関西のアマオケがマーラー３番をやったので、はるばる尼崎まで、とんぼ返りで聴いてきました。僕の今年の初マーラーコンサートです。
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1月22日日曜日、13時30分開演
尼崎市総合文化センターアルカイックホール
アンサンブル・フリー第１４回演奏会
指揮：浅野亮介
メゾソプラノ独唱：西村薫(にしむら かおり)
児童合唱：神戸大学附属中等教育学校住吉校舎コーラス部
女声合唱：女声合唱団はづき
管弦楽：アンサンブル・フリー (ensemble free)
モーツァルト：「魔笛」序曲
マーラー：交響曲第３番
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アンサンブル・フリーは、指揮者の浅野亮介さんが2000年に立ち上げた、演奏会ごとにメンバーを募集して演奏するオケだそうです。プロジェクトオケとでもいえるのでしょうか。メンバーは音楽を専門とする方から学生、会社員、主婦と多彩だそうです。
年に１～２回の自主公演を行っていて、今回が第14回演奏会。アマオケとしては演奏機会の少ない大曲を積極的に取り上げる方針とのことで、これまでに「春の祭典」「大地の歌」なども演奏しているようです。マーラーの交響曲は2005年に4番もやっていて、今回が3曲目。
それで、なんと演奏会の入場料が無料、という気前の良さです。（＾＾）/
当日なんとか行ける都合がついたので、朝9時半に東京駅を出発するのぞみに乗りこみ、駅弁（朝昼兼食）を食べつつ新大阪へ。そこから大阪に移動して、阪神電車で阪神尼崎に到着したのが12時半頃でした。開演まで1時間ほどの余裕がありました。駅から歩くこと数分ほどで、川辺に立つホールの建物に到着です。
そしてここがホールの入り口です。
古い建物でしたが、ホール内はきれいに整備されていました。
多目的ホールだと思いますが、コンサート用に反響のためのしっかりした壁面が設置されていました。
ありがちなデッドなホールではなく、まずまずの響きがあって良いホールです。
プログラムは、最初にモーツァルトの魔笛序曲が演奏されました。
これはマーラー3番に向けてのウォーミングアップ用だったと想像します、力強く元気な演奏でした。
休憩のあと、3番。
弦は、左手にコントラバスがあり、あと左から第一Ｖｎ，Ｖｃ，Ｖａ，第二Ｖｎの対抗配置でした。
合唱は、舞台の左右両端の客席に近いところに、左側に女声合唱、右側に児童合唱でした。独唱者は指揮者のすぐ左。
第 一楽章はぴしっとしていて力強く、とても良い演奏でした。技術的にもアマオケとして立派な水準です。指揮者は、ところどころかなりテンポアップしました が、テンポの動かし方は妥当な、心得たものでしたし、オケがそれにきちんと対応して弾いていました。ひきしまって弛緩することのない、立派な第一楽章でし た。指揮者のこだわりを感じたのは、シンバルです。冒頭のホルン主題部と、ホルン主題の再現部で、シンバルがバシャーンと叩かれますね。スコアでは、冒頭 部分は二人、再現部分はそれより多く、と指示されています。しかしこのシンバルは、プロのオケでも最初一人、次二人とか、あるいは最初も次も二人、などと 手抜きで済まされてしまうことが多いです。このシンバルを今回は、冒頭部分はふたり、そして再現部ではなんと４人と、しっかりスコアの指示を忠実に実行し ていました。しかもシンバル４人の叩かせ方が実に豪快で、鮮やかな効果をあげていました。
かなり立派な第一楽章に感心して、このあとどうなるんだろう、と期待が高まりました。しかし第二・第三楽章は、やや指揮が単調で、音楽から聞こえてきてほしい優しさ、やわらかさ、自然の息吹が感じられなくて、ちょっと残念でした。
もうすでに記憶が薄れかけているのですが、声楽陣は確か第三楽章が終わってから入場してきたと思います。まず合唱団が、つづいて独唱者が入場しました。
こ れも記憶があいまいですが、合唱団の起立・着席は、楽章の間にすばやく行うという普通のやり方でした。でもそれによって音楽の流れが途切れることはなく、 第四・第五・第六楽章のアタッカはきちんと実行されていたことも良かったです。指揮の浅野亮介さんの、スコアをしっかり読み、きちんと実行しようとする意欲・姿勢に、好感をもちました。
オケは総じてレベルは高く、特に10人のホルン隊(首席は女性)は、非常に立派で、アマオケとして申し分ないベストパフォーマンスといってよい吹奏でした。
僕の今年初めてのマーラーコンサート、なかなか好スタートを切れました。このようなコンサートが、入場無料というのはすごいです。今後とも、浅野亮介さんとアンサンブル・フリーの活動のますますのご発展を願います。あまり宣伝していないようですが、もっと宣伝して多くの人に聴いてもらったら良いのではないでしょうか。
オーケストラ・アンサンブル・フリーの情報はこちらです。
夕方の新幹線に乗って、またもや車中で駅弁(夕食)を食べて、無事夜に帰宅しました。
