眠りっぱなしの森で


眠りっぱなしの森で






おまけ
眠りっぱなしの森で
夢か現(うつつ)の不思議な話
森に隠すのは


眠りっぱなしの森の木陰でドンジャラほい♪な内容にしたいわけです。はい。
ちょっと不思議な話、ホントにあった変な話、自己体験談が基本です。

映画の好み(分かるほど、まだそっち方面には触れていませんが・・)や、
本などの話でも分かるように、私はかなりの不思議好きです。
怖い話はゾンビ物や血みどろスプラッタではないものが好きです。
おぞましいのと恐ろしいものとは違うと思っています。
宇宙もの、SF、心霊、オカルト。
ジャンルがどうのこうのというより、不思議が好き。
怪奇大作戦(ビデオ所持♪)やウルトラQが大好き。
世の中には表せないこともありますからね。
すべてを知らないことが出来ない以上、知らないところで何が起きているか
誰にも分かるものではありません。
UFOが未確認飛行物体と言うように、未確認ないろんなものがこの世にはまだまだあるはずなんです。

このページのお話

早朝の駅舎
転がるもの
壁の向こう
われときて遊べや
泳ぐ魚
小人さんが揃って賑やかに♪
校舎回遊
屋上の人
通りゃんせ
私をお稲荷さんに連れて行って
違う学校の、階段
歩く人
会いに来た人
最終告知
真っ暗な夜の空から降るもの







早朝の駅舎

朝連に遅れてしまうから急いで駅に向かっていた。
7時ごろだったと思う。
正面に駅の窓が見えた。
左右に窓があって、まだ早い時間なので、それぞれに一人ずつだけ人影が見えた。
新聞を読んでるおじさんと、座ってる髪の長い女の子。
改札に向かって入り口を走りぬける。
走り抜けながら新聞を読んでるおじさんを確認。
座ってる女の子は・・・いない。
いない??
いないどころか、窓の下には椅子がない?!
あれぇぇ?!
電車に飛び乗りながら思い出していた。
まっすぐな髪と女の子だと分かるくらいの人影。
なんで座ってると判断したかと言うと
新聞読んでるおじさんの腰のあたりに頭があったから。
椅子がないとしたら、彼女の腰から下はどこにあったんでしょう??





転がるもの

かなしばりというものにはあまりかからない方なのだが
ある晩寝ているとごろごろと音がした。
何か丸くて固くてボーリングのボールのようなものが
部屋の向こうから転がってくる。
そっちを見たいのだけれど首が動かない。
音はどんどん大きくなって、とうとう私にぶつかった。
固くてかなり大きいと思ったのに衝撃はそれほどでもなかった。
おかしいなあ?
私はベッドに寝ているので、もし本当に何かが床を転がってきても
ぶつかるわけはないんだけど。
相変わらず動けないまま、目を閉じていた。
何か見えたら怖いからね。






壁の向こう

夜に2階の自分の部屋から階下のトイレに行く。
自分の家なので、階段の電気もつけないまま降りはじめた。
そんな長い距離でもないし、何度となく上り下りしているので、段数も覚えている。
階段の途中でふと壁に手をついた。
そのまま下へ降りていく。
と。
手が壁を感じなくなった。
階段はまだ続いている。
えっと~~・・・
手をひっこめて握り締め、階段を下りきる。
階下の階段の電気をつけ、トイレの電気をつける。
当初の目的を果たし、まっすぐ階段の上だけを見つめて登りきる。
自分の部屋の扉を開け、明かりをもらしたままで階段の電気を消し
部屋の扉を後ろ手で閉めてため息をつく。
さてさて、何の空間があいたものやら・・






われときて遊べや

ある日ふと気がついた。
壁の向こうに雀がいる。
私の部屋の一方は隣の部屋であり、一方は押入れであり二方は窓である。
窓の一方はいきなりの壁であり、ベランダに類するものはない。
もう一方の窓の向こうは玄関の屋根に当たる。
いるとすればその屋根の上だ。
で、覗いてみるがいない。
気のせいかと思ったが、それからも、雀の鳴き声はすぐそこで聞こえた。
友人が二人遊びに来て話をしていたら、鳴き声がする。
聞こえた?と聞くと聞こえると言う。
隣の部屋を見て、押入れを覗いて、ついでに、天井裏を見る。
窓の下を見る。
屋根の上を見る。
いない。
また、鳴き声がして友人が顔を見合わせる。
「そこだ~!」
屋根の上にはだしで飛び出した私は雨どいの中を覗き込む。
いない。
窓から、部屋に戻った私は友人に、
きっと雨どいのもっと奥にいるから見えないのだと説明する。

