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親不孝日記

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2010年06月13日
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  6.5 胡蝶蘭の夕暮れ.JPG

ギリシャ人は分かっている-Chris Hedges

Chris Hedges

2010年5月24日 "TruthDig"

ギリシャ人を祝して乾杯! 彼らは大企業が国を強奪・略奪しようとしている時には、どうすべきかを知っているのだ。ゴールドマン・サックスや国際的大銀行が、経済データを改ざんするのに、パワー・エリートと共謀し、ギリシャ経済が崩壊する方に、何十億ドルも賭けをしている時に、どうすべきかを彼らは知っているのだ。そもそも国民からまきあげていた金融企業に支払うために、国民の年金、社会的給付や職が削減されなければならないと言われた際には、彼らはどうすべきか分かっていたのだ。ゼネストだ。暴動だ。都心の閉鎖だ。ろくでなし連中を放り出せ。階級戦争-金持ち対貧乏人、寡頭政治家対市民、資本主義者対プロレタリアートといった言葉など恐れてはならない。ギリシャ人は、大半のアメリカ人とは違って、分かっているのだ。

現政権の前の右翼政権はギリシャ財政赤字の規模を偽っていた。国内総生産の3.7パーセントではなく、13.6パーセントだったのだ。しかも、もはや、スペイン、アイルランド、イタリアとポルトガル等の経済もギリシャ並のひどさのようで、それこそがユーロが過去数ヶ月で価値を20パーセントも下げた理由だ。アメリカの緊急援助同様、行き詰まっている他のヨーロッパ諸国への数千億ドルの緊急援助も、大惨事に先回りをしたに過ぎない。それが、アメリカの株式市場が落ち放題で、金価格が急上昇している理由なのだ。アメリカの銀行はギリシャでこそ余り目立ってはいないが、大半のエコノミストが認めている通り、ギリシャは始まりに過ぎない。ウオール街は他のヨーロッパ諸国に莫大な投資をしており、破たんが始まれば、アメリカ自身の経済基盤も、アテネの崩壊のように轟音とともに崩壊するだろう。大企業の大権力者達が、アメリカも、過酷な管理を課し、削減しなければ、クレジットが消滅するぞとがなりたてるだろう。連中は、我々を痛めつける資金と権力を持っている。今後、更なる失業、更なる個人的な、そして企業の破産、更なる家屋の差し押さえや、更なる人々の苦難がおきるだろう。そして法人国家は、この苦難にもかかわらず、戦争をするために、国民を一層ひどい借金漬け状態に押し込み続けるだろう。連中は、我々を従順にしておくために恐怖を利用している。私たちは徹底的に破壊されつつあるのだ。アメリカ経済とて、ギリシャ経済同様に腐敗している。アメリカも、なんとかやりくりするために、一日に何十億ドルも借り入れている。アメリカにも途方もない、決して返済できないだろう赤字がある。ヨーロッパ指導者たちの不吉な屁理屈に留意すべきなのだ。

先週、ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、議員たちに救済措置のドイツ負担分を承認するよう要求した際に述べた。"ユーロは危機にあります" "もしも我々がこの危機を避けなければヨーロッパにとっての影響は測り知れないものとなり、更にヨーロッパを超えた影響も測り知れません。"

ヨーロッパを超えてというのは、つまり我々に及ぶということだ。ゲオルギオス・パパンドレウの現政権の前にいた、コスタス・カラマンリスの右翼政権は、ジョージ・W・ブッシュの下で、共和党がやったことをやっていたのだ。連中は、大企業というご主人様たちを豊かにすべく納税者の基金を略奪し、国を破産させたのだ。正直で勤勉な市民たちが、長い年月をかけて、着実に築いてきた個々人の退職金口座や年金口座から、連中は何億ドルもかすめとったのだ。国民に、テロリストを恐れ、人身保護法を含めた市民的自由を放棄するようにさせるため、連中は大プロパガンダを活用している。ブッシュやカラマンリスらは、彼らが幇助した大企業の犯罪者階級連中と一緒に、類まれな贅沢生活をする一方で、一般の労働者は男性も女性も、償いをするためには、更なる苦難に耐えなければならぬと諭されるのだ。まるで封建時代。だが個人的な意志の力と前向きな思考があれば成功できるというおとぎ話を未だに信じ込んでいるアメリカ国民ですら、だまされたとさとる日は必ずや、やってくる。

 5.19 赤い一角.JPG

 

こうした緊縮政策、我々には見覚えがある。中南米は、ロシア同様に、国際通貨基金と世界銀行によって、公共サービスを骨抜きにし、生活必需品や食料への助成を止め、民主主義の基盤である中流階級の所得水準を、財政責任という名目のもとで大幅削減するよう強いられた。小企業、特に農民は、一掃された。国営企業は、腐敗した政府幹部によって、本当の価値のごくわずかの価格で、資本主義者に売りとばされた。電気・ガス・水道などの公共施設や国営サービスは民営化された。

ギリシャで今起きていること、そしてスペインやポルトガルでおきるであろうこと、アメリカでも、カリフォルニア州のような場所で起き始めていることは、世界的なホワイトカラー犯罪者階級による仕業だ。アメリカ政府を含め、いかなる政府も、彼らに逆らうことはしない。それは我々次第なのだ。バラク・オバマは、法人国家を覆い隠す、単なる最新の仮面に過ぎない。彼の政権は、我々国民の利益ではなく、企業の利益のために働いているのだ。ゴールドマン・サックスやシティバンクと同様、オバマは連邦準備金制度理事会の銀行が、どうやって我々を食い物にし、ウオール街のための個人口座、ATM装置として機能しているのかを大衆には知ってもらってはこまるのだ。彼もアメリカ史上最大の支配階級に対する富の移転画策を手伝ったのだ。彼はアメリカの帝国主義戦争のために働き、市民的自由を回復させることを拒否し、アメリカの致命的赤字は抑制していない。彼の政権が、取締機関を骨抜きにしたために、取締機関はBPがメキシコ湾を毒のたまり場にしてしまうのを許したのだ。オバマが意味のあるやり方でメキシコ湾の生態系を救うべく介入すること、天然ガスと石油会社の悪習を縮小させることをこばんだのは決して事故ではない。彼は誰が権力を握っているかを知っているのだ。無党派の調査団体、センター・フォー・レスポンシヴ・ポリティックスによれば、BPと社員は、過去20年間にわたり、350万ドル以上を国会議員候補者たちに提供したが、その資金の最大部分がオバマに流れたのだ。 

5.19 ドルフィン.JPG

私たちは世界の金融制度の崩壊に直面している。これはグローバリゼーションの終わりなのだ。そしてこの最後の瞬間に、金持ちたちは、まだ間に合ううちに出来るだけ、むしりとっておこうとするのだ。コーポラティズムと、軍国主義と、国内・国外の諜報機関の融合が、彼らの仕事の大半は民間の請負業者によって遂行されているのだが、こうした企業に恐るべき支配機構を渡してしまった。ギリシャ人が考えているように、これは外国による占領の一種と考えよう。ギリシャの暴動は解放されるための戦いだと考えよう。

 






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Last updated  2010年06月14日 02時23分04秒
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