毒舌や花の好きずき夏の蝶 浄至
毒舌が評判の評論家がいたが、いつのまにか名を聞かれなくなった。
一時的にはもてはやされるが、過ぎると嫌悪感が出てしまうのか。
さてこの花は、盛りは過ぎようとしているが、この大暑に咲いている貴重な花。
夾竹桃であるが、猛毒を持つことで有名。
花にも、茎にも、幹にも、そして根っこにも、おまけにその周りの土にまで毒があるとか。
それで花には虫も寄りつかない。
東南アジアが原産であるらしいが、向こうには花粉の触媒体がいるらしく自然に繁殖できる。
ところが日本には、触媒体になる蝶とか昆虫が近寄らないため受粉できないとか。
そのため、寿命がくると子孫が残せず絶えてしまうらしい。
それで人間が挿し木とか接ぎ木等などで増やし、生き長らえているとか。
この葉っぱを僅かでいいから、牛の飼料に混ぜて食べさせると、ほとんど中毒死に至るとか。
あまりの猛毒に、公園の樹木として危険であるから全て伐採の条例をだした福岡市。
ところが市民の猛反発にすぐに撤回したとか。
やはり、蓼食う虫も好き好き、というか、世間とはこんなものか。
口に入ら無ければ安全ではあるのだが。