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ジョナサンズ・ウェイク

ジョナサンズ・ウェイク

天国の流れ星(李さんの勇気をたたえる会)

2001年1月26日、JR山手線・新大久保駅のホームは帰宅ラッシュも過ぎ、一種のんびりした空気が漂っていた。バイト帰りの韓国留学生・李秀賢(リ・スヒョン)さん(26歳)は、彼のアパートで帰りを待っている恋人のミファさんとケイタイで話をしていた。「いま帰ってるとこだからね・・・」
その時だ。
「落ちたぞ!」「人が落ちた!!」人々の声が飛び交う。
李さんは迷わず線路へ飛び降りた。車の事故で右腕の不自由だったにもかかわらず。急ブレーキをかけた電車の軋む音に次いでつんざくような悲鳴・・・。
午後7時15分。三人の尊い命が瞬時にして消えた。

「日本は大好き。ぼくに合っている」と言っていた李さんの夢は「韓国と日本の架け橋になること」。正義感が強く優しい青年だった。彼の性格を一番よく知っていたミファさんは、事件後、彼を追い自殺未遂まで謀った。しかし彼女は李さんの生きていた頃の姿を世に伝える事こそ自分の出来る事だと悟り、その結果、この本が生まれた。

彼の死を無駄にしてはいけない。今自分に出来る事を精一杯頑張らなければ。新大久保駅には、彼の勇気に心を打たれた人たちの花束が置かれてある。天国に行った李秀賢さんは、いま幸せだろうか。


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