雀の鳴き声が、また、した。






泳ぐ魚

金色の魚のイヤリングをなくした。
お気に入りだった。
いつか片方が出てくると思って片方はアクセサリー入れにいれた。
机とかドレッサーとか居間の隅。
どこを探してもない。
外に落としてなければ、そのうち出てくるかも。
そう言うことってよくあるから。
かなりの日数が流れて、なくしたことも忘れかけた頃
金色の魚が現れた。
お風呂に入っていたら、排水溝にひっかかるようにしてとまっていた。
長い航海でしたね。
どんな海を見てきたの?






小人さんが揃って賑やかに♪

我が家ではいまだにいろんなものがなくなる。
なくなったままのものもあれば、とんでもないところから見つかるものもある。
摩訶不思議なこともおこる。
家人の誰に尋ねても、知らないと言う。
そう言うとき我が家では、「魔法の小人さんが真夜中に使ったんだ。したんだ」と言う。
「魔法の小人さんに頼みなさい」と使うときもある。
明らかに小人さんへの責任転嫁であると判明したときは
正義の鉄槌がくだされる。
多分、小人さんも真夜中に小さなこぶしを振るっているのかも入れない。
鳴るはずの目覚ましがならなかったとか
さっき寝たと思ったのにもう朝だったとか。
どんじゃらほいは、時々デンジャラスなのである。





校舎回遊

L字形の校舎を想像してください。
Lの角をつなぐのは左右に壁のない渡り廊下です。
1階部分では、中庭と校庭へ続く階段をつなぐ門のような役目です。
坂の上にある学校なので、校舎を頂上に、体育館(ただいま建築中)と校庭が振り分けるようにあります。
L字を使って四角を作り、その四角で囲まれた部分は中庭です。
他より高い部分にある渡り廊下が、明るいこと、風通しのいいこと、
そこを通ればいやでも、左右に見晴らしのいい校庭や
木々の植わった中庭が目に入ることもイメージしていただけると、
今から話すお話の不思議さが伝わるかもしれません。

急いでいました。
クラブへ行く所だったのでしょう。
L字形の縦部分から横の部分に向かって走っていたわけです。
ばびゅーんっとね。しかも縦の端から横の端まで。
人も多かったのです。
掃除の子や帰宅の子が廊下にもクラスの中にもいて
友人に声をかけたりかけられたりしながら
すてててて・・
2組を抜け、3組を抜け4組を抜け5組を抜け6組を・・
あれ?
4組と5組の間の渡り廊下は通ったかしら?
通ったかしら?
私はそのまま登らねばならない階段を3階から1階まで走りおり
中庭に出て反対側校舎へ走りこみ、階段を1階から3階へ。
今きた廊下をもう一度走りなおし。
2組3組4組。渡り廊下。5組6組。階段を登って屋上に続く踊り場へ。
ふう。
やれやれ、これで正解。

この設定の校舎イメージのまま次の話にお進み下さい。
屋上に続く踊り場へ。





屋上の人

L字型校舎の横部分の階段を4階まで上ると特別教室の階である。
音楽室と美術室と家庭科被服室がある。あとそれぞれの準備室。
その教科があるときとクラブの時以外は人はいないわけだ。
廊下に漂う空気の温度や静けさが違う。
さらにその上の階への階段は屋上へ通じる。
階段は屋上入り口の踊り場までで、入り口は常に締め切り。
L字形の縦型部分の校舎の屋上は、3階の上にあり、クラブ活動に使われている。
体育館が建築中なので、本来なら屋内が練習場であるはずの、部活が使う。
4階がないので、L字の横部分からは見下ろすことができても
(入ることが出来ないので不可能なのだが)
縦部分の屋上から横部分の屋上は見えない。
その、もう、人の気配が全然ないような踊り場が、3階屋上で部活をしている部の
女子部員三人の更衣室なのだった。
誰も来ないし、誰かが登ってくるようならすぐに分かる。
新設校なので、いろんな所や、いろんなことでみんなが我慢したり工夫していた。

