すると、敵発見 になります。 コ ---- 我敵と交戦中 ト ・・-・・ 突入す ラ ・・・ 成功せり (2013年04月24日 09時47分55秒)
途中で送信になり、失礼しました。
ヒ --・・-- 我れ被弾発火せり これは大変に悲しい電文です。ちなみに私は零戦の搭乗員で、終戦まで、鹿屋基地に居り、迎撃戦闘を繰り返しておりました。86 歳になりますが、永遠の0の映像製作に協力しております。若い方が関心を持ち、少しでも平和の道を歩まれることを、祈っております。 (2013年04月24日 10時03分15秒)
コメントありがとうございました。
2年も前の、こんな稚拙な文章を読んでいただきありがとうございます。 よくたどり着いていただきました! まさか零戦搭乗員の方に読んでいただけるなんて、信じられないような光栄です。 年齢をお聞きして驚きました! 10代の時に零戦搭乗員として鹿屋基地で終戦を迎えられたわけですね。 なんか無茶苦茶驚いてしまい言葉に出来ません…。 略電信号、教えていただきありがとうございます。 こんなの、旧零戦戦士さんに教えていただかなければ一生知る事はなかったと思います。 映画製作に協力されたという事にも、凄いなぁ!って思いました。 映画、ぜひとも見させてもらいます! ありがとうございましたm(__)m (2013年04月24日 22時44分11秒)
私は十代の終わりでした。恐らく太平洋戦争の最後の少年兵だったでしょうね。それにしては大変な戦闘を経てきました。第五航空艦隊721特設航空隊・戦闘307飛行隊で鹿屋におり、沖縄から特攻基地を潰しに来る、米戦闘機との戦闘を繰り返し、四月初頭、まだ沖縄へ上陸した米軍が、日本の飛行場を占領していない期間に、特攻の戦果確認機として、第二健武隊六機の特攻に追従し、視認しました。八月六日。特別攻撃隊指名されましたが、終戦となり生きております。永遠のゼロの映像製作に当たっては、時代考証と海軍式形態。叉航空隊の考証などを教えたりしております。
原作は各所の戦闘状況に関しては、諸文献・記録によるものだので、ほぼ正確ですが、その他の著文には処々間違いがあり、訂正をしてゆく作業もあり、正確なものを描いてゆこうと努力しております。 (2013年04月25日 10時36分11秒)
再度のコメントありがとうございます。
八月六日に特別攻撃隊指名されるなんて、なんというタイミングだったと思いました! 永遠のゼロの物語中では、宮部が出撃した直前ぐらいですよね。 だけど旧零戦戦士さんは、よく生き残られました。 とにかく、その思いでいっぱいです。 旧零戦戦士さんからいただいたコメントを若い人にも読んでもらったのですが、その者はもう言葉を失うほど感動してました。 若い人も神風特別攻撃隊の事を知っていて、旧零戦戦士さんのコメントの文章が心を打ったことにビックリしたのですが、嬉しかったです。 ですから、映像制作に強力することによる、旧零戦戦士さんの若い人たちに平和の道を歩まれることへの祈りをこめたお気持ちは絶対伝わると思いました。 (2013年04月26日 23時29分28秒)
本日コメントを拝見致しました。若い人にも見せたとのこと。失礼ですが、ご年配の方でしょうか。永遠の0は感動を呼びますが、特攻隊員の実態・戦闘の現実などは書かれていませんね。死闘とはこんなものではありません。私は今回関係を持つに当たって、俳優が演じるものではなく、あくまでも現実を描いてほしいと願って、この歳して協力を承諾しました。出来れば彼方様に或る物を差し上げたい思いです。それは私が或る講演会で語ったCDです。メールでも出来ればと、この場が残念です。ご返信有難うございました。
(2013年05月06日 10時50分07秒)
親子で この本を読みました 娘は16歳です 私の亡くなった祖母から 戦死した逢ったことのない祖父のことを 勇敢だった でも生きていてほしかった と、聴かされたのを覚えています そして、何度も生還しても 戦地に行かされ 終戦前に亡くなり 遺品すら無かったことの悔しさや悲しみから 国を憎んだこともある祖母の内面を聞いたことも覚えています ですから、娘がこの本を読み、私に読むように教えてくれ読んだ時 特攻隊の人々が 本当に生きようと・生きたいと思っていたことや それすら言えなかった時代背景と遺されていく人々への思いやりを あらためて知り それが事実なのだろう と 気づかされ 感動しました 人間の 本当の愛を きづかされました 映画楽しみにしています そして、このサイトを知れて嬉しかったです ありがとうございます
(2013年05月19日 06時10分47秒)
