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カジノがもたらすかもしれない負の効果としてよく挙げられるのが、依存症等の問題、青少年への影響、犯罪等の増加である。先週日本で講演をしたピーター・コリンズ教授がこのプロブラムギャンブリングに関し面白い発言をされました。僕なりの解釈をしてみました。
ギャンブルを行う人の95%は全く問題なくギャンブルを行いますが、1%の人は依存症の問題を抱え、残りの4%がその時々問題に直面するというのが統計的なデータだそうです。ほとんどの人はギャンブルをする際に、予算を決め、これを守りながら遊ぶ人たちです。 1%の依存症の問題を抱えた人は、依存の発現の形態がギャンブルであり、ギャンブルがなければアルコール、たばこ、薬物等々に依存することになります。むしろ、医療との連携が必要な分野です。 問題は4%の人々で、何かの拍子に1%の依存症の世界に足を踏み入れる恐れがあるグループです。カジノで行うプロブラムギャンブリングのプログラムの対象は、主にこの4%の人々のようです。 対策の一つの例として、カナダのNGOが推奨している四つの対策をご紹介します。 第一は、ギャンブルのイメージを高めるようなPRを制限することです。昔マルボロのコマーシャルでカーボーイが荒野でマルボロを吸っているようなPRがありました。煙草を吸っていた僕もマルボロを吸うときはあのイメージが頭に広がっていたと思います。ギャンブルをすれば、勝というようなイメージの広告を制限すべしという対策です。 第二は、スロットマシーンのような機械に、プレイヤーがどの程度お金を使ったか、何時間使ったかを表示させることです。また、機械の速度を遅くすることも検討すべきと言われています。日本のパチスロでは約6秒間に一回遊べることになっていますが、プロブラムギャンブリング防止の観点からは、この速度を更に遅めるべきとなります。 第三は、スマートカードの導入です。スマートカードは、プラスチックのカードにICを埋め込み、情報を記録できるようにしたものです。電子マネーはテレホンカードに使われていますし、最近ではETCやスイカでのお馴染みになりました。このスマートカードをプレイヤーに使わせることで、最大の掛け金の制限を課したり、ゲームの時間を制限したりすることができます。コリンズ教授は、このスマートカードの導入がプロブラムギャンブリングの問題解決の切り札になるのでないかと期待されていました。 第四は、カジノの営業時間の制限です。24時間営業が当然とされていますが、これに制限を加えることも対策の一つの考えられています。 では現実にはどのような対策が講じられているのか、次回は対策のいくつかを紹介したいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.09.23 11:54:04
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