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カテゴリ:戦争映画
1941 アメリカ 監督:ヘンリー・ハサウェイ
出演者:ジョージ・サンダース、ジーン・ティアニー、ブルース・キャボットほか 88分 モノクロ イギリスの植民地ケニアにおける武器密輸、土民反乱とそれを防ごうとするイギリス軍の顛末を描く。製作年からみても、まだ植民地政策への反省など微塵も感じられず、アフリカ黒人への偏見と差別感は否めない。本作の主題は今ひとつ明確ではないが、英軍少佐の献身的活躍を前面に出したサスペンスドラマと言った感じだろうか。どんでん返しとまではいかないが、稚拙ではあるがそれなりの謎解きや伏線などもある。ただ、派手なアクションがあるわけでもなく、全般に間延びした展開はかなりダレてしまう。テンポ良く展開すれば、もっと引き込まれただろう。また、エンディングの牧師の講話ははっきりいって、イギリスの慢心そのものと感じるし不用。製作年を考えればいたしかたないのだろうが。 助演の美女ジア役はジーン・ティアニー。とにかく美人でひときわ目を引く。モノクロだし化粧も厚いのだろうが、これぞまさに絶世の美女なのだ。彼女を見るだけでも満足かもしれない(笑)。それに比べて主役の司政官は今ひとつパッとしない。英軍少佐はいかにも英軍らしい頭の堅さが良くあらわれていて、それなりの存在感がある。 アクションに期待はできないのだが、時折登場する航空機は注目だ。かなりレアな機種が登場し、冒頭でジーンが乗ってくる単発上半翼の輸送機は、明確な機種を同定できるほどの資料が手許にないのだが、イタリアのカプロンca111に似ている。また、英軍少佐が帯同してきた3発の輸送機(爆撃機)は同じくイタリアのサヴォイア・マルケッティSM.75(73)輸送機に似ている。細かい機種は異なるかもしれないが、いずれもイタリア機というのが興味深く、撮影場所はニューメキシコということだが、アメリカにこんな機種があったということなのだろうか。確かに、英領アフリカ植民地にはこうしたイタリア機が運用されていたようであるから、史実に忠実に製作したのか、たまたまなのか・・・ 興奮度★★ 沈痛度★ 爽快度★ 感涙度★ (以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧ください) 英国の植民地、東アフリカケニアのマニエカ駐屯地。マニエカ地方長官(司政官)のクロフォードの元に補佐役として英軍クームス少佐が赴任してくる。クームス少佐は頑固で忠実な男で、クロフォードがイタリア兵捕虜パリーニを優遇して料理人にしていることが気に食わず、捕虜扱いに戻す。また、駐屯地にオランダ人の鉱物研究者ヤン・カイペンズがやってきて英軍に協力を申し出る。 クームス少佐はナイロビ総督府から土民のシェンジ族に武器が密輸され反乱が企てられているとの情報を得、クロフォードらにその調査を委ねる。シェンジ族から奪った銃はチェコスロバキア製だった。裏にドイツの影があるようだ。 そこに、アフリカ最大の商人アプカリの娘ジアの隊商がやってくる。皆ジアの美しさに惹かれるが、なんとジアはパリーニと旧知であった。その晩パリーニの誕生パーティを開き、ジアも招待するが、その時「ハバリ」と呼ばれる予知迷信が発生する。白人6人のうち1人が死ぬというのだ。その際白人は5人しかいなかったが、デューイが戻って6人になる。さらに、クロフォードはハムドという男に夜襲を受け、ジアが軽傷を負う。ジアの介抱の際にカイペンズがオランダ人ではなく武器密輸商人であることがばれる。カイペンズはジアを仲間に引き入れようと誘い、ジアはカイペンズを探るために同行することに同意する。そのことをパリーニに伝えるが、パリーニはカイペンズに殺されてしまう。 クロフォードもクームスもカイペンズとともに去ったジアが共犯だと信じて疑わない。クロフォードはデューイとともにカイペンズ一味の後を追う。シェンジ族のところで多くの銃を発見し、火を放って燃やす。しかし、クロフォードはカイペンズに捕らえられ、先に捕らえられていたジアと再会する。二人は処刑されようとし、明日はシェンジ族のマニエカ総攻撃という段で、アプカリの隊商に化けたクームスら英軍守備隊が突入する。カイペンズはクームス少佐に殺害されるが、クームス少佐自身も撃たれて死亡する。 ロンドンで牧師をしているクームスの父親が教会で息子の死を讃える。その場には夫婦となったクロフォードとジアの姿があった。 本作はインターネット上でのみ販売してます(ソッピースキャメルHP) かぽんの戦争映画レビュー新着順 かぽんの戦争映画レビュー分類別 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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