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2005年10月16日
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カテゴリ:戦争映画
1945 松竹 監督:佐々木康 作詞:野口米次郎、岡本一平、西条八十 作曲:山田耕筰、中山晋平
出演:高峰三枝子、轟夕起子、月丘夢路、藤原義江、笠智衆ほか
71分 モノクロ


 制作が昭和20年3月という、本当に戦争末期の作品。本作は軍歌「米英撃滅の歌」のいわゆるプロモーション映画の位置づけとなる。作詞作曲は蒼々たるメンバーであるが、流行するだけの猶予がなかったためだろうか、ほとんど耳にする事がないマイナー軍歌である。曲調も今ひとつ盛り上がらない暗めなのも気になるのだが。
 ということで、ストーリーは極めて単純で音楽学校を卒業した三人娘が紆余曲折のあと歌劇団で新曲「米英撃滅の歌」を歌う、というものだ。しかし、ストーリーは簡単だが、実は中に盛り込まれた戦意昂揚的会話はかなりシビアだ。「支那人の傍若無人な振る舞いはひどいもの」といった中国人敵視から「ジャズはアメリカの文化謀略である」といったものまである。また、映像中に出てくるスコップに「アッツ島を忘れるな」「山本元帥に続け」といったスローガンが書かれているのも面白い。
 この英米撃滅の歌はどちらかというと、国内の産業戦士に向けて作られた歌のようで、炭坑、航空機製造工場、造船所といった場面で工員らが歌い行進している場面が多い。増産に向けて頑張れと言うことのようだ。そのため、映像では炭坑のシーンのほか、一式陸攻らしき航空機の生産ライン、輸送船らしき船の造船及び進水風景が映し出される。また、ラストシーンでは防空識別帯をつけた隼か鍾馗らしき飛行機と、編隊を組む隼の姿も見える。
 全体として、ストーリーも映像もさほど面白いところはない。まあ、この時期に及んで映画に期待するのも無理なのだろうが。唯一、三人娘の会話から当時の女性の生態が偲ばれるといった程度であろうか。良くない男とつきあおうとする友人に向けて「それなら、わたくし、断然妨害してよ」なんて言葉は今や死語なわけです。

興奮度★
沈痛度★★
爽快度★★
感涙度★


(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧ください)

 昭和14年、音楽学校の卒業演奏会がある。卒業した弓子、ちず?、みえ?の三人の娘はそれぞれの進路に進むこととなる。弓子は良家のお嬢様であり、そのまま藤原歌劇団に入って歌劇を続けることにした。弓子はちずも一緒にと誘うが、貧しかったちずは情をかけられるのが嫌でそれを断り、ジャズ音楽家の萩原と結婚してしまう。みえは父親が倒れたのを契機に、田舎の実家へ戻り、そこで学校の先生をする道を選択する。
 作曲家の小牧たかしは、新進気鋭の作曲家だが、外国の模倣から抜けきっていない曲になってしまうことに満足がいかない。弓子は小牧と結婚し、田園調布に居を構える。また、小牧の友人であり、みえの親戚である軍楽隊兵曹の川上が前線に赴く。
 一方、ちずは萩原と上海にいた。ジャズがアメリカの文化謀略だと知った萩原は次第に特命機関(スパイ)活動に熱を入れていく。折しも日独伊三国同盟が締結され、弓子の藤原歌劇団が上海でカルメンを上演する。ちずと再会した弓子は、ちずに東京へ戻る事を勧めるがちずは頑として聞かない。しかし、その晩萩原は支那人によって暗殺されてしまう。
 いよいよ昭和17年12月になり日米開戦となる。真珠湾奇襲が成功し、シンガポールへ快進撃を続ける中、小牧は感動や感激を音楽にすればいいのだと作曲に開眼する。それは勤労音楽であり、炭坑や造船所で働く労働者への鼓舞となるのだ。小牧は次々に産業戦士の意気昂揚のため曲を作り、藤原歌劇団が慰問団として歌を歌って回る。その結果、採炭増産が成功するのだった。
 軍楽隊の川上が戦病死する。小牧は「米英撃滅の歌」を製作する。製作発表は学徒出陣の式典で行うこととなり、弓子はちずとみえを呼び、再び三人で歌う事とするのだった。 


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最終更新日  2005年10月16日 09時29分45秒
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