カテゴリ:紅葉
壁紙をDLする カレンダー入りの壁紙をDLする 壁紙をDLする カレンダー入りの壁紙をDLする 県道310号線・晩秋の彩りです。 泥湯温泉から秋ノ宮温泉郷へ渡る中間辺りの景色です。 ブナの葉は彩りを失い、もう茶褐色。 しかし、今が旬の紅葉樹も混じっています。 ブナ林の前に葉が白く染まった特徴的な木がありますが、これ、新芽を山菜として食べられるコシアブラです。(上の写真) 春は山中でこの木を探し回りますが、秋ならすぐ見分けが付きます。 晩秋から初春にかけての山中では、私の愛車はもっぱら四駆の軽トラとなります。 もう冬タイヤに交換しました。 数日前、その軽トラでの出来事です。 奥山の砂利道を走行していて、いい晩秋風景が撮れそうな場所を見つけたので、車を停めました。 道幅が狭いので幅寄せしようとバックした途端、ドスンと音がして助手席側のタイヤがコンクリート側溝にはまってしまいました。 運悪く、前輪も後輪もです。 ボデーが側溝の縁につかえたようで、ギアを入れても、うんともすんとも動きません。 道端は草木で覆われて道路と一体化し、よもやそこに側溝があるとは思わなかったのです。 うかつでした。。 さあ困りました。 午後3時半頃ですから、ぼやぼやすると日が暮れてしまいます。 助けを呼ぼうにも携帯の電波は届かず、協力を得られそうな車がおいそれとは通りかかりそうにもない場所です。 車を置いて歩いたら、人家のある所まで少なくとも1時間はかかりそう。 いろんなことが頭をよぎりました。 「こんなときに便利なJAFに、妻は入っているけど私は入っていないから呼べないなあ。」 「弟の会社にクレーンのあるトラックがあるので、それを呼んで吊り上げてもらおうか。」 「この軽トラは友人が経営する自動車販売店から購入したので、友人を呼んだら上げてもらえるかな。」 「だいぶ以前のこと。従兄弟から借りた四駆車を駆って3人で早春の山道を走った時、残雪に車輪がはまってえらい目に遭ったっけ。」 だが、1時間歩いて誰かを呼ぶのは最後の手段。 ともかく脱出には、車輪を持ち上げて、その下に物を詰め込むことから始める必要があります。 辺りを探すと、近くに伐採して放置された朽ち木の丸太が多数見つかりました。 それを敷き具用に運び込み、ジャッキアップすることにしました。 後輪は無理でしたが、助手席の前輪側のジャッキアップポイントが使えそう。 木の枝や蔓、土を掻き分けて、なんとか側溝の縁を露出させました。 灌木などが邪魔し、ジャッキを車の外から横位置で回すことが難しい状況なので、側溝と水平に置いてそのポイントでジャッキアップを試みました。 しかし、少し持ち上がるとジャッキがずれて斜めになってしまい、うまくいきません。 何度操作しても、結果が向上する気配がないのです。 車と地面との空間が十分でないので、ジャッキのボルトをスムースには回せません。 車に搭載された用具は貧弱なので、コツがいります。 窮余を脱するには冷静な判断を必要としますが、頭で理解していても、体の動作は焦るばかり。 手を休めて、焦る心を少し落ち着かせました。 「ジャッキアップポイントと側溝の縁が垂直の位置にないからずれてしまう。それなら側溝と十字に交差させるようにして車の内側で回してはどうか。」と、凡夫が僅かな知恵を絞り出しました。 丸太を側溝の縁の高さまで詰め込み、ジャッキを横に置いて操作開始。 すると今度はジャッキが車の下の狭い空間にすべて入ってしまい、簡単にはボルトを回せません。 15センチほどの小さなドライバーを使い、根気よく少しずつ少しずつ回し続けました。 ドライバーは短いので、ボルトを回すには渾身の力が要ります。 どのくらいの時間、頑張ったのでしょう。 嬉しいことに、ほんのわずかずつながら確実に車輪が浮きはじめ、その下に丸太を詰め込むことが出来るようになりました。 側溝の深さの半分程度まで前輪が持ち上がったところで、一旦ジャッキを外し、車を動かしてみることにしました。 この試みは不安を和らげてくれました。 タイヤが空転せず、後輪もうまく丸太に乗っかり、前進の兆候が見えたではありませんか。 ここで急いてはいけません。まだ丸太はしっかり車輪の下に食い込んではいないので、アクセルをふかすと丸太を跳ね上げてしまいかねないからです。 またジャッキをセットし直し、更にわずかずつわずかずつ、ジャッキアップを続けました。 「もしかすると、脱出に成功するかもしれない。」 そんな期待感があると、難儀も苦にならないから不思議です。 ジャッキアップを終えた時は背中が汗びっしょりになっていました。 前輪を9分どおり持ち上げたところで、丸太をしっかり詰め込み、脱出の再試行です。 これでダメなら、後輪のジャッキアップも必要ですが、とりあずやってみようの心境です。。 エンジンをかけてギアをローに入れ、サイドブレーキを外し、半クラッチでアクセルを踏み込みました。 坂道発進のコツです。 同時にハンドルをわずかに右回転。 すると、どうでしょう。 「ありゃりゃっ。脱出しちゃったヨ。」 この段階で脱出可能とは予期していなかったので、拍子抜けしてしまいました。 その瞬間、張り詰めていた全身の気が抜けてしまいました。 車が元の道路に戻ったのは午後4時半頃でした。 日の短い晩秋ですから、暗くなったらどうしようと、焦っていたのは確かです。 脱出に向けて何時間も奮闘したというのが、私の偽ざる感覚でした。 ”窮すれば通ず”、朽ち木丸太が自力脱出の助け船となってくれました。 この時点で知っていたら、ジャッキアップはもっと楽に出来ていたという発見が後にありました。 実は車にセットされている用具で、ジャッキはもっと容易に回せていたのです。 タイヤのネジを回すL型レンチの中心部にに穴が空いていて、そこに、先端が丸みを帯びた補助工具の反対側を差し込みます。 そして補助工具の丸い部分をジャッキの回転金具に差し込んで回すと、ジャッキを速やかに回転させる便利ツールに変身するのです。 知りませんでした。 今の車は、タイヤのパンクもエンジンの故障も皆無といっていいほどですから、備え付け工具の使い方を知らなくても不便はありませんでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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