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食口のぶっちょゆきっちさんのブログからですが、文亨進のメッセージ(5月号のファミリー)だそうです。
皆様がご存知のとおり、わたしたちは、聖書の歴史で堕落論について何度も聞いています。 わたしたちは、「堕落論」で、天使長ルーシェルに出会います。 わたしたちがルーシェルを考えるとき、人間を完全に堕落させた邪悪なサタンと考えるでしょう?そうでしょう?ところで、「ルーシェル」、「ルシファー」という名前は、ヘブライ語の「ヘーレール」という言葉がラテン語に意訳されて、「ルシファー」となったものです。 皆様は、その名前がどのような意味かご存知ですか?恐らく、皆様の中にはご存知の方はあまりいらっしゃらないかと思います。 ルーシェルという名前は、とても良い名前なのです。 ルーシェルは、最初、とても正直な天使長でした。 神様が最も信頼する責任者でした。格好が良くて、カリスマ性があって、リーダーシップもあって、神様がとても信頼する指導者でした。 ところが、ルーシェルは、ある部分が弱かったのです。 自我を省察し、自己を省みる能力が弱かったのです。 すなわち、自分を正直に見る能力が弱かったのです。 ですから、最初、アダムとエバが神様から多くの愛を受けたとき、「なぜアダムとエバはこのように多くの愛を受けるのか。 わたしもこのように一所懸命にやったのに」と、このような嫉妬が芽生えたのです。 http://blogs.yahoo.co.jp/yukitti000/53088117.html ルーシェル(ルシファーの韓国訛り)が、自分を正直に見る能力が弱かったとしたら、それはルーシェルを創造した神の責任になります。 つまり神の能力が弱かった(低かった)か、神の品性や性質が反映されたことになるのですが、文亨進がそれに気付く日が来るでしょうか? その話は後日するとして、統一協会では聖書の一節を引用して、ルーシェル天使長が堕落してサタンになったと説明しています。 また、黙示録一二章9節を見ると、「巨大な龍、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびは、(天より)地に投げ落され」たと記録されているのであるが、この古い蛇が、すなわち、エデンの園においてエバを誘惑したその蛇であるということはいうまでもない。しかも、この蛇が天より落とされたと記されているのを見ると、天にいたその古い蛇とは、霊的存在物でなくて何であろうか。 (原理講論 堕落論 第一節) 神は天使世界を創造されてから(創一・26)、ルーシェル(明けの明星という意、イザヤ一四・12)に天使長の位を与えられた。 (原理講論 堕落論 第二節) このような聖書の引用は果たして正しいのか、イザヤ書14章を読んで見てください。 http://bible.monochro.com/ 原理講論で引用しているイザヤ書14章12節の「黎明の子、明けの明星よ」は、実は天使の話ではありません。 イザヤ書14章4節に「バビロンの王をののしって言う」とあるように、本来は“天使が堕ちた”話ではなく、バビロンの王に対して「黎明の子、明けの明星よ」と言っているのです。 12節の「もろもろの国を倒し」はバビロニアの隆盛を意味していますし、17節の「その都市をこわし、捕えた者をその家に解き帰さなかった」はユダヤ人のバビロン捕囚を意味しており、そのバビロニアがペルシアにより滅ぼされた史実を指して「あなたは天から落ちてしまった」と言っているのです。 「明けの明星」が天使を指した言葉ではない証拠に、イエス様を「明けの明星」と呼んでいる聖句もあります。 ヨハネの黙示録22章16節 わたしイエスは、使をつかわして、諸教会のために、これらのことをあなたがたにあかしした。わたしは、ダビデの若枝また子孫であり、輝く明けの明星である」。 ヘブライ語では「Helel ben Shahar(輝く者)」 ギリシア語訳では「eosphoros(ギリシア神話の、暁の明星の神エオスポロス)」(0年頃、七十人訳ギリシア語聖書) ラテン語訳では「lucifer(明けの明星)」(405年、ウルガタ聖書) 英語訳では「morning star(明けの明星、金星)」と訳されますが、この部分は、輝かしい業績を持った人を指した言葉です。 「Movie Star(人気映画俳優)」「star player(花形選手)」のように、「star」は星のように輝く有名人、輝かしい業績を持つ人を指して使われます。 同様にラテン語の「lucifer」も、周辺諸国を打ち倒したバビロニア王を指した言葉であり(イザヤ書14章12節)、輝かしい神の子であるイエス様を指して使われた言葉でもあります。(ヨハネの黙示録22章16節) 「lucifer」と言う名の天使は、聖書的には一度も登場しませんが、古代の有名な神学者アウグスティヌス(354~430)も、『神の国』の中でイザヤ書のルシファーを悪魔とみなしたように、この解釈はキリスト教世界に定着しました。 「我はもとのままなるルチーフェロをみるならんとおもひて目を挙げ見たりしにその脛上にありき。」 (1307年 ダンテ『神曲』地獄編第34曲 岩波文庫) <ギュスターヴ・ドレによるダンテ「神曲」地獄篇を描いた連作の34番> 「しかしあなたは陰府に落され、穴の奥底に入れられる。