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社会意識:現代日本の貧困観―相対的貧困の対置 青木紀
格差社会の底辺で起きている諸現象を、端的にどのように表現するかが求められている。 食うや食わずの絶対的貧困の表象以外、相対的貧困概念は、日常世界では混乱したままである。 私たちが問題としている貧困は、社会保障が制度化され、国民の基本的人権が保障されている社会における、人々の生活に潜む貧困のことである。(杉村宏) 貧困はひとつの目に見えない連続体の領域からなり、ひとつの幅広い苦難の境域からなる。 相対的貧困概念が浸透していない情況では、容易に比較格差の心理を引き出されたり、「福祉依存」が協調される。 その結果、何らかの意識変化や制度の歯止めがない限り、年金や最低賃金水準の僅な差や、医療保険制度と生活保護制度(医療費の無料)の意図的比較によって簡単に高いほうは低い方に合わさせられる。 下方に向かって競争を組織化されている現状の歯止めとなる、日本社会にふさわしい相対的貧困の対置が求められている。 現代日本にふさわしい相対的貧困概念を、生活保護基準、尊厳を維持する社会的最低限、憲法25条の具体化として、問題提起する必要がある。 まずは、国民一人一人の日常生活における生活困難の実感から、社会制度のゆがみの理解へと進めねばならない。 そのためには、見え始めた貧困を、さらに「見える貧困」へと提示し、あってはならない貧困、あってはならない格差=不平等を取り除く運動を組織し、あるべき社会的公平のための課題を国民的に議論してゆくことが重要である。 この記事のトラックバックURL:
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