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テーマ:アニメあれこれ(26112)
カテゴリ:アニメ
ホテルのパーティー会場。テーