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2018.07.16
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カテゴリ:シナリオ



 首都圏に住んでいる高校の同級生3人が古稀を迎えたことを契機に始めた街歩き。歴史探訪
や文学散歩などのテーマを設けています。今回は住んでいる関東圏を飛び出し、1泊2日の
京都旅行。2日目は京都・世界遺産めぐりです。世界遺産は、文化遺産・自然遺産・複合遺
産の3つに分類されます。そのうちの文化遺産として「古都京都の文化財」が日本で3番目
(1994年)に登録され、17ヶ所の寺院、神社、城で構成されています。

ヤス:平安時代から江戸時代まで日本の首都が置かれた京都は、政治経済の中心だったから、
   各時代を代表する建築様式、庭園様式、文化的背景を今に伝えていること、それらが
   その後の日本の建築、造園、都市計画の発展に大きな影響を及ぼしたことが世界文化
   遺産登録の背景だね。何回かに分けて全てを巡りたいな。

一行は10円硬貨でおなじみの「平等院鳳凰堂」へ向かいました。永承7年(1052年)、藤原
道長の別荘を関白・頼通が寺院に改めたことが始まりで、平等院ミュージアム鳳翔館にはた
くさんの国宝が展示されています。

ヒデ:平等院は修学旅行以来だよ。極楽浄土の宮殿をモデルにした鳳凰堂は形も良いし綺麗
   だ。建物自体が中堂、左右の翼廊、背後の尾廊からなる鳳凰の姿そのものだ。屋根に
   一対の鳳凰があるからだけではないんだな。華やかな建築物と極楽浄土を映した庭園
   との融合は日本が誇る歴史的遺構だね。

ヤス:華やかな建物に目が向きがちだが、鳳凰堂内には阿弥陀如来坐像、壁面には楽器を奏
   でる雲中菩薩像52体、そして9通りの来迎を画いた壁扉画など、ここには平安時代・
   浄土教美術が凝縮されているんだ。こうした仏像や絵画がこの鳳凰堂と一体化してい
   ることが最大の魅力だと思う。

ノブ:鳳凰堂内だけじゃないよ。大和絵図来迎図、梵鐘、鳳凰一対など平安時代の多くの文
   化財を「鳳翔館」で楽しむことができる。平等院は平安時代の文化財の宝庫なんだよ。

ヒデ:確かに、極楽浄土に行けば、誰もが幸せになれると信じていた当時、「平等院鳳凰堂」
   内の装飾は頭の中で経典を唱えながら、来世の幸せを祈る為のものとして、当時の人
   の支えになっていたのだろうね。文化遺産として納得だよ。それにしても朝早く来た
   のに、周りは修学旅行生でいっぱいだ。

次に向かったのは宇治上神社と宇治神社。平等院から宇治川に添って歩いていくと対岸に見
えます。平等院から歩いて15分のアクセスです。

ノブ:世界遺産登録されたことで、「宇治上神社」の名前を知った人もいると思う。本殿と
   拝殿のみの小さな神社だね。平等院建築の際に離宮社を守護する神社だったらしいけ
   ど、それだけでは登録される理由になるとは思えないな。

ヤス:「本殿」が平安末期(1060年頃)に建てられた日本最古の神社建築なんだ。「本殿」
   は一間社流造りで、左右の社殿が大きく、中央が小さいという珍しい形で、見る価値
   は十分にある。そして「拝殿」は鎌倉前期の寝殿造りで横に長い、そして縋破風(す
   がるはふ)の屋根は美しい曲線で、拝観者を楽しませてくれるね。

ノブ:平安と鎌倉時代の遺構として非常に興味深いものだということだね。

ヤス:隣接に学問の神様として知られている宇治神社があるけど、二社一体だったものが明
   治維新後に宇治上神社と分かれたものだそうだ。

一行は元離宮二条城に向かいました。二条城は徳川家の栄枯盛衰と日本の歴史の移り変わり
を見守ってきたお城です。

ヤス:日本の歴史の変換と共に歩んできたのが二条城だ。そんな場所をこうして肌で感じら
   れるのは、とても不思議で重みがあることだと思うね。

ノブ:見どころは、城の本体もそうだけど、常時50人が在籍していた「番所」、平成の修理
   が終了した華麗な「唐門」そして「二の丸御殿」は豪華絢爛な造りで、33の部屋があ
   り、それぞれに人形が当時を再現している。大広間には、将軍と大名の謁見が見られ、
   大政奉還の様子が再現されていてよかった。でも本丸御殿が拝観できなかったり、撮
   影禁止など制約も多いね。

ヒデ:「二の丸庭園」だけど、江戸時代に作られたもので、家康の世代には非常に美しい庭
   だったそうだ。一時、荒れた庭園時代もあったそうだが、こうして梅と桜が多く植え
   られて美しい庭園の景観が復活したのは良かったな。

ヤス:「本丸御殿」だけど、二条城が創建された当時は、二の丸御殿と同じくらいに大きか
   ったようだが、天明8年の大火で焼失した。その後、徳川慶喜の住居として新たに創
   建されたけど、明治維新後には一旦撤去されている。現在の本丸御殿は京都御苑から
   移築されたもので、皇女和宮が徳川家茂に嫁ぐまで住んでいたことでも有名だよ。
   本丸御殿は見学できなかったね。五層の天守閣も存在していたけど、寛永3年の落雷
   で焼失し、その後再建されていない。再建されていないのは寂しいね。

ノブ:徳川幕府が栄えた時代には、将軍の宿舎として利用され、大政奉還後には京都府庁舎
   として明治まで使われていたそうだよ。

ヒデ:休憩所北側にある「築城400年記念 展示・収蔵館」では、二の丸御殿での配置そのま
   まで障壁画を鑑賞ができるそうだから寄っていこう。

3人は二条城を後にして、京都のシンボル、東寺を訪れました。東寺の象徴である五重塔は
弘法大師の創建着手に始まりますが、焼失すること4回、現在の塔は徳川家光の寄進によっ
て竣工した高さ55mの秀作です。

ノブ:やはり「五重塔」は素晴らしい。でも東寺には「金堂」「講堂」などの建造物や仏像
   など数多くの国宝や重要文化財が現存しているのが嬉しいね。

ヤス:金堂では薬師如来を挟んで、日光菩薩と月光菩薩が並び、訪れる人々を温かく迎えて
   くれるよ。建物は大きく、薄暗いけど、ただ静かに耳を傾けてくださる菩薩の温かさ
   に癒される空間がある。

ヒデ:「講堂」では、「立体曼荼羅」を見ることが出来るね。須弥壇には大日如来、それを
   囲むように阿しゅく如来、宝生如来、不空成就如来、阿弥陀如来が安置され、四隅に
   は、四天王、そして大日如来の両脇には梵天と帝釈天など豪華な仏像が並んでいる。
   立体曼荼羅の前に立って空海の教えを肌で感じてみるのもいいね。

ノブ:今の話は東寺に魅せられるのは五重塔だけではないよと言いたいのだね。それなら、
   弘法大師空海の御影を安置した『御影堂』も忘れるなよ。

ヤス:今はその姿を見ることはできないが、かつては東寺の対として同じ大きさの西寺(さ
   いじ)があって、そこには五重塔もあったんだ。今は「史跡西寺址」の石碑しか残さ
   れていないけどね。

どうやら3人組の今回の「京都・国宝めぐり」はここまでで時間切れのようです。
こうして仲間と集い、持っている知識を披露しながら歩く仲間旅は、かけがえのないものな
のでしょう。





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最終更新日  2018.07.16 07:53:43
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