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カテゴリ:戦争映画
1998 イギリス 監督:ダスティ・ドーズ
出演者:リチャード・ハーバット、デヴィッド・イースト、ローラ・パッチほか 99分 カラー 第一次世界大戦を題材にしたイギリスの若者の愛と友情ストーリー。実話の原作があるのかな?100歳になった老人の回顧録という形態をとったヒューマンドラマタッチの戦争映画。背後に見えてくる時代背景や数多くのエピソードは重厚な原作の存在が窺われ、ヒューマンドラマのみならずシリアス調の歴史ストーリーとしての期待感も抱かせる。しかし、いざ視聴してみると、日本未公開というだけあって内容的には結構お粗末。ストーリー展開が唐突だったり、映像的にも迫力がない。何を見せたいのかポイントがないため盛り上がりに欠けるし、99分という決して長くない映画にもかかわらず、ダラダラ感が著しい。 映画の舞台はイギリス本土とフランス最前線の塹壕の中がメインとなる。本土では高校生の主人公らの友情と愛情が描かれるのだが、恋人役や家族役のキャストは決して悪くなさそうだが、いかんせん心情表現が浅いために盛り上がらないのが残念。 塹壕線シーンは、グロい映像も少量あるが、狭いスタジオ内で撮影したかのように、背景映像がほとんどないため戦闘シーンに迫力感はまるでない。また、塹壕ものに不可欠な閉塞感と砲撃による恐怖感も今ひとつ表現し切れていない。なんでこんなに怯えているのか、精神的にないっているのかが伝わってこないのだ。さらに、度々起きる負傷シーンがカメラワークの悪さなのかわかりにくい。兵器類はドイツ軍側として複葉機が登場しているのみ。 とにかく、ストーリー展開が唐突すぎるのと、登場人物の性格付けがなさすぎるのは残念。多分、原作はそれなりにしっかりしているのだろうと思う。しかし、映画の焦点となる友情と愛情の盛り上がりへの伏線がお粗末すぎる。 主役級の友人の死は余りに唐突でかつ著しく軽く取り上げられているし、友人の父親の死、学校の恩師との再会と別れなど、深い意味がありそうなのに極めてあっさり描かれているのが腑に落ちない。思わず、おい、そこが盛り上がりの中心だろう、と突っ込みたくなるほどだ。 興奮度★★ 沈痛度★★★ 爽快度★★ 感涙度★ (以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい) 1914年イギリス。ヨーロッパでは第一次大戦が勃発していたが、本国の高校生にとってはまだまだ平和であった。高校生のアーサーとウィルは親友であり、厳しい規律や校則に背くこともしばしばあった。特にアーサーは冒険家であり、禁じられていた女学生のエイミーとキスをして厳罰に処せられる。 こうした中、18歳になった二人は冒険にでも出るかのように、軍隊に志願する。アーサーの姉も父親も反対したが、結局二人は軍隊に入隊し、フランスの最前線に赴く。 最前線で二人が見たものは、英雄でも冒険でもなく戦友の非情な死と敵の砲撃だけであった。軍曹の計らいで女を買うことも覚えたが、次第に二人の心はまいってくる。アーサーは伝令の際に腕を負傷し、部隊の休暇で二人は一時帰国する。アーサーは精神的にまいるがウィルは逆に冷静にアーサーの助けとなっていく。 再び前線に戻ると、高校の恩師だったスミス先生が少尉として赴任してくる。しかし、スミス少尉は砲撃で足を負傷し、本国へ送還されていく。さらに、アーサーの父親が結核で死去し、アーサー自身も敵の砲撃で戦死。ウィルはただ一人戦場に取り残される。 1918年11月11日に戦争は終わる。ウィルは名誉の負傷で帰国する。アーサーの姉アリスとアーサーの子を身ごもっていた恋人エイミーらは助け合って生きていこうと誓い合うのだった。 かぽんの戦争映画レビュー新着順 かぽんの戦争映画レビュー分類別 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年03月07日 10時33分52秒
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