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艦長セリオ

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2006.12.29
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テーマ:アニメ!!(3877)

くじびきアンバランス
第12話「ゆめをかなえてみよう。9点」(最終回)

ストーリー的に浮き沈みの激しかった本作も遂に最終回。千尋を挟む三角関係や個々の恋愛感情の行く末についてはあまり突っ込んで描かれず、千尋も律子も自分の気持ちを確認しただけに止まった。律子がいなくなるまでに二人の間には何かがあったのだととは思うが、その辺が視聴者の想像に任されているのが少し残念だった。

生徒会を辞退すると宣言した千尋。必死になって考えを改めさせようとする蓮子の姿に嬉しくなった。何だかんだ言って良い奴だ。蕎麦屋のシーン、「箸がきちんと割れない」という形で時乃の不調を表現しているのが上手い。それについて特にコメントもせず、気に留めることなく食べ始める所などいかにも気落ちしている感じが出ている(普段の時乃なら大騒ぎしていただろう)。

初めから諦めた態度を取る時乃を怒鳴りつける蓮子。時乃の涙を見て口ごもりながら表情を和らげる蓮子の様子など、今回も微妙な表情変化の描写が上手く、「くじアン」の真骨頂(というか水島努の力かな?)を見せてもらった気がする。千尋を説得するかどうかコイントスで決めようとする時乃。投げた十円玉が次々に立ってしまうという不思議な演出が「ウテナ」を彷彿とさせて良かった。

千尋の説得を律子に頼みに来る時乃。ただ、時乃が望んだのは「落ち込んだ千尋を元気付けて欲しい」ということ。「千尋ちゃんを助けてあげて」という台詞に、のっぴきならない感じが良く出ている。恋敵に恥を忍んで頼みに来るのだから相当な覚悟だったろうなぁ。ついに爆発する時乃の感情。「だって、千尋ちゃんは律っちゃんのことが好きなんだもの!」と涙を流しながら訴える姿には心を打たれた。

必死な時乃の為に、少しだけ素顔をみせる律子。「時乃ちゃん」という言い方と声音に温かみがあってホッとした。やっぱり律子の冷たい喋り方は、会長としての顔だったんだね。まぁ、だったらもっと早く見せて欲しかったもんだけど、そうやって厳しくけじめを付けるのが律子の性格なんだなぁ。

副会長と能舞台での真剣勝負。表向きはどう言っていようと、孤独だった香澄は律子に依存(あるいは心酔)していたんだね。おそらく「如月家の人間」だというのが関係しているのだろう。だからこそ能力が無く、周囲の助けが無ければやっていけない千尋が会長になるのは許せなかったという訳か。そんな香澄を自立させるため、真剣勝負と言いながらも初めから自分を斬らせるつもりだった律子。焦りと葛藤で歪む香澄の表情がとにかく凄まじく、へたり込んだ後の泣きそうな表情も切なかった。

千尋の辞退宣言で落ち込む蓮子と小雪。自分の超能力を疎ましく思わなくなったのも千尋のお陰だった。「もう、恐くない」と言って落下したおしぼりを元に戻す様にはちょっと泣きそうになった。

公園に千尋を呼び出した律子。立橋院の会長としてではなく、ただの「律っちゃん」として接する姿は、いかにも女の子女の子していて可愛い。こうして素に戻って話している様を見ると、普通に年相応の女の子という感じで安心した。声音も微妙に優しくなっているし、ホント小清水亜美は上手いなぁ。また、最終回まで律子の素顔を伏せていた為に、今回の律子の所作は破壊力抜群だった。俯きながら「手、繋ぎたい。…手、繋いでいい?」なんて最高に可愛かった。

律子の説得の結果、生徒会長をやることにした千尋。微妙なのは、「時乃と頑張っていこうと思う」という台詞。「時乃達と」では無いんだよなぁ。別に深い意味は無いのかもしれないが、時乃の気持ちを受け入れる、という風に聞こえなくも無い。

遂に正式な生徒会メンバーとなる千尋達。モーゼの十戒のごとく生徒達の波が割れる演出が中々感動的であった。そして小雪に身長を追い抜かれた蓮子。いや、小学生に抜かれるって、どんだけ小さいんだアンタ!?(笑)ラストのお披露目シーン。千尋が挨拶しようとした所で鳥にフンをかけられてブツンとエンディングに行く演出がシャープで良かった。物語の冒頭も最後も千尋の不運で終わる、正にくじアンらしい終わり方であった。

<<総評>>

作画は終始高レベルに保たれた本作。初めと中盤に数話、構成も練りこみも甘すぎるダメな回があったものの、ラストは千尋の進退と律子、香澄の関係を語る構成になっていて気持ちよく終わった。ただ、どうしても現生徒会メンバーの掘り下げが甘く、観ている方が置いていかれている感が強い部分も多かった(律子と香澄の関係など。香澄がどのようにして律子に心酔するようになったかが描かれていない)。出来ればこれで終わらせず、千尋達が生徒会候補中のエピソードとして第二期をやって欲しい所だ。

何にせよ、キャラクターの微妙な心情描写が秀逸な作品であった。音楽の使いかたも絶妙だし、日本的モラトリアム時代のノスタルジーに浸るには最適な作品で、最後まで楽しめた。DVD最終巻にでもおまけ話が収録されたら嬉しいなあ、と思う艦長セリオでした。


DVD-BOX

OP/アツミサオリ ED/小清水亜美・野中藍 サントラ

PS2用ゲーム くじびきアンバランス会長お願いすま~しゅファイト





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Last updated  2006.12.29 22:46:21
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