その日も、私は4階の階段を上っていた。
とんとんとんっと♪リズムよく上がって階段をひと折れすると
登りきった階段の踊り場のところからバサバサっと音がして鳥が飛び出ていった。
鳩くらいの大きさと音だった。
はい???
屋上の扉は施錠されたままだ。
扉の上部(半分よりまだ高い位置、三分の二くらいのところ)にガラス窓がついているタイプの扉で、もちろん割れたりはしていない。
中から外へ飛び出すわけはないから、すぐ外にいた鳥が人の気配に驚いて飛び立ったのだろうと思った。
窓まで近づいて外を見ると、鳥はいなくて、人影があった。
うちの学校のではない制服の、女の子が、屋上の端っこにたっている。
屋上には女子学生の胸よりちょっと下くらいの高さの壁があるので誤って落ちたりはしない。
落ちたりはしないのだが、彼女はひらりと身を翻すように屋上から消えた。
飛び降りたとか、墜落したと言うのではない。
ひょいと壁を飛び越えた、というように視界から消えた。
私はあわてて階段を駆け下りる。
彼女の落ちたほうは正門玄関。
慌てて降りて玄関を見たが、もとより確認するようなものなどあるはずがない。
わかってたんだけど、念のために、ね。
で、また4階までの階段を上る。
ヘロヘロになって登りきると二人の女子部員が来ていた。
「誰かここにいなかった?鳥とかいなかった?」
「いないよ~」
「・・・・」

はいはい、もう気にしません。
鳥がどこからどこへ飛ぼうが、羽音がしようが気にしないようにいたします。

だから、もう、飛び降りなくていいよ。





通りゃんせ

学校の階段の話が続きました。
新設校で由来も何もないのになぜ不思議が起こるのか。
建った場所がちょっと普通でないところでした。
広い校庭の、校舎とは反対側は高いフェンスで囲われた崖でした。
学校への入り口は長い坂なのに、反対側は、いきなりの崖なのです。
谷というべきかしら。
谷底には、水のない川がありました。
その川には橋がかかっていました。
校舎よりまだ高い所にその橋はかかっていました。
大きな大きな橋です。
その橋の上にたつと山の中にぽんと建った校舎と校庭が見えます。
多分その橋から落ちていくときにも、一番近くて目に付く建物なのでしょう。
夕涼みに何度も歩いたことがある橋の上はどんどん高いフェンスがはられ、壁がつき
欄干から景色を見ることもできなくなりました。もちろん学校も。
橋の下には網も張られ、しまいには人間が歩けないように、そこまでの道にフェンスができました。
車しか走れない道になったのです。

誰もいない校舎、とくに4階の音楽室あたりに夜、電気がついているのは
校務員さんが、夜回りしているのだと思っていました。
宿直なんていつのまにかしなくなっていたそうですね。
教室に電気がついてるわけがない。ましてや音楽室に。
卒業の頃きっぱりと断言なさった先生の話に驚いた生徒は一人や二人じゃありませんでした。
坂の上にある学校なので坂の下の家からはよく見えるんですよね・・

通りゃんせ 通りゃんせ ご用のないもの通しゃせぬ

誰かに悪さをしたとか、生徒がひどい目にあったという話は一度も聞かなかったと思います。
通り道だったのかもしれません。

行きはよいよい  帰りは怖い 怖いながらも通りゃんせ 通りゃんせ

あの世ではなくて現世の、誰かか何かにお別れするための、
この世への帰り道に学校が使われていたのかも。






私をお稲荷さんに連れて行って

田舎に帰るのに、いつも使う高速道路があって、子供のころから何度も何年も走っていた。
ある年、いつものように田舎へ帰る道で、ふと気付くと知らない風景だった。
「あれ?インターまだだった?」
「まだじゃない?」
知らない風景は続く。大きな提灯が見えた。そんなもの今まで見たことはない。
「ちょっと?おかしくない?」
「おかしい」
いつも降りる降り口を通り過ぎている??
車の中には3人乗っていたのだけど、誰一人降り口に気がつかなかったのだ。
知らない間に、そこまで移動してきたみたいに、知らない道を走っている。
「次で降りよう」
「そうだね」
大きな鳥居が見える。お稲荷さんらしい。
なんで???本当に狐につままれてしまったの??
鳥居を後にして、目的地へ向かう。
後ろ髪をひかれる気がした・・・

