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![]() 東丹沢の沢は水が冷たくなく、ヒルの活動が活発でない時期が適期だ。5月下旬なら沢を抜けてからツツジも楽しめるだろうと考えて、早くから5月下旬に登ろうと考えていた。 登りがややきつい林道を45分ほど歩くとキウハ沢にかかる橋に着く。ここで沢装備になる。右岸の尾根に付いた道を少し辿って最初の堰堤の上で入渓する。途中には戦時中に墜落した飛行機のエンジンがある。最後の堰堤から少しゴーロを歩くと、この沢の核心とも言えるゴルジュである。FさんとIさんは少し前に四町四反沢でここを経験してるので比較的スムーズに通過できた。単純にただ滝を直登するだけの通過ではないので面白い箇所だ。 大滝は右岸の大滝を登って落口に懸垂下降した。次の滝も高巻いた。この沢のフォールナンバーが付いている滝は水流が多かったことや、ロープを頻繁に出したこと、4人パーティーだったこともあって、どれもが通過に時間がかかった。滝と滝の間は単調なゴーロを歩くこともあって少し冗長さを感じた。しかし丹沢にしてはスケールや豪快さを感じられる沢と思った。ナンバーの付いていない滝は快適に登れるが、大ガラン沢出合が近づくと岩が滑ってきた。そして広大で急なガレが見えてくると大ガラン沢出合である。 本流は左であるが水流はない。奥にチョックストーン滝が見える。大量の水流が右俣の大ガラン沢のガレの間から湧き出している。出発の時間が遅く、また行動に時間もかかったので、大ガラン沢のガレを少し登り左岸の急な尾根に逃げた。尾根は次第に傾斜を緩める。薄い霧に包まれたブナを主体とする林の雰囲気を楽しんだ。沢を離れて40分ほどで天王寺尾根に出た。 堂平分岐の少し上だった。
![]() 丹沢の沢は短く、ルートによっては半日で十分なルートもある。せっかくの休日なので、のんびりと登ったり、別のルートと組み合わせたり、または別の目的とを組み合わせたりする人もいる。私は目的を一つに絞って、サッと登ってサッと降りることが多い。この方が中味が濃くなり、よりルートのよさが印象に残ると思っている。 新茅ノ沢は快適に登れる滝が多く人気のある沢だ。日曜日なので他のパーティーもいると予想したが、沢の中では誰にも会わなかった。後で知ったが、私たちの前に大人数のパーティーが登ったようだった。私たちはたまたま遅い出発になってしまったので、運良く大パーティーには遭遇することなく静かな沢が楽しめた。沢に入って車に戻るまでたったの3時間の短い山行だったが、いかにも5月という清清しい空気を吸っての沢歩きは快適の一語につきた。ただまだ水は冷たくシャワーを躊躇してしまったのが心残りだった。
![]() 前夜はいつものように道の駅「かつやま」で車中泊した。三つ峠に行くには少し寄り道になるが、快適さを理由にたいていはそうしている。なによりも朝起きた時に湖が見られるのが実によい。クライミングを前にして落ち着いた気持ちにさせてくれる。しかし今日は午後からは雨が予想された。雨が降る前にやることはやりたいので朝食もそこそこに道の駅を出た。 清清しい日で汗もかかずに岩場に着いた。曇り空ながら着いた時には富士山の全貌が見えていた。中央壁まで行くつもりで歩いていると、後ろから「まず中央カンテから登りませんか」と言われ、中央カンテ取付に荷物を置いた。岩場にはまだ誰もいない。なんだか今日は二人だけで広い岩場を占有できそうな気がした。 私は積極的にトップはやらないが、この日はすべてツルベで登った。7ピッチほど登ると雨が落ちてきた。濡れるほどではなかったので、次を最後にして荷物を背負って山頂に抜けるつもりだった。ところが荷物を取りに懸垂で基部に着くと、雨は本格的になってしまった。潮時だった。私にしては骨のあるルートが多かったので、岩場にいた時間は短かったが充実感を感じた。のんびりもよいが、たまには体をいじめるのも必要なのかもしれない。それにしても身体能力の劣化を感じてしまった日となった。
![]() 新緑の丹沢を歩いた。早戸川から入って榛ノ木丸・姫次・蛭ヶ岳・雷滝と周遊した。姫次周辺は丹沢では珍しくカラマツの多い地域である。ゆったりとした山容はなんだか丹沢らしくない。カラマツの新緑は他の樹種の新緑にまぎれてしまい、あまり存在感を主張していなかった。朝の下界からは富士山がよく見えていたが、山に入ると薄い霧がかかり、また雲も多く姫次からの富士山の展望は得られなかった。 さすがに蛭ヶ岳は丹沢の最高峰だ。新緑はまだまだと他の山とは季節が違う。蛭ヶ岳から市原新道(北東尾根)を下る。花を付けているマメサクラが多いのに気付く。ブナ帯に入ると圧倒的な新緑の世界に感動した。ここを過ぎるとヒルの活動が活発となる。立ち止まらないことを心がけ、雷滝までは気の置けないルートとなった。
