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カテゴリ:2009年鑑賞映画
神聖なはずのカトリック学校で、 何が起こったのか? トニー賞&ピュリッツァー賞W受賞の舞台劇、 衝撃の映画化。 上映時間 105分 製作国 アメリカ 公開情報 劇場公開(ディズニー) 初公開年月 2009/03/07 ジャンル ドラマ/ミステリー 【解説】 劇作家ジョン・パトリック・シャンリィが9.11の衝撃と その余波が大きな影となって人々の心を覆ってしまった 世情を背景に書き上げ、2005年のトニー賞、ピュリッツァー賞を ダブルで受賞した名作戯曲『ダウト 疑いをめぐる寓話』を、 シャンリィ自らメガフォンをとり、実力派俳優陣の豪華競演で 映画化した心理ドラマ。 【ストーリー】 前年のケネディ大統領の暗殺や公民権運動の高まりなど激動と 変革の真っ只中にある1964年。ニューヨークのブロンクスに あるカトリック学校でも、厳格な校長シスター・アロイシアスに対し、 進歩的で生徒の人望も篤いフリン神父はより開かれた校風に していくべきとの持論を展開していた。そんなある日、新人教師の シスター・ジェイムズは学校で唯一の黒人生徒ドナルドを呼び出した フリン神父の不可解な行動に不審を抱きシスター・アロイシアスに相談する。 シスター・アロイシアスは2人が“不適切な関係”にあるのではと疑い、 フリン神父を厳しく問い詰める。一方シスター・ジェイムズのほうは きっぱりと否定したフリン神父の説明に納得し、反対になおも頑迷に フリン神父への疑惑を深めていくシスター・アロイシアスの態度に こそ違和感を覚え始めるが…。 【感想】 <>スキ 第81回アカデミー賞で主演、助演、各女優男優賞に ノミネートされ、原作戯曲はトニー賞、ピューリッツァー賞を ダブル受賞。これで面白くないわけがない!とかなりハードルを 高くして観に行った私ですが、火花を散らす演技バトル、 ドキドキハラハラの心理サスペンス、いやあ~面白かったです ケネディ大統領暗殺の翌年、ニューヨーク・ブロンクスに あるカトリック教会と附属の学校で起こった、革新的で 自由な神父フリン(ホフマン)と新しいものを受け入れられない 規律に厳しい校長シスターアイロシス(メリル)の確執。 そして、ある日、新米教師のシスタージェイムズの報告で、 いじめられていた黒人少年と神父の間に不適切な関係が あったのかどうかと言う疑い(ダウト)が アロイシスに湧き上がります。。。 『悪に立ち向かうために神から遠ざかっても、 それは神のためです』シスター・アロイシス 『愛は何も悪くない』 フリン神父 私は、時には、校長の考えに頷き、時には、神父の言葉に納得し、 そして、黒人の少年の母親の言葉に感動しながら、 誰をどう、何を信じたらいいのかと自分もダウトのなかに 身を置いてしまいました 派手なアクションやドラマティックな展開などないのに メリルのホフマンのそれぞれの役者の演技で グイグイ引こまれて行きました 『紅茶にお砂糖を三つも入れるなんて・・・』と心の中で つぶやくアロイシス・・・と思う私・笑 特に、終盤、物証も自供もないのに、確固たる確信から、 フリン神父を追い詰めて行く校長室でのシスターアロイシス と神父の口論(舌戦)は、すさまじく、ドキドキハラハラ、 息をつめて観てしまいました 原作は4人の舞台劇、本作でも4人のアンサンブルは素晴らしい メリル=シスターアロイシス ・・・カトリック教会の伝統と風紀を守ろうとする校長・子供たちにも 厳しい。 <前回観たのが、マンマミーアで歌って踊ってハジケていたメリル。 今回は180度違った、笑顔を見せない氷のような女です。 冒頭、最初にメリルが映ったシーンに『こわっ!』って思いました。 規律を重んじる厳しいシスターですが、年老いたシスターを さりげなく助けて、怖いだけの人間ではないと感じさせてくれました。 やはり、メリルは凄い!アカデミーノミネート納得の演技です> ホフマン=フリン神父 ・・・新しい時代のカトリック教会を模索する神父。子供たちに人気もある。 <メリルにたちうちできるのは、演技派の彼だからこそ。 説教も上手で、子供たちにも人気がある神父役なのですが、 悪役を多く観ている私は、素直に彼を、いい人に見れなくて ・・・そう言う意味では、私もアロイシスと同じで、 最初から疑いの目を向けているかも> エイミー=シスター・ジェイムズ・・・純粋無垢な新米教師。 <魔法にかけられてのイメージが強い彼女ですが、清楚で純粋で、 何事にも一生懸命で、シスター・アロイシスとフリン神父の 間で悩むシスター役を好演> ヴィオラ=ミラー夫人 ・・・フリン神父と不適切な関係にあるのではないかと思われた少年の母親。 <登場人物の中で、教会内部の人間ではない唯一の人物。 シーンにしたら15分とか20分くらいでしょうか・・・それなのに かなりインパクトがありました。彼女の口から出た意外な言葉に、 私は絶句・・・大女優メリルを向こうにまわしての熱演は 素晴らしかったです> フリン神父の説教は、「疑惑」「噂」「不寛容」と3回ありましたが、 その話も興味深かったです 特に「噂」を、羽毛の羽に喩え、映像化したのは映画ならではのシーンでは ないでしょうか。 疑惑にとりつかれた人間の怖さ、そしてまた人間の弱さを見せつけられた 作品でもありました。。。 以下ネタばれです 結局、真実は、藪の中・・・神父と黒人の少年に不適切な 関係があったかどうかは、映画では、ハッキリと明かされません。。。 <私の個人的な感想としては、限りなく黒に近いグレーです この映画の場合、それがテーマではないので、 どうでもいいことなのですが> ハッキリとした答え(不適切な関係において)が出ないことが スッキリしないかたには、物足りない作品となってしまう かもしれませんが、現実を考えれば、白黒のつかないことが 多いのが世の中、ほとんどがグレーゾーンなわけで、 そう言う意味で、リアリティのある作品と言えると 思います ラストは、えっ?もう終わり?と感じるほど、 時間の長さを感じませんでした そして、また、アロイシスの言葉にも、えっ?と思ったら カメラが引いて行きました。。。 切ないラストでもありました・・・ エンタメが大好きな私ですが、たまにはこういう作品を観るのも いいもんですね できたら、この4人のキャストで生の舞台劇観てみたい(笑) 無理だな(笑) 3月7日(土)から公開 <パンフレット¥700クリックで公式サイト> お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009.03.18 23:33:18
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