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2009年05月12日
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カテゴリ:戦争映画
ビデオ1960 東映 監督:島津昇一
出演者:高倉健、田崎潤、水木襄、久保菜穂子ほか
90分 モノクロ 
楽天ダウンロード殴り込み艦隊


 第二次世界大戦時の日本海軍駆逐艦「黒雲」を舞台に、機関科士官として着任した石山中尉と駆逐艦黒雲の活躍ぶりを描いたアクションドラマ。萱沼洋原作「駆逐艦黒雲一家」の映画化で、完全なるフィクション仕立ての、ややヒーロー型に近いストーリー展開である。助監督に深作欣二が名前を連ね、東映戦争ものシリーズの黎明期作品である。

 駆逐艦黒雲は剛田中佐(後に大佐)を艦長に、水雷長酒井大尉、砲術長熊本大尉、機関長寺田大尉、航海長山下中尉、軍医長北村中尉らの幹部、髭の先任伍長のもと大野兵曹、野呂金太郎兵曹、和田二水、春木二水、松本二水ら猛者揃いだ。歴戦で鳴らした彼らは黒雲一家として強い結束力を持っている。そこに、上官に背いたとして戦艦大和から飛ばされてきた石山中尉(後に大尉)、刑務所上がりの陸戦隊出身南兵曹が赴任してくるのだ。最初はとまどう石山中尉らだが、その黒雲一家たる所以が次第にわかってくる。
 艦内は私的制裁は禁止。懲罰は「金太郎訓練」と呼ばれるもので、笑える。

 主役の石山中尉役は若き高倉健で、いわゆる東映スター的な扱いではあるけれど、高倉健の持ち味である木訥さによってなんとかぎりぎり浮きすぎずに保っている。とはいえ、ストーリー的には石山中尉中心に回りすぎるので、全体のバランスとしてはいささか収まりが悪い。
 全般に映像カットや台詞の出来は良くなく、テンポ、各シーンの深みといった点ではかなり劣る。脇を固める役者陣の個性はそれなりのものがあるのだが、歯の浮くような台詞だったり、表情表現を活かしきれない映像で潰してしまっている。まあ、ストーリー、編集、映像ともにB級邦画の域を出ない。
 駆逐艦の映像は艦橋、機関室、釜室のほか、主砲、機関銃の旋回、射撃シーンが登場する。機関室、釜室はそこそこの雰囲気を出し、機関銃射撃シーンもまあまあの出来だが、主砲は思い切りミニチュアぶりが炸裂し、あり得ない動きと角度で砲弾発射している。駆逐艦自体もミニチュアで撮影され、波の具合や対鑑砲撃戦など特撮としてはあまり出来は良くない。
 戦闘シーンでは、ラバウル寄港中の敵空襲、敵潜水艦との攻防戦、捷一号作戦、菊水特攻作戦が描かれている。いずれも実写に米軍及び日本軍の記録映像を随時挿入して構成しているが、最後の菊水特攻作戦は特攻の記録映像だけで終わってしまい、がっかり。その中で程度が良いのは、対潜水艦戦の爆雷投下シーン。ソナー員の報告により、逐次投下する爆雷は迫力を感じた。

 本作の主役「黒雲」は実際には存在せず、撮影に用いられるミニチュア模型もいい加減なので、モデルになる駆逐艦は不明だが、映画中ではレイテ沖海戦(捷一号作戦)では第二艦隊第一遊撃部隊第三部隊に所属、菊水特攻作戦(戦艦大和水上特攻)にも参加という戦歴から鑑みて、第三部隊ではなかったものの、唯一駆逐艦「雪風」が該当する。本作中で「黒雲」は不死身艦と称されており、「雪風」も沈まない幸運艦と呼ばれていたから、そうだと思って見ると楽しいかも。ちなみに、僚艦として「早雲」「青雲」という艦名も出てくるが、実際はない。
 
 リアリティ重視でも、典型的な娯楽ヒーロー型でもなく、中途半端な位置づけの映画だった。まあ、艦船ものは経費がかかるのでこういう作品があるだけましかもしれないが。

興奮度★★
沈痛度★★★
爽快度★★
感涙度★


!(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)