![]() 猿倉からの山が2週連続になってしまった。今回は山スキーで小日向山を往復した。小日向山(おびなたやま)は標高は低いものの展望にすぐれ、手軽に雪山や山スキーが味わえる山だ。今回は前回の不安定な天候と違って当初から高気圧に覆われて晴天が始めから約束されていた。そのためか猿倉の駐車場はGWに負けないような多くの車が停まっていた。私たちは小さな山にしては少し出発が早かった。そのためか割合人の姿をみずに歩けた。山頂でも静かな時が過ごせた。下り始めると続々と人が登ってくる。多くは鑓温泉まで行くようだ。 猿倉では雪の中でのブナの新緑を期待していたが、もう少し待たねばならないようだ。しかし車で二股へ下っていくと、新緑が徐々に濃くなっていくのを見ながらのドライブとなる。1週間前と比べると春が確実に進んだことが解る。カラマツはすっかり葉の色が濃くなってしまった。二股ではまだ桜が残っていたが、雪が完全に消えた路傍にはカタクリの群落なども見られた。白馬の町に下ると白馬三山の姿が見事なので景色を見るために車を停めた。帰路のドライブは山を後に見なければならないのが残念だった。
![]() 今年のGWは早くから剣岳を考えていた。富山県の登山条例の対象となる危険地域なので、早目にメンバーも集め、日程も決めていた。ところが山行日のGW後半は天気予報がかんばしくなかった。直前まで予報がよい方に変わるのを期待したが、出発の当日になって剣は断念することに決めた。代案は日程も縮小して、1日の好天でもなんとかなる杓子尾根とした。 5日の早朝に猿倉の駐車場に着いた。臨時駐車場はすでに満車に近かった。ほとんどの登山者がスキーのようだった。当初は5日はのんびりと入山するだけだったが、翌6日にはまた天気が悪くなるようなので、5日中に頂上まで行ってしまうことに決めていた。杓子尾根は猿倉から日帰りできるルートだが、今回はせっかくのGWなので1泊することにしていた。白馬尻から少し上がった台地にテントを張って杓子尾根に向かった。 杓子尾根にはすでに5人パーティーが先行していた。雪はやや腐っていて足首くらいまでもぐった。時々の踏み抜きなどもあり、先行パーティーのトレースはありがたかった。私たちもゆっくりと登っていたが、尾根の上部で先頭になってしまった。歩きやすいといえ、先頭に立つてみるとトレースのありがたみを感じた。 歩き始めたころは尾根の上部は雲の中だったが、天気は回復に向かっていて視界が広がっていった。大雪渓をはさんだ蓮華方面には青空も見えるようになった。その蓮華方面にはヘリの音が絶えなかった。下山してから小蓮華で6人が死亡する遭難を知ったが、その時は遭難には結びつけて考えなかった。 暖かかった天候も双子尾根とのジャンクションに着くころには、風も加わって寒さを感じるようになった。オーバーパンツはすでに着けていたが、手袋を冬用に替え、上も雨具を着けた。頂上の雪庇が一瞬青空に浮かんだが、写真を1枚写す間に空は白い雲に覆われてしまった。稜線に出れば、きっと強風に落ち着いては休めないと想像して、体力をセーブして登高を続けた。 想像していたとおり、稜線の風は強かった。頂上の標柱の前で完登の握手を交わしただけで下山に移った。少し下ると岩の脇にぽっかりとあいた雪の窪地があり、ここで大休止した。岩にはベルグラが張り付いているが、暖かさに氷が緩み、それが風で飛ばされて時々休んでいる場所に落ちてくる。それでも風のないこの場所は天国だった。 大雪渓の降り口は急斜面となっていて、雪の状態によっては嫌な箇所だ。しかし雪が適度に緩んでいて後ろ向きになるような箇所はなかった。テントまで標高差1000mもあるが、雪渓の下りは楽だ。ちょっと疲れて白馬尻のテントに戻って落ち着くと、すぐに雨が落ちてきた。雨は時として強風を伴い、しばらくで静かになったかと思うとまた吹き出す。こんな天気が夜まで続いた。
