かかづのばかもやすみやすみ

　通称『型月』と言われるTYPE-MOONですが、久しくヒット作品に恵まれていません。というか『Fate/stay night』とその関連商品以外に売れているものが無い。
　以前星空めておさんとかが噛んでなにか出すという話もあったんですが立ち消えたようですし、同じ世界観の作品たちも振るわず──というのが現状。

　Fate/Zeroはそもそも同人作品だし、TYPE-MOONとしては売れることが確約されたコンテンツで勝負するしか無いのでしょうが、なんだろうね、今度の『Fate/stay night』の再アニメ化って、私としてはまたぞろ再び再三再四復活させられては再出撃させられた宇宙戦艦ヤマトを思い浮かべてしまいます。その宇宙戦艦ヤマトとて一度は完結したし、復活篇は主に石原慎太郎のせいで散々なものになってしまいました。

　聞くところによると、TYPE-MOONって人は居るらしいです。
　しかし、これは想像ですが『月姫』や『Fate/stay night』を見てやって来た人たちって、劣化版奈須きのこのようなコンテンツ作りは出来てもフレッシュでパワフルな新コンテンツの創造ってのが難しいのではないかと思います。TYPE-MOONでは、もはや「月姫のようなもの」や「Fate/stay nightのようなもの」は、売れるものとしての業態以外は興味ないのではないでしょうか。CGに関してはこやまひろかずさんの総監修によってギャルゲとしては恐るべきクオリティを維持していますが、それって版権絵の供給源にはなれてもコンテンツにはならないんですよね。

　こんなこと書くと「じゃあお前やれよ」と言われそうなんですが、事の本質はそこじゃない。奈須きのこワールドが好きな人が少なからず居て商売になっているのであれば、やはり奈須きのこさんにどうやって仕事をさせるかという命題に行き着くのだと思います。ユーザーも奈須きのこモドキではなく奈須きのこさんの作品そのものに興味が集まっているわけでしょうから。

　なので、私としては「先生仕事してください」という結論に至ります。今回の『Fate/stay night』のアニメ化によってまたしばらくTYPE-MOONは維持できるでしょうが、それも今度でおそらく最後。次代のコンテンツ作りに全力を投じてもらいたいと思うところです。ガンダムみたいに半世紀行けそうな話でも無さそうですし。

　はたしてTYPE-MOONさんは、この先生きのこる事が出来るのでしょうか。