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カテゴリ:読書
ファンタジーなんだけど、それだけじゃない。
ファンタジーを使った、人間の物語。 「ゲド戦記・帰還」最後の書 魔法使いゲドの「さいはての島へ」の続き。 この世を閉じて使い果たした力。 でも、魔法使いとして生き、尊敬されていた半生を振り切れず苦しむゲド。 同時に、恩師オジオンは病の床に付きゲドの成し遂げた事を知りながら死ぬ。 オジオンの元には、「こわれた腕輪」で出て来たテナーがいて 帰って来たゲドに再会する。 テナーの元にいるテヌーの様子に 「何をしてこんな姿になったんだ」と姿だけしか見ない人々 テヌーは、幼い頃にひどい事をされて、火の中に捨てられた過去があり それは彼女のせいではないのに・・・・ そして、ゲドは何も出来ない男になって、殻に閉じこもりっきり。 それでもゲドに何かを期待する人々・・・・ 魔法使いの話なのに、人間のエゴと本性だらけの作品。 これは、どういう事を言いたいのか? 読みながら考えさせられました。 そんな中でも、人と人とのかかわり合い 信頼の強さ、思いやりなど すばらしい輝きを持つ登場人物が多いのが救いです。 そして時折出てくる竜。 その様子が眼に焼き付くような気がします。 「ゲド戦記」を読みながら、作者の意図を考えるのですが この物語の最新版は2004年に出版されたと知り その息の長さに驚いてます。 最初の「ゲド戦記・影との戦い」は1976年に初版が出てますので 28年も続いてるのですね。 「ハリーポッター」の様な、華々しさは無いのですが 読み続けられ、読み直せると言うなら「ゲド戦記」の方が良書です。 色んな解釈ができ、読み解く楽しみがあります。 次は外伝を読もうかと思ってます(^^ ではまた♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年02月15日 17時05分06秒
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