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2006.01.06
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カテゴリ:留学-学習編
年の初めだけど、習い事するでもなし、今年は速読の練習!とかやってみようと思ったのですが。

何度も書いてますが、速読が出来るようになりたい、と思ったのは、留学時代。
英語の教科書が1時間で30ページも読めずに

「短い時間で、ポイントだけつかめて読めたら楽なのになあ」

と、思ってのが、きっかけになってる。

ところが、今になって「そういう読み方を、自分はホントにしたいのか」というと、ん~どうなんだろう。


日本の社会科学者、内田義彦氏によると、読書には

 「情報として読む」

読み方と

 「古典として読む」
 
読み方があるんだそうです。

情報として読む、というのは、そのままですな。情報だから、簡潔、分かりやすく、誰が解釈しても同じ意味が伝わらないといけない。

一方、古典としての読み方、って言うのは、読み物を通して作者の深い意図まで探ろう、って読み方で、それこそ自分の全精神を投入して読む、そして、書かれてあることから、全く新しい自分の考えを生み出していく、という読みかた、だそう。

「情報」「古典」って分けてるけど、これらはあくまで「読み方」であって、ジャンルそのものではないです。

シェークスピアの作品だって、テストに備えてさらっと読んだんじゃ、「ハムレットはこのように死にました」といった「情報」しか捉えられない(ハムレットが死んだ、っていう事に関しては、誰が読んだって同じだから)。

一方、新聞記事や宣伝文句だって、そこに書かれている裏を探ろうとすれば、「古典的な読み方」をすることだって出来る。


さて、ここで考えなければいけないのが

「自分はどちらの読み方をしたいのだろうか」

ということと、

「古典的な読み方をしたいとして、速読、という「技術」はそれを可能にするのか」ってこと。  

4年の大学生活、100冊以上の本を読まされたはずで、確かに読む速度もだいぶ速くなったけど、ほとんどの本については「この本は、○○について書かれています」ってことくらいしか思い出せないのが事実。時間とテストに追われて、情報を追っていただけだから、それを読んだ時に自分が感じたこととか、インスピレーションを感じた語句やフレーズなんてのは、覚えてない。

今考えると、もったいない。と思う。(いい本いっぱい読んだはずなのに。涙)

情報があふれかえっている今、読む側としてはそれらをいかに速く処理していくか、って言うことに関心が集まってる。読む側がそうだから、書く側もなるべく簡潔、一義的、意味の浅い言葉を使って「誰が読んでも同じ解釈が出来る」事を狙って書くよう心得てる。
(「メルマガ/ブログの書き方」なんてのは、正に、そう書きなさい、と断言してる。大半の人は、このブログも記事の半分しか読んでないだろうな。汗)

だから、最近のビジネス書とかハウツー本は、こう言っちゃなんだが「古典的読み方」をする価値のないものばかりなんじゃないかな。で、みんな、そういう本しか読まなくなっちゃったから、速読も人気が出て、「効果抜群」なんてことになる。

速読に関する本も読んだけど、読み方としては、

「はじめに自分の知りたいことを確認し、キーワードを探す形で文章に目を走らす」

というのがルールのよう。
(つーか、自分でサイトにそう書いてるんですが)

でも、この読み方って、本を開く前から既に読み手の「バイアス」が入っちゃってるよね。「この本には、こういうことが書いてあるはず」「オレは、この情報が欲しい」っていう。

当然、そこだけを狙って読むわけだから、それ以外のところは「情報に値しないもの」として処理されちゃう。赤くて大きな花を見つけに野原に来て、ちっちゃな雑草の花を踏み潰して気付かないようなものですかね。野原を美しくしているのは、一つ一つの花であるにも関わらず。
(ここら辺は、自分が出来ないのでわかんないですが。)

で、自分が読みたい本について考えてみると、両方の読み方で読んでみたい本がある。

情報、といえば、ニュースとかノウハウ(PCの使い方、語学、自己啓発系)をいっぱい読んでみたい。自分にとっては、いくつかの洋書も、あらすじを捉えてサイトにアップするとか、要は「これ読みました」ってハクつけたいためだけに読むのも含まれてるので、これもこっちに入れる。

一方で、マルクスとか、サルトルとか、フーコーとか、ヴェーバーなんていった(あんまり挙げると絶対読みきれないんで、この辺にしとこう)学者の著作は、内田氏の言う「古典的読み方」で、じっくり取り組んでみたい。上っ面なセオリーの要約じゃなくて、「ここは本人、どんな事をいいたかったのか」とか、「今の○○っていう問題に、自分はこのセオリーをどう適用できるか」みたいな偉そうなことを考えることに挑戦してみたいです。

バイアスのない読み方、批判の目を持ちながらも書かれてあることを全面的に信頼する読み方、というのも、身につけてみたい。これについては、あとでまた書くことにして。

こういう読み方が、速読法を使ってできるのか。出来たら理想的だけど。

速読に挑戦してる人、出来る人、いたら、ぜひ意見を教えていただきたいです。


よく、「今年は何十冊本を読むぞ」って、目標を立てて、その目標を達成するためだけに読んでる人がいるけど、「情報」が増えるだけで、それをじっくり消化する暇がない人も結構いるように見受ける。たとえ数冊でも、じっくり取り組んで読んで、そこから何かすごいアイディアを導き出せれば、それもまた、貴重な読書かもなあ、と思いはじめた今日この頃。

とりあえず、「情報読み」は、今より1000字/分くらい速く出来るようになりたいので、やっぱり速読にも挑戦してみるつもり(ここでしないと、負け惜しみみたいだし。笑)


参考
これも、昔読んだ本の読み返しから

読書と社会科学
内田義彦著

ものすごく深いです。こういう思考の出来る人になりたい。


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新学期の課題図書リストをもらってひいひい言ってるみんなの顔が目に浮かぶ…







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Last updated  2006.01.06 20:57:33
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