地球へ２千万マイル | メタボの気まぐれ

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1957年に製作されたアメリカ映画「地球へ2千万マイル」は
人形アニメの神様・レイ・ハリーハウゼンの原案で
日本では劇場未公開であるが大伴昌司によるビジュアル紹介で
多くのＳＦ映画ファンに知られている作品である。

物語は米国の金星探査ロケットがイタリアの海中に墜落。
レオナルド博士と孫で女医見習いのマリサは
探査ロケットの乗員を救出に向かった。

救出されたのはカルダー大佐とシャーマン博士で
何と研究のため金星の生物の卵を持ち帰っていたのだ。

その卵は孵化しゴリラとワニを掛け合わせた２足歩行で
全身にウロコが生え、手足にそれぞれ３本の指と
長い尾を持つ３０センチぐらいの金星の生命体
“イーマ”であった。

最初は小さいトカゲみたいなものだったのでレオナルド博士は
捕まえてトラック荷台の檻に入れたがイーマは金星と地球との
環境の違いにより急速に成長、巨大化を遂げた。

イーマは農場へ逃げ込み食料を求めていた。
肉食かと思われたイーマだったが意外にも食料源は
農場で使われる肥料、すなわち硫黄であった。

硫黄の噴出口辺りにてイーマを発見したアメリカ軍は
網を落とし杭で地面に固定して電気ショックを与え
見事に生け捕りに成功した。

その後、ローマの動物園に収容されたイーマは
電気により暴れるのをコントロールされていたが
突如、事故が起きて停電となり自由を勝ち取ったイーマは
暴れ狂い動物園の巨象との戦いの末、ローマ市街地に逃走した。

遂に軍隊が出動！
カルダー大佐を中心とした軍隊は戦車、バズーカ砲で
橋を破壊しているイーマに攻撃を加えた。

そして怪物・イーマは円形闘技場である「コロセウム」を
占拠する事に成功してしまった。

コロセウムを舞台に戦いの火蓋が切り落とされたのだ！

この映画に登場する怪物・イーマは北欧神話の
ユミルに由来しており、これはレイ・ハリーハウゼンが
欧州への旅行を熱望していたのが理由で
このためヨーロッパを舞台とする映画を企画し
結果として本作のローマ市内ロケで念願を叶えたそうです。

また物語から想像できるが生きる場所を間違った生命の悲劇という
「キングコング」のオマージュ作品となっている。

2007年に公開50周年を記念してコンピュータ着色処理によって
カラー化されたソフトが発売されている。