![]() 鳥屋待沢が終わっての駐車場で、「明日丹沢の沢に行きたいのですが行きますか」と誘われた。その場で行くことは決まったのだが、行き先を決めていない段階での誘いだった。疲れていたので、車でのアクセスも遡行自体も楽なところがいいというので私から小草平ノ沢を提案した。小草平ノ沢は短いけど小滝が連続していて楽しい沢だ。私は何度か行っているが、何回行ってもいいと思っていた沢だ。 昨日ほどではないが、今日も暖かく感じる日だった。小草平ノ沢は夏場と比べるとやや水量が多いように感じた。水流沿いがルートとなる滝が多く、短い時間水を浴びるのは我慢できるが、これがちょっと長くなると苦痛になる。まだまだ本格的なシャワーを楽しむには時期が早いと思った。それでも次々と現れる適度な滝に楽しい半日が過ごせた。
![]() 急に暖かくなった。丹沢の大山三峰に突き上げる鳥屋待沢左俣を登った。今日も暖かく歩き始めてすぐにシャツ1枚になった。それでも汗がたれた。帰ってからニュースを見ると、横浜で今年初めての夏日となったと知った。まだ4月なのに水はすっかり温んで、もう沢シーズンと言ってもよいような1日だった。 大山三峰は1000mに満たない山である。そんな小さな山を水源とする鳥屋待沢だが、なかなかスケールの大きさを感じさせる沢であり、登り応えもあった。下流はゆったりと流れていて滝も少ない。このあたりが単調さを感じるが、逆に長さを実感させる役割を持っている。思ったより水量が多く、左俣の上流部のゴルジュの中にある滝群の突破は濡れることを覚悟しなければならない。水は温んだと言ってもまだシャワーはごめんで、早目に右岸の尾根に逃げてしまった。延々と急な尾根を山頂はまだかまだかと思いながら登るとハイカーの憩う三峰山頂に出た。
![]() 丹沢の沢に誘われた。お互いに希望の沢を提案し合い、結局は私の提案する弥七沢左俣に行った。弥七沢は出合まで車で入れて、下山も楽にできる。しかも水量は少ないので、季節が早くても楽しめるのが提案理由だ。実は昨年の6月にこの沢に入った。その時のブログの記事を下記に再録するが、遡行後に左俣を遡行したらと残念に思った。この個人的な理由が今回私に弥七沢左俣を提案させた。 入渓した直後はシャワーに躊躇した。しかし少し遡行すると水に慣れ、次第に水の少なさを感じるようになった。流れはもちろん、滝も釜も小振りで、箱庭のように感じる沢だった。この山域特有の石英閃緑岩という地質のために、ゴルジュになっても暗さをあまり感じない。 私もそうだったが、同行者の二人もろくにガイドを読まないで入渓した。上部は本流を忠実に詰めてしまったが、右岸の支流を登るのが滝があり面白いようだ。本流は滝がないだけでなく、直接ピークに突き上げるので最後の詰めが長く急だ。適当なところで支尾根に逃げたが、これが長かった。地図も見ずにすぐに稜線と思っていたが、後で地図を見ると標高差が250mもあった。 左俣に入ると、水量がすぐに消えた。今までの癒し系の沢から一転、渓相は井戸の底にいるかのような感じになり、沢というより岩場の連続のような様相となった。安全第一にとロープを積極的に使ったので、岩登りのようだった。岩は水に洗われていないので、脆い部分もあり、困難ではないが慎重に登った。最後の大滝を登った先で知らずに支流に入り込み、稜線に這い上がるのに苦労してしまった。最後は快適とはならなかったが、「弥七沢に行くなら弥七沢左俣だ」と強く思った。さっそく帰宅後に、昨年の同行者に、左俣のよさを書いたメールをしてしまった。
![]() 沢登に誘われて早戸川支流の瀬戸ノ沢に行った。いつもはこんな早い季節には沢には行かないのだが、今年は遠出が少し億劫になってきた。雪の消えたこの時期で近場の丹沢へとなると、やはり沢ということになってしまう。瀬戸ノ沢なら水が冷たくてもなんとかなるだろうと思った。 早戸川は水が多かった。そのためか渓谷美を普段よりもより感じさせた。瀬戸ノ沢へのアプローチは円山木沢出合から早戸川本流沿いとした。本流は飛び石では渡れない水量だった。覚悟を決めて水に入ると、思ったより冷たくなかった。これは短時間の渡渉だったので、水が素肌を冷やすまでの時間がなかったためだろう。 瀬戸ノ沢は全体的に明るい感じの沢だった。適度に小滝があるが、ほとんどが水流を避けて登れた。また緊張するような箇所もなかった。天気もよく、時間に追われることもなく、沢にいるということだけで嬉しかった。 沢は水が涸れてから雪渓となった。雪渓は非常に薄く、上を歩くと踏み抜きも多く歩きにくかった。足の冷たさに耐え切れずに沢筋を離れて尾根に逃げた。登山道のある稜線に出て休んでいると、何組かの登山者が通り過ぎた。 │<< 前のページへ │一覧 │ 一番上に戻る │ |