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冬の雲竜渓谷と言えば、アイスクライミングだと私は思っていた。それが最近は氷瀑見学の人たちに大人気で休日にはたいへん混雑するらしいと聞いていた。雲竜渓谷の見頃は短い期間だけなので、きっとそのことが混雑に拍車をかけているのだろう。知っていることと実際に見るということは同じようで大きな違いがある。今回は人気の日光・雲竜渓谷でこのことを認識させられた。
林道の奥にあるゲートは駐車スペースが少ないために前夜に着くように出かけた。そのかいあって一番乗りで、道路にテントを張った。私はすぐに寝入ってしまったが、同行者によると一晩中車の音が絶えなかったそうだ。他にもアイスクライマーがいるのではと考えて、暗いうちに出発した。両岸が氷で覆われた友不知を通り過ぎて、雲竜瀑に着いた時は私たち以外は誰もいなかった。
雲竜瀑は高さ150メールの堂々とした滝である。私たちの実力ではとても登れる滝ではないので、下の方にトップロープをかけて遊んだ。すると滝の下の広場には大勢の人たちが集まってきた。ここは氷瀑見学の終点にあたり、休憩によい広場があるためにたいていの人がここで大休止する。
昨日は日本列島が寒さの底にあったが、この日は暖かく感じた。氷は水を帯び、落氷も多かった。ツララ状の下を登る時は溶けた水が雨のように降ってきた。あまり快適でないので、ここを引き上げて友不知に戻った。経路から少し離れたところに傾斜の適度な氷があり、ここを登った。見下ろすと、渓谷を歩く人の列は途切れることがなかった。
この日、アイスクライマーは私たちだけだった。このことは意外だったが、ここは氷瀑見学のコース専用にすべきと思った。カメラマンにとってクライマーは被写体として必要なこともあるかもしれない。雲竜瀑はともかく、友不知はクライマーが落とす氷等がハイカーを巻き込むことが容易に考えられる。はっきりとした住み分けをした方がよいようだ。
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