すごいことになってきた。・・・って何のキャッチコピーだっけ?とにかく凄い事になってますよネギま。 - 魔法先生ネギま!第15巻
買ってはいたものの、忙しくて読んでいなかった「魔法先生ネギま!」第15巻。しばらく間が開いていたので、どういうストーリーだったか忘れていた。という訳で、14巻を読み返してみる。あ、あれ?かなり設定とか忘れてるよ、つか、台詞の意味が分からない箇所が多い・・・(汗)やばいやばい一時期は全員の名前と部活までソラで言える程ハマっていたのに・・・。何か悔しかったので、8巻まで遡ってしまった(笑)。やっぱり通して読んでみると赤松健の構成力には脱帽する。とにかく無駄な話がない。単発の回は上手くキャラを立たせるものだし、今まで目立たなかったクラスメイトが急に魅力を持ち始め、過去に遡って読者に愛着を持たせているのは上手い。また、一度人気投票で上位になったキャラがだんだん埋もれてきても、もう一度その娘をメインに据え、過去のキャラクター性と対比させて『時間経過』を『性格の変化』で表現することで、よりそのキャラに深みを与えているのも良い。例として挙げると、武道大会での桜崎刹那などがそれに当たる。エヴァンジェリンの壮絶な過去、二人の共通項を提示することによりエヴァの方も読者の愛着を底上げすることに成功している。古菲も同様で、修学旅行編では『意外な強さ』しか表現されていなかったが、武道大会では「ネギの師匠、古老師」として『格好よさ・頼もしさ』が加わり、より読者に愛着を持たせる構成となっている(実際、僕は修学旅行編の時に古菲が好きになったので、武道大会での大活躍は非常に嬉しかった)。更には龍宮真名の圧倒的な強さと、パクティオーカードまで所持していた彼女の過去も提示され、キャラクター性はグッと深まった。外野として存在していた色モノキャラ・長谷川千雨も、武道大会、学園祭を通して非常に魅力的なキャラに育った。今後もネギパクティオーチーム(仮名w)の一員として活躍していきそうなのでちうファンの自分としても素直に嬉しい。やはり武道大会は一つの山場であった。ちゃんと読んでいたハズなのに、刹那の成長と(エヴァに指摘された)変化があそこまできちんと描かれていたことなどすっかり忘れていた。とにかく単純な格闘物では終わらせず、ネギを含め個々のキャラクター性を深める密度の濃いストーリーになっているので、是非読み返してみることをお薦めする。で、15巻。武道大会も終り、要注意生徒の超鈴音がついに動き出す。実は魔法生徒だった美空が発見した沢山のロボ(田中さん)と詳細不明の「何か」は既に超によって引き上げられた後だった。一体彼女は何をしようというのか・・・という所で、以前に彼女の発言、「自分の正体は火星人」がここで生きてくるとは思わなかった。タイムマシンを持っていたとはいえ、ここまで風呂敷を広げてくるとは。そして見事一網打尽にされるネギ達。エヴァンジェリンが中立の上、茶々丸が「あちら側」だったのが痛かった。超の目論見は見事叶い、責任追及のため魔法先生によって拘束されるネギ。タイムマシンは学園祭の期間中しか使えない上、最終日を迎えることなく一週間後に飛ばされる小細工がされていた。そして「ネギ・チーム」にも迫る魔法先生の手。パクティオーカードを所持しているとは言え、実質戦闘できるのは楓・刹那・明日菜・古菲くらい。果たして彼女達は魔法先生の手から逃れ、超の野望を(過去に遡って)止める事が出来るのか。それとも超の描いた「世界」をそのままに事態収拾に動くのか。また超の行為は「善」なのか「悪」なのか。エヴァンジェリンは「善も悪も関係ない。そこには百の正義と百の悪があるのみだ。自分も傷つき、相手を傷つけ、泥にまみれながらそれでも前へ進め」(相変わらず清濁合わせ飲むエヴァの説教は熱い。刹那に対して「お前は幸福を手に入れ弱くなった。選べ。”剣”か”幸福”か」という件も自分の過去に重ね合わせた物であったので非常に感動させられた)と言ったが、拘束されてしまったネギは一体どうするのか。それとも魔法先生と協力する事によって事態の打開を図るのか。もう、とにかく目が離せない「魔法先生ネギま!」。次巻の発売は十月・・・うわ、待てねぇよ!早く16巻出してくれー!!と煩悶する艦長セリオでした。魔法先生ネギま!第15巻