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2008年09月09日
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カテゴリ:戦争映画
ビデオ2006 ドイツ 監督:ローランド・ズゾ・リヒター
出演者:フェリシタス・ヴォール、ジョン・ライト、ベンヤミン・サドラー ほか
144分 カラー DRESDEN


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 日本で言えば東京大空襲に当たる、ドイツのドレスデン空襲を背景にしたフィクションメロドラマ。ドレスデン空襲は第二次世界大戦末期の1945年2月 13日から14日にかけて、英国空軍が延べ773機もの爆撃機によってドレスデンの町を無差別絨毯爆撃したものである(実は、直後にさらに米軍によって数派にわたって駄目押し爆撃がなされている)。もはや、軍事目標等の空爆ではなく、一般市民を巻き込んだ無差別攻撃だが、名目上はソヴィエト軍支援となっているが、実際は英国空軍のプライド誇示のためとも言われる。この空襲により数万人の死者が出たと言われ、古い文化財級の建物が多かった古都ドレスデンが灰燼と帰した。

 英米の戦争犯罪の典型例とも言えるドレスデン空襲を扱った映画ということで、骨太な内容を期待したのだが、どうにもまとまりのないメロドラマに終始してしまった。というのも、本作はドイツのテレビ局によるテレビムービーで、日本公開はその再編集版ということらしい。従って、単品映画のようなキレに欠ける。ストーリー、構成ともにかなり陳腐で、メロドラマとしてもパッとしない。もちろん、史実ドキュメンタリーとしても、ヒューマンドラマとしても物足りない。さらに、本作のテーマは「和解」だそうで、英独両側にも偏らない構成を心がけたために、戦争批判、反省ともに及び腰で何とも浅い内容になってしまっている。このあたりは、現代ドイツの置かれた微妙な立場を示しているような気がする。
 ただ、本作の映像については一般劇場映画の標準を凌ぐ、優れた出来。セット規模、映像の美しさ、カメラワークともに迫力十分で、見ごたえがある。特に、空襲シーンにおける爆撃機内部からのシーン、崩れ落ちる建物、荒れ狂う炎のシーンは秀逸。建物背景や飛行する爆撃機アブロ・ランカスター、B-17はCGによるものだが、本物と見まがうほどの出来具合。実物大模型も制作して使用しているらしい。
 また、製作にあたり、フィクションドラマとはいえ、大学教授や歴史家が考証に当たっており、真摯な製作姿勢が窺える。このあたり、日本のテレビ局製作のドラマとは一線を画する。日本はテレビ局のプロデューサーや担当者が知識人ぶって作ったふりをしているが、ほとんどはパクリや受け売りでしかないからね。
 なお、空襲で崩壊した聖母教会は2005年に再建され、それを記念した作品という位置付けなのかもしれない。ラストにその映像が挿入されるが、ストーリー的にはかなり強引な使い方だ。

 全体に冗長感が強く、様々なイベントが相互に噛みあっていないので、ストーリーがブツブツ切れている感じがする。従って、メロドラマが成り立つはずもない。もう一つ苦言を呈すれば、ドイツ人看護士女性と撃墜された英軍パイロットが恋に落ちるという何ともベタな展開は、全然面白くなかったし、感情移入のしようがなかった。とにかく英独両国民にいい顔をしたいという製作者の良い子ブリッコ的な雰囲気がプンプンなのだ。このあたり、日本のアメリカに対する感覚と、ドイツのイギリスに対する感覚の違いを如実に感じる。結局、彼ら白人は喧嘩はしたけど身内なのだな。
 折角のレアな題材ではあるが、もったいない作りだったというのが印象。どうせなら劇場映画版でリメイクして欲しい。

興奮度★★
沈痛度★★★
爽快度★★
感涙度★



!(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)
 ドレスデンの病院の看護婦アンナはマウト院長の娘で、外科部長のアレクサンダーと恋仲だった。妹のエファはヒトラー・ユーゲント?に所属していた。
 英軍パイロットのロバート・ニューマンは夜間爆撃で撃墜され、一人ドイツ国内に降り立つ。ドイツ兵の制服を盗み、アンナの病院地下室に潜入する。
 アンナは地下室でロバートを発見。ドイツの逃亡兵と思い、手当てをし食料を与える。その地下室には欠乏しているはずのモルヒネが蓄積されていた。大管区指導者(ガウライター)ムッチマンの副官とマウト院長が取引し、病院で使うはずのモルヒネを副官に横流しし、院長は富を得ていた。院長はドイツの敗北を予期し、中立国スイスへの一家移住を計画していたのだ。
 SSによる地下室の検察から逃れたロバートは自傷してドイツ兵に化ける。アンナは次第にロバートがイギリス人パイロットだとわかってくる。
 アレクサンダーはマウト院長がモルヒネを横領していることを知るが、いずれ娘婿になるアレクサンダーを丸め込む。モルヒネがないために、アレクサンダーは幼い子供の命を見捨てるが、アンナをそれを咎め、次第にロバートに心惹かれていく。アンナの婚約発表パーティの席に、ロバートが現れる。そしてモルヒネ隠匿の件をアンナに伝える。アンナはロバートと駆け落ちする覚悟で屋根裏部屋に隠れるが、見つかってしまい、ロバートも軟禁されてしまう。
 アンナの同僚看護婦マリアの夫ジーモンはユダヤ人だった。その夫にも、ついに出頭命令が来る。
 いよいよ、イギリス空軍によるドレスデン無差別空爆が決定される。
 アンナとその家族は強引にスイスに向けて出発する。父のマウト院長は最後に副官にモルヒネを渡し、お金を受け取る。そこで空襲が始まる。アンナは監禁されたロバートのもとに逆戻りする。それを追うアレクサンダー。二人は地下室に退避する。しかし、酸欠及び熱波により外に出ざるを得ない。外は燃え盛る炎と焼かれる人々で地獄模様だった。そこで父マウト院長と出会うが、院長は直撃弾により死んでしまう。さらに、監禁された部屋から何とか逃げ出したロバートと再会し、3人は病院地下を通ってエルベ川に出ようと試みるみる。しかし、地下室は一酸化炭素中毒で全滅状態となっている。そこを突破し3人は進むが、先を行ったロバートが崩れた瓦礫の下敷きになってしまう。一旦はロバートを置き去りにしたアンナだったが、アレクサンダーと別れてロバートのもとに戻る。空襲が終り、わずかな空気穴で助かったロバートとアンナは廃墟となった地上に出る。
 また、戦火で別れ別れになったマリアとジーモンは再会する事ができる。
 ロバートは帰還への道を探して聖母教会に登る。
 ロバートは帰還数ヶ月後、飛行中に北海で消息をたつ。娘が出来、ドレスデンに来る途中だった。
 崩れ落ちた聖母教会は2005年再建された。






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最終更新日  2008年09月09日 20時58分13秒
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