親子で この本を読みました 娘は16歳です 私の亡くなった祖母から 戦死した逢ったことのない祖父のことを 勇敢だった でも生きていてほしかった と、聴かされたのを覚えています そして、何度も生還しても 戦地に行かされ 終戦前に亡くなり 遺品すら無かったことの悔しさや悲しみから 国を憎んだこともある祖母の内面を聞いたことも覚えています ですから、娘がこの本を読み、私に読むように教えてくれ読んだ時 特攻隊の人々が 本当に生きようと・生きたいと思っていたことや それすら言えなかった時代背景と遺されていく人々への思いやりを あらためて知り それが事実なのだろう と 気づかされ 感動しました 人間の 本当の愛を きづかされました 映画楽しみにしています そして、このサイトを知れて嬉しかったです ありがとうございます
(2013年05月19日 06時13分45秒)
お返事書かずにほったらかしにしてまして大変申し訳ありませんでしたm(__)m
僕は、文章が稚拙なもので若く見られてしまうのですが、はい、年配です。 講演CD、お聞きしたと思いますが、公開の場で送り先を示すのも問題があると思いますので、お気持ちだけいただかさせていただきます。 公開された映画を見れば、旧零戦戦士さんが協力なされたの時代考証とか、戦闘の実際を感じられると思います。 僕は、あの分厚い本を二回も読みましたから、本を超える表現とかを感じる事ができると思うからです。 旧零戦戦士さんのお言葉を得て、映画を見ることが、さらに楽しみになりました。 本当にありがとうございましたm(__)m (2013年05月21日 00時15分30秒)
コメントありがとうございます。
16歳の娘さんが、この本を読まれてちえこさんへすすめられたなんて、びっくりしました。 賢い娘さんですね! 「生きたいとさえ言えなかった時代背景とか遺されていく人への思いやり」 そうですよね、そういった事をあらためて実感させてくれる本でもありました。 素敵なコメントありがとうございました。 娘さんにもよろしくですm(__)m (2013年05月21日 00時16分47秒)
私も永遠の0の、特効について語る部分が一番衝撃的かつ印象的で、それに関わる感想を探していてこのブログにたどり着きました。本当に、あの部分は涙が止まらなくなりました。
自分の死を、自分で、大空の上で伝え続けながら死んでいくというのは、本当に過酷で、壮絶な状況ですよね。 私は永遠の0を読んでから、もっと実際に戦争について書かれた本をたくさん読むことにしました。読んで良かったとおもいました。永遠の0のおかげです。 「あの戦争を語った本は腐るほどあるだろうけど、ネガティブなことばかり多い本だと思うし、そんな本読もうと思わないもん。」 と書かれていますが、それはもったいないような気がします。知って損をすることはありませんでした。 (2013年09月04日 11時15分38秒)
suoさんコメントありがとうございます。
僕も、あの無線電信の長音を打ちながら敵空母に突っ込んで行く事が堪らなくて、ネットで、その事を書いてはる人を探したのですが見つかりませんでした。 記事を書いたのは2年前ですので、その後に書いてはる人がいらっしゃるかも知れないですが…。 あの話、耐えられないですよね! 我が身に置き換えて想像しようとしても無理でした。 戦争の壮絶さを知る事は、不戦の誓いをたててる日本人こそもっと知る必要があるのかもしれないとも思います。 知らないでいくら『不戦』をうたっても、そらは単なる平和ぼけになってしまうような気もします。 僕も、良い本があれば読んでいこうと思います。 (2013年09月04日 23時39分48秒)
「電鍵」で検索していて辿りつきました。投稿から年月が経っているので読んでいただけるか分かりませんが、コメントさせていただきます。
私は鹿児島県鹿屋市に暮らしているものです。 鹿屋の串良というところにこの特別特攻隊の方々が最後に送った通信を受信していた「海軍航空隊串良基地 地下壕電信司令室跡」というものが残っています。 一般の方が暮らしていらっしゃる私有地内にあるのですが、鍵を貸して下さるので中に入ることができます。 セタセタセタ ツー(我 戦艦に突入す) クタクタクタ ツー(我 駆逐艦に突入す) ホタホタホタ ツー(我 空母に突入す) 最近になってこの時の通信が再現され、戦跡めぐりツアーで実際にこの地下壕の中で再現された電鍵を聞くことが出来ます。 通信音を地下壕の中で聞いていると、ツーという最後の長い音が流れるときに感じたこともないような気持ちになりました。 戦争は二度と繰り返さないよう私たちは生きていかなければいけないと強く感じました。 通りすがりで申し訳ありません。 (2015年08月06日 09時24分47秒)
コメントありがとうございます。
興味深い情報ありがとうございましたm(_ _) (2015年08月06日 10時15分32秒) |
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