 昭和17年のラバウル。戦艦大和から上官反抗のため飛ばされた石山中尉が駆逐艦黒雲の機関長付として着任する。大和ホテルで幹部のていたらくを目の当たりにした石山中尉は第一線勤務に燃えるのだった。だが、下着姿の艦長剛田中佐以下、駆逐艦内の雰囲気は家族然としており、規律に乏しかった。そんな堅苦しい石山中尉に剛田艦長は「戦争は理屈じゃない。実戦のカタログなんてものはない。裸になれ」と諭すのだった。艦には水雷長酒井大尉、砲術長熊本大尉、機関長寺田大尉、航海長山下中尉、軍医長北村中尉らの幹部、髭の先任伍長のもと大野兵曹、野呂金太郎兵曹、和田二水、春木二水、松本二水ら猛者が揃う。石山中尉には母子一人の和田二水が従兵としてつく。
 石山中尉と一緒に赴任してきた南兵曹は刑務所上がりの陸戦隊員だった。すぐに機関室で春木二水らといざこざを起こすが、先任伍長は喧嘩を許さず「金太郎訓練」を課すことを艦長に求める。金太郎訓練を見て石山中尉は失笑するが、艦長は戦意を維持するには必要なことだとそれをたしなめる。また、松の屋のタカと言う女性から手紙が来るが、石山は知らないとして捨ててしまう。

 停泊中に敵機の空襲を受ける。てきぱきと動く兵を見て石山中尉は黒雲一家の所以を感じる。また、空襲で従兵の和田二水が戦死し、厳しい現実を知ることとなる。
 出航中に敵潜水艦の魚雷攻撃を受ける。青雲が撃沈され、黒雲も回避行動に出るが、機関の出力が出ない。石山中尉は金たまを掴んでっ気合いを入れてなんとか乗り切る。爆雷を投下して敵潜水艦を撃沈。初陣の石山中尉は誉められるのだった。
 ラバウルで上陸を許された石山中尉は空襲に会い、防空壕へ。その中でタカに出会う。呉時代に松の屋の養女になったタカだった。タカは石山中尉に惚れていたが、石山中尉は愛想なく帰途につく。艦に戻ると、機関長の寺田大尉が転任することとなり、石山が後任の機関長になる。

 昭和19年北ボルネオ、ブルネイ。再びタカからの手紙が来るが、破り捨てる。10月17日になり、黒雲は第1遊撃部隊第3部隊に所属して捷一号作戦に参加する。スリガオ海峡より突撃し、敵の橋頭堡を急襲するのだ。敵艦船や潜水艦との撃ち合いとなり、黒雲も被弾。機関室の修繕をしながら、殿として生存者を拾いながら航行する黒雲だが、先の戦闘で南兵曹が戦死する。

 黒雲は一時呉に帰還。神奈川県日吉の連合艦隊司令部に赴いていた剛田大佐は大和による菊水特攻作戦を知らされる。作戦の無謀さに反対した剛田大佐は艦長を降ろされる。
 大尉になった石山は呉のなじみ松の屋で酒を飲んでいたが、壮行会を兼ねて黒雲の下士官以下を集めて飲み始める。そこに白井少将と宇田参謀がやってくるが、参謀は下士官の来るところではないと怒り狂う。反抗する石山大尉に石山をかばう女将のおしずだったが、白井少将がなんとかその場を収める。艦に戻った石山大尉だったが、すぐさま上官侮辱罪で憲兵隊にしょっぴかれてしまう。そんな石山大尉を戻ってきた剛田大佐が救い出し、連れてきたタカと面会させるのだった。タカとの面会も直ぐに終わり、石山は別れ際に階級章を渡す。

 昭和20年4月7日、石山大尉は剛田艦長が降りた黒雲で最終決戦に向かう。殿だった黒雲は生存者を回収しながら帰路につく。救助者の中にはあの剛田大佐もいた。
 黒雲は敵潜水艦に攻撃され被弾。新艦長は総員退艦を命じるが、石山大尉は奇跡を起こす艦だとして復旧を進言する。瀕死の剛田大佐も奇跡の復活をとげ、なんとか息を吹き返す黒雲。その時、艦隊司令部より電信が入る。四国沖にいる敵巡洋艦と駆逐艦を邀撃せよというものだった。黒雲一家の兵員は「殴り込みだー」と威勢をあげるのだった。





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最終更新日  2009年05月12日 19時17分06秒
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