「狐に化かされた。気がついたら知らないところを走っていた。」
帰郷してそう話すと、へええ?って顔されただけだった。
縁のない土地なので、それから数年訪れることはなかったのだが
そこより先に旅行することがあって、何度かその提灯や鳥居の前を通ることがあった。
私が運転しているわけでも、時間が許す旅の途中でもなかったので
車の中から見るたびにそのときのことを思い出し、車の中で手を合わせた。
自分でそこへ行こうと思ったのは、道を間違えた時から10年以上経っていた。
「あのお稲荷さんへ行きたい」
家人に言うと、すぐにわかって、車を走らせてくれた。
高速道路からは、すぐそこに見えたのに、やっぱり道を間違えたり
とんでもないところに走りこんだりしながら、ようやく境内にたどり着いた。
やれやれ。来るのが遅すぎてへそを曲げさせてしまったらしい。
ご縁を無駄にしかけたことに、よくよくお詫びを言って、
まわりの小さな祠にもみんな頭を下げて回って
帰り道はあっという間。

今住んでいる所は、昔、狐谷と呼ばれた山の近く。
歩いてすぐのところにお稲荷さんもある。
夜道で狐に出会うこともある。
お稲荷さんのご縁ですか?
呼んでくださってありがとう。





違う学校の、階段

小学校1年の頃の話なので、もう本当に記憶が定かではない。
ただ、何度も人に話したので、忘れずにいるのだ。
その小学校では、1年生は最初掃除が免除で、
2学期以降に掃除をするようになると、最上級生が一人一人についてくれる。
もちろんクラスの掃除は自分たちでするのだが
それ以外の担当は、最上級生として、ほうきや雑巾の使い方も掃除の仕方も一緒にすることで覚えていく。
特別教室とか、階段とか、玄関などである。
毎日ではなくて1日おきか、2日おきだったように思う。
(小学校は3校経験があるが、このやり方はこの学校だけだった。
すごくいい方法だと思うので、なんで他の学校でしないのか不思議だな)

私は、畳のある教室へ続く階段だった。
そこで正月にカルタ大会をした覚えがあるのだが、武道場かなにかだったろうか。
まあ、あまり普通の日に縁のある教室ではない。
汚れにくいので楽と言えば楽だったが、最上級生と言うのは6年生なので、修学旅行がある。
その時は一人で掃除する。
みんながいる場所だといいんだけど、私は離れていた・・・
二人だと気にならなかったのに、一人だといっぺんに気になるんだなあ。
木造の古い暗い校舎。ぎしぎしと音のする、磨り減った木の階段。
誰もいない特別教室。誰も通らない階段。
特別教室まで一度登って、下へ掃きおろしていく。
のだが。あれ?
階段から教室の前まで、点々と水跡がついている。
こんなのあったっけ?まだ雑巾も濡らしてないのに。
かがみこんでみると、赤い。
あれ?あれ?
教室は誰もいない。人の声もしない。
誰もいない教室って怖い。
階段の下のほうからは声がした。
私はほうきを握り締め、階段を走り降りた。
そのあとは、上級生が帰ってくるまで掃除に行かなかった。

確認。
血のあとは、そのあとも階段についていたの。
あの時は濡れて見えたけど、しみのような汚れになって残っていた。
誰かが怪我したのか鼻血を落としたのかもしれない・・・ね。





歩く人

その、古い校舎のある、学校は中庭に池があった。
アヒルや鯉がいた。
何しろ古いので、いろんな話を聞いたけど、小さかったので聞いた話はほとんど忘れた。
ある時、げた箱からそこを通って、講堂に向かっていた。
(体育館とは言わなかったように思う)
中庭の真ん中あたりを人が歩いていた。
顔は見えなかったので、私たちと同じ向きで、講堂に向かっていたと思う。

「先生だろうか?」
と、友人に聞くと、
「上靴が汚れるのに中庭なんか通らないでしょ」
という。
『でも先生だったら通るかも』と、まだ、思っていた。
帰りに気がついた。
中庭には池があるから、まっすぐ講堂にはいけないんだ。
真ん中当たりって、池の中だもの。

この古い校舎の校庭で、私は自転車が乗れるようになりました。
この古い校舎の下駄箱を出たところで、私は自転車に轢かれました。
学校の中で自転車に轢かれたのは、後にも先にも私だけのような気がする。
(厳密に言うと先は知らないんだけど)

ある意味怖いかも。
(眉間に傷が残ってます。旗本退屈男かハリーポッター。ハリポ退屈女?)





