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2005年01月17日
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テーマ:戦争反対(1187)
 先般、友人のパーティーにナチス「ハーケンクロイツ(鈎十字)」をつけた扮装で出席して、批判を受けている英国ヘンリー王子だが、
英国民7割「間違い」 ヘンリー王子のナチス姿(共同通信)
【ロンドン15日ロイター=共同】英国のチャールズ皇太子と故ダイアナ元妃の二男ヘンリー王子(20)がナチス・ドイツ軍の制服姿でパーティーに出席したことを英国民の71%が「間違いだった」と考えていることが16日付の英紙サンデー・ミラー(早版)の世論調査で分かった。
 また回答者の55%が、兄のウィリアム王子がヘンリー王子にナチス姿の仮装を「やめさせるべきだった」と考えていることも明らかになった。問題を起こしがちなヘンリー王子と違って、ウィリアム王子は英国内で人気が高い。(以下略)共同通信


ということになっている。回答者55%が兄のウィリアム王子にやめさせるべきだったというのには笑ったが、英国王室のモラル低下は今に始まったことではない。父親のチャールズ皇太子は

チャールズ皇太子、ヘンリー王子にアウシュビッツ訪問命じる=英紙(ロイター)

 と言ったそうだが、チャールズ皇太子そのものが若いときからやりたい放題の問題王子だったことは記憶に新しい。この問題は英国マスコミのゴシップネタでもあり、国民のホットな話題でもあるので、静かになったらなったで不安を駆られるそうだが、そもそも現代民主主義において王室のありかたに限界があることは間違いない。
 私は王制、皇室制の反対論者ではないが、「開かれた」王制、皇室制には無理があると思っている。王や皇室は世襲制という特権階級に属するものであり、国のシンボルに他ならない。決して、堕落したり間違ったりしてはいけない存在である。シンボルとは、国民のモラルであり、博愛であり、善意である。王権専政の時代ならば、それらはすべて王室が基準であり全てであったが、民主主義の現在はそうはいかない。世間一般のモラル観念は日々変化していくものであるが、王室・皇室のそれは伝統であり変化すべきものではないのだ。国体のモラルや理念が変化していては国民の拠り所の信憑性も疑われるからだ。我々庶民に体現できない伝統であり、モラルであるからこそ国民は安心できるのだ。
 先日、皇室の正月の食事がテレビで放映されていて「実に質素ですね」というコメントが出ていたが、あれは質素なのではなく単に伝統の姿なだけ。我々庶民の生活レベルが上がったから質素に見えるだけなのである。我々はあの食事を見て「質素だ」と感じるのではなく「一品一品に現された平和や博愛の意味」を悟るべきなのだ。
 そういう意味で、私は王室・皇室は世俗との交流を最低限に抑え、国体の伝統保持に専念すべきと思っている。日本の皇室は、その点英国王室に比べればまだまだ閉ざされていると言えようが、先般来の皇太子の発言、弟君の発言はいささか心配ではある。

 さて、話は変わるが、鈎十字(ハーケンクロイツ)だが、最近は
「マイクロソフト社がフォントからカギ十字を削除」
とか
「少林寺拳法 「卍」紋章を変更(毎日新聞)」
という動きがある。もともと「卍」はサンスクリット語の徳をあらわす仏教用語なので、そこまで気にしなくてもいいと思うのだが。
 しかし、戦後60年になろうとしているのに、いまだ影響を及ぼすヒトラーの影とはげに恐ろしや。


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最終更新日  2005年01月17日 10時06分39秒
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