(イザヤ書14章15節)」の聖句のように、地獄の底では、神に叛逆した堕天使のなれの果てである魔王ルチフェロが氷の中に永遠に幽閉されている。 魔王はかつて最も美しい天使であったが、今は醜悪な三面の顔を持った姿となり、半身をコキュートスの氷の中に埋め、イエス・キリストを裏切ったイスカリオテのユダ、カエサルを裏切ったブルートゥスとカッシウスの三人をそれぞれの口で噛み締めていた。 「だから、わたしはお前に話しておきたい――思えば、あれは天からルーシファが(そうだ、それが、星の中の星ともいうべきあの暁の明星以上に、かつては天使の群れの中でも最も輝ける天使であった彼の名だ)焔をあげて燃える仲間と共に、混沌の世界を真っ逆さまに己の行く場所へと転落し、御子が味方の天使たちを率いて凱旋されたときのことであった。」 (1667年ミルトン『失楽園』第7巻 岩波文庫) <ギュスターヴ・ドレによるミルトン『失楽園』の挿絵> 天使ルシファーは神に反逆して、魔界に追放され、魔王となります。 ルシファーの片腕にして賢者のごとく威厳を湛えるベルゼブル、勇猛果敢にして天国を圧倒するため生命も惜しまぬ猛将モレク、容貌絶美にして悪徳の権化たるベリアルなどが描かれ、ルシファーは神に復讐するため、蛇に化けて楽園のエバを誘惑し、人間は楽園を追放されます。 キリスト教世界ではルシファーが定着し、数々の教派がルシファーの堕天について論じました。 「ルシファーは全天使の長で、土から作られたアダムとイブに仕えろという命令に反発して神と対立し、天を追放されて神の敵対者となった。」 「最高の権威と力を与えられたルシファーはそれにうぬぼれ、自分が神を追い越せるのでは考え、味方になる天使を集めて神に反旗を翻した。」 「神は人間を寵愛し、天使以上の優遇を与えようとしたが、これが彼の不満となり、同様に不満を抱いていた天使達を集めて、反乱を起こした。」 「ルシファーはエバと不倫をしていた。」 「アダムの最初の妻リリスが、アダムの元から離れてルシファーと結婚した。」 「ルシファーはミカエルの双子の兄である。」 「神がルシファーの弟として御子(後に人類の原罪を償うために受胎して地上に降り立つキリスト)を生みだし、御子に最高の栄誉を与えられたので、ルシファーが嫉妬して反逆した。 (ミルトンの『失楽園』では、この時、怒り狂うルシファーの頭から「罪」が生まれ、彼はこの娘との間に交わって「死」を誕生させる。)」 ☆「悪魔」の起源 サタン「satan」はヘブライ語で「敵対者」「反対する者」との意味で、元は特定の存在を指すものではありませんでした。 神によって使わされ、人間の前に立ちはだかる存在、人間が罪の道に進もうとする時に、立ちはだかる存在でもありました。 サムエル記上16章13~23 サムエルは油の角をとって、その兄弟たちの中で、彼に油をそそいだ。この日からのち、主の霊は、はげしくダビデの上に臨んだ。そしてサムエルは立ってラマへ行った。 さて主の霊はサウルを離れ、主から来る悪霊が彼を悩ました。 サウルの家来たちは彼に言った、「ごらんなさい。神から来る悪霊があなたを悩ましているのです。 ・・・・神から出る悪霊がサウルに臨む時、ダビデは琴をとり、手でそれをひくと、サウルは気が静まり、良くなって、悪霊は彼を離れた。 旧約聖書のサムエル記上に登場する「神から出る悪霊」などは、まさにサタン(反対する者)でした。 ヨブ記では、神と対話する敵対者としても描かれました。 ユダヤ人の敵であった異教徒の信じる神々は、時代とともにサタンとされるようになります。 「バアル」とは、カナン地域を中心に各所で崇められた嵐と慈雨の神で、本来はカナン人の高位の神で、旧約聖書の列王記下などにもその名があります。 エジプト神話にも取り入れられ、嵐の神のセトとも同一視されました。 列王記下では、預言者エリヤがバアルの預言者と争い、バアル信者を打ち滅ぼしたことが書かれています。 本来は「バアル・ゼブル」(崇高なるバアル)と呼ばれていたが、旧約聖書の著者達から嫌われたバアルは「バアル・ゼブブ」(蝿のバアル)と呼んで嘲笑され、忌み嫌われました。 その後、新約聖書では蝿の姿をした悪魔の王ベルゼブブとなります。 マタイによる福音書12章24節 しかし、パリサイ人たちは、これを聞いて言った、「この人が悪霊を追い出しているのは、まったく悪霊のかしらベルゼブルによるのだ」。 かつてのオリエント世界で信仰の対象だった土着の神々、 旧約聖書では辛うじて神と呼ばれていた異教徒の神々は、人々を惑わした偽の神にされます。 新約聖書の時代になると、ベルゼバブ、アザゼル、ベリアルなどは、完全に悪魔として定着し、悪意ある存在を示すのにサタンという言葉が人格化されて使われるようになり、さらにイザヤ書14章12節の誤読により、サタンとルシファーは同一視されるようになりました。 後世の宗教団体は、諸説を都合良くミックスして新しい教理を作りましたが、文氏も「ルシファー」「嫉妬」「不倫」「反逆」「悪魔」の伝承を流用し、自説を加えて原理を創作しました。 しかし、イザヤ書14章12節の誤読の上に成立する堕落論は、聖書的な根拠を欠く古い教理、伝承のパクリでしかないのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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