会いに来た人

また、別の学校の話。
やはり木造だけど、学年が3・4年生だったので、あまり怖い話は覚えていない学校。
イメージもそんなに暗くはない。
校舎の向きも関係しているのだろうか。
ある下校時に、げた箱から校門へ向かう中庭で
(この学校は、その向きに木々の茂った中庭があった。
その部分だけは学校の中でも暗い、陰のある場所だった。)
何年の誰それを呼んできてくれないかと、保護者らしき人に言われた。
1学年1クラスしかない田舎の学校である。
同級生だったので、すぐに呼びに戻った。
見つけて、一緒にそこまで戻ったのだが、誰もいない。
嘘つきだの、なんだの、ひと悶着があって、でも誰もいないのでみんなで帰った。
次の日、誰か家の人が呼びに来てた?と聞いたら
何か用事があって早く帰って欲しいと思ってたけど、呼びには行ってないといわれた。という。
私一人で歩いていたわけではなかったんだがな・・・。

学校と家は、田舎のことなのでかなり離れていたのだが
家の裏にある川も学校の川とつながっていた。
落ち武者の話も残っていて、裏の川原にある大きな岩の上で、死んだ侍がいたのだという。
川の水が多いときには近づけないが、たまにそこまで泳いだり、歩いていくと
そのまわりは水が冷たくて、岩の上は色の変わった部分もあったりして
そそくさと川原に戻るのが常だった。

この学校にプールが出来たのは私が転校してからだった。
それまでは川で泳いでいた。
たまに、上から鶏の頭が流れてきた・・・
本当に怖かったので、川で泳ぐのはいやだった。
何でプールがなかったの???くすん。
うなぎとってる人がいたりして、それはそれで羨ましかったんだけど。




最終告知


平成15年1月29日

通知人:******(株)
    回収篝 担当 ***


          << 最 終 告 知 >>

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 尚、これは最終的な勧告であり、また、当社人員の対応による時間的損
失等の理由からメールでのお問い合わせは受け付けておりません。
 問題解決をお望みなら、至急下記要領にてお支払い願います。

○振込先

****銀行 高円寺(こうえんじ)支店 普通口座 ******

○入金額 ¥74,500-

(上記内訳)
 サービス利用代金=¥65,000
 延滞利息======¥9,500
-------------------
 合計金額=====¥74,500

○入金期限
 平成15年1月31日(金) 午後2時

覚えのない請求書の情報について(回答)

情報有難うございました。
  さて、本市の生活情報センターで調査した内容をお伝えいたします。

  (*****銀行 高円寺支店より聴取)
   03-以下略
   「1月29日から、支店へ問い合わせが入り始めた。地域は、北海道
   から沖縄まで全国的である。」
   「あわてて支払ってしまった人もいる。」
   「振込先の口座は、何年も動きがない休眠口座であり、名義人の口座
   を勝手に利用されているのではないか。」
   「警視庁には通報済である。被害者対応は下記へ連絡してほしい。」

   ◎警視庁 特殊捜査1係   ***警部補
    (03-以下略)

    
   以上のような状況となっておりますので、もし対応される場合は参考に
   してください。

生活情報センターからの回答です。
警察へ通報したメールには電話連絡が2回ありました。
対応が早いです。
今回はまったく身に覚えのない、明らかに変なメールでしたが
ちょっとでも不安があったり怖かったら、
すぐ、最寄の生活情報センターや警察に連絡を取られることをお勧めします。






真っ暗な夜の空から降るもの


8時半の電車に間に合うように駅へ向かう道。
前の岡山ナンバーのトラックが安全運転で(わりと遅くて)、
雨だから仕方がないかと思いつつ、ちょっといらっとしていた。
トラックにくっつくようにして走っていたら、信号が変わったのがわからずに
赤で渡ってしまっていた。
『車間をあけるようにして、気をつけなくては』
それから5分ほど走って、急な坂道に差し掛かる前の信号で
真っ暗な空から突然、フロントガラスにばさっと水が落ちてきた。
と、ハンドルを握る両腕が重くなった。
体と車がズンっと沈んだ。
何かが上から落ちてきて車の屋根なんかものともせずに、私を突き抜けていくように。
やばい、やばい。
車間をあけなくてはね。
悪いものととるか、何かの前触れととるか。
何も体にとどまらずに抜けていったのだから害は無い。
トラックとは駅への分かれ道で別れ、私は無事に駅へ着き、また無事に家に着いた。
真っ暗な夜の空から降ったもの。
なんだったかな。




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