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はいっ!とにかく素晴らしい「エリザベート」週間でございますっ!!毎日、本当に幸せを感じながらステージで一緒に演奏させて頂いています。 11日からオケリハ。梅芸のリハーサル室で 今回の指揮者:クン・シューツさんと初めてご対面〜。2日間にわたるオケリハが開始。とにかくイメージや音色に対して細かい指示をなさる方だと聞いていたので、 初共演の日本のオケ側としても万全の体制で臨みたいとみんな気合いを入れて、どんな指示も受け止めたいという気持ちでいっぱい。 原典版の正しいイメージや指示を知るチャンスなので、本当にある意味、ワクワクするようなリハーサル時間でした。 シューツさんは 今回日本のミュージカル・オケがどんな音を出して来るか、本当に正直言って不安だらけだったことと思います。最初はリズム隊だけ向こうから連れて来ようか、という案もあったとか。 2日間のリハが濃くて、オケだけの音も面白かったけど やっぱりステージに行って舞台稽古に入ったとたんにドイツ語の言葉がしっかり付くことで、楽譜に本来書かれているアーティキュレーション=表現の形がとても納得出来て、やっぱりこの曲に付いている言語がドイツ語なんだ、という意味が 本当にしみじみ。 どうしてアクセントが付くのか、ピアニッシモで弾くのか、前向きに進むのか・・・あぁ、やっぱりそうだったんだ、という納得感と音楽のテキストから見る限りシンプルに楽譜を弾いていい、という嬉しさ!!! 日本の東宝版や宝塚版で12年間この曲をずっと弾いて来て、今まで日本語の言葉が間延びしないために(=ひとつの音符につき1つの母音、または子音)音楽の元のテンポを早くせざるを得ないという苦しい立場にあって 演奏者は楽譜に書いてある元のテンポで必ずしも演奏できないジレンマで「エリザベートの音楽」を演奏するにはとても難しい状況の中で仕事してきたわけですが、それが原語だと単語の塊を発音する時間がしっかりいるわけで、その分時間がいるし発音がはっきりするから 記号や音符に深い意味があるんだ!・・・という、この音楽にあるべき本当の姿があぶり出されて 多くの発見と今までの弾きにくさが全くない純粋なエリザの音楽の形への納得感が 自分自身を幸せにしてくれています。 近年 経済的理由から簡単にオケの編成が小さくさせられて本来あるべきフルオケの姿からだいぶ遠ざかり、日本版は宝塚も弦は6人、東宝に至っては私たちのやってた5,6月東京公演はかろうじて10人いたものの、7~9月までの旅公演はなんと弦楽器は弦楽4重奏! 演奏者は当然、この影響で本来休みであるべき箇所にも別のパートの補充のために演奏するために ものすごいスタミナが要求されるのですが、今回のウィーン版は28人編成のフルオケ状態で弦も4-2-2-2。しかも日本版にはないハープ入り!素晴らしい!!この人数の厚みこそが、皆の歌や上にのるメロディ楽器を楽に支えることが出来るのですっ。見よ、この下手側の豪華な人数。 大阪では席に多少の空きがあったものの、来て下さったお客様には「想像以上の素晴らしさに、鳥肌がたった」という意見が私の周りでも多数! 主役級のスターたちはもちろん、アンサンブルの人たちもレベルが高い。 というか、やはり本格的に声楽を学んでこられた歌唱法なので 体全体が完全に響いているのが近くにいてわかりいます。 マイク頼りに喉で歌うのと違って、生声でも近くで体の振動や出してる音の「倍音」(音の本来の響き)を感じます。私たちが鳴らしている楽器の倍音にぴたっと寄り添ってくるマヤさんの音程とその声に含まれる倍音たるや、ものすごいです!! 特にいつも感じるのは、「精神病院」のシーンの直後の歌で 最後のハイトーンのF音を長く伸ばすところ!!本当にいつも「きゃ〜っ」となっちゃう・・・。 マヤさんの「私だけに」は、本当にすごいです!あれが世界の原典版のレベル! そしてシンフォニックオケな雰囲気の音作り=音響さんの素晴らしさにも感嘆! 今回の公演のために音響さんはウィーンに飛んで向こうの劇場でのやり方を徹底的に学んできたそうです。 向こうでは「音響デザイナー」たる人たちがオケピットの周りに張り付いて、どの楽器がどのくらいの音量で聴こえたいのか、もともとどんな生のサウンドなのか注意深く聴いて、1週間以上もかけて音作りをどんどん積み重ねて仕上げて行くそうです。サウンドチェックに7時間以上かけたりすることもあるとか。 ウィーンキャストも今回のサウンドの聴こえ方には大満足な様子。気持ちよく歌ってくれる環境が出来てるって嬉しいな。オケもとても気に入って頂いているようで、何度も皆さんのコメントに出て来て こちらもびっくりします。 舞台の幕が閉まってもマヤさんはいつもすごく元気。緞帳が降りたとたん冗談を言ったりひゅ〜と盛り上げたり、まだまだスタミナにも声にも余裕がある感じです!すっごいなぁ〜。 初日パーティーはルカスの一足早いお誕生日セレモニーあり、クンツェ&リーヴァイさんやマヤ&マテのコメントありなどで大盛況。リーヴァイさん、私を初め数人のオケのメンバーの顔をしっかり覚えていてくれて「わ〜っ 久しぶり〜!」という感じで大変喜んでくれました!最初の写真は そんなパーティーでの1コマ。 21日の終演後には公式オケパーティー。今回は「がんこ寿司」にて、マエストロのクン・シューツさんと通訳の高嶋さんもおよびして、一緒に飲み会!シューツさんは「日本でお食事によばれた時には 何かプレゼントを持参しなければいけない、とガイドブックに書いてあった。」という 面白コメントがあって皆爆笑。それで私たちの招待に対してささやかなプレゼント、と言って オケ全員にエリザベートの扇子をプレゼントしてくれました!皆 大喜び! 翌日はこの扇子を持って 1幕途中の野次馬の役の演技をするようにマエストロの指示があり(笑)、皆 大阪千秋楽は小道具付きで参加!(爆)というわけで、シューツさんにもお許しを頂いたこの写真も公開しちゃいまーす。 というわけで、いよいよ明日から本格リハで、後半戦東京公演が26日〜31日まで。 とにかく多くの方に見て頂きたいです。東急シアターオーブにて、ぜひぜひ足をお運び下さい! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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