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じゃくの音楽日記帳

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2010.08.12
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8月、アマオケによるマーラー3番を、また聴くことができました。
素晴らしい3番でした!

フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団 第50回演奏会
8月7日 サントリーホール

指揮:カルロス・シュピーラー
独唱:岩森美里(メゾソプラノ)
合唱:ヴェル・パン・プラージュ、ゆりがおか児童合唱団
管弦楽:フィルハーモニックアンサンブル管弦楽団

このオケは立教大学交響楽団OBが母体ということです。1993年にマーラー3番を、小松一彦氏の指揮で演奏しています。その演奏会は聴いていませんが、ライブ録音のCDを持っています。以前CD屋で普通に売られているのを、たまたま見かけて買ったものです。このCDに聴く3番、小松氏の情熱によって導かれたオケが、マーラーへの共感に満ちた暖かな演奏を聴かせてくれて、非常に気に入っている演奏です。今回このオケが17年振りに3番を演奏するというので、指揮者は小松氏ではないものの、楽しみにしていました。

なお水星交響楽団も、1993年にマーラー3番を演奏し、今年5月に17年振りに再演しました。どちらのオケも、奇しくも同じ、17年振りの再演になるわけです。また、インバルが都響を振って3番を演奏したのが1994年で、今年3月に、16年振りとなる再演をしたわけです。あたかも3番をもたらす彗星が16~17年周期で太陽系を周回していて、今年ふたたび地球のそばを通るかのようです。偶然の一致なのでしょうか、それとも何かのつながりがあるのでしょうか?

会場に来てプログラムを見ると、途中で休憩がはいると書いてあります。それも第1楽章のあとでなく、第3楽章が終わったあとに休憩をとるという、珍しい方法です。これを見たときには、どんな演奏になるのか、ちょっと心配になりました。しかしそれは無用の心配でした。

オケがステージにはいってきました。弦は対抗配置でなく普通の配置です。P席(オルガンとステージの間の席)はがらっと空いていますので、のちほど合唱団がはいるのでしょう。また、ヴァイオリンの第一プルトと指揮台との距離が長めに取られていましたので、のちほど独唱者がここに来るのだと思われました。あと、チューブラーベルは、残念ながら普通に、ステージ上に配置されているように見えました。(ただ、実はこの配置は一工夫されていたんです。そのことに第5楽章の演奏中に気が付きました。詳しくは後ほど書きます。)

第1楽章の序盤、低弦が速い上行音型を繰り返すパッセージが、きっちり立体的に力強く表現されていて、これはいい演奏になるな、と感じました。その後のトロンボーンのソロのモノローグは、前半部はパワー全開で、後半部は一転かなり抑え気味にして内省的にと、変化の幅が大きくなかなか味のあるソロを聴かせてくれます。そしてやってきた夏の行進、これが生き生きと喜ばしく表現されていて、いい感じです。シュピーラーさんの指揮は、めりはりがあって、かつ歌謡性も充分で、つぼを抑えたマーラーです。(冒頭のホルン主題が再現されるところでは、シンバルを3人に増やして叩かせるなど、こだわれるところはきっちりこだわってくれてました。)

第2楽章は、ややテンポが速めでした。第3楽章の開始は、さらにテンポが速くなってしまい、このままだとちょっと僕はついていけなくなるかと思いましたが、ポストホルンがはいってから、ゆったりとした音楽になりました。

このポストホルン、良かったです。音色から判断するに、ポストホルンではなく、トランペットを使ったのだと思いますが、かなり暖かく柔らかめの音色で、トランペットでここまでの音色を出すのは相当すごいことだと思います。そして距離感も充分です。舞台のドアのすぐ後ろでなく、はるか遠くからのように。きちんと聞こえてきます。楽章後半部のポストホルンは、さらにゆったりと歌うようになり、夢のような美しさにひたれました。傷がないわけではなかったですが、感動的なポストホルンでした。(距離感に関して言うと、第1楽章のホルン主題再現の直前の舞台裏の小太鼓も弱めで、遠くからの響きを意識していました。こういったところのシュピーラーさんの的確な気配り、いいです。)

そして最後近くの練習番号30~31の、のどかな雰囲気がにわかに変わり、ハープがかき鳴らされ、そしてトロンボーンとホルンの斉奏までの部分。以前の記事にも繰り返し書いているように、「神の顕現」の重要な楽節ですが、ここが本当に素晴らしかったです。久しぶり(昨年の三河/小田原フィル以来)に、ここが満足できる演奏でした。ひとえに、シュピーラーさんとオケの人たちが、ここの音楽の意味をわかっているということに尽きるのだと思います。

充実の第3楽章が終わり、ここで休憩がはいりました。

(文が長くなりすぎてひとつの記事として載せられないので、続きは次の記事にわけて載せました。そちらもご覧ください。)





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Last updated  2010.08.13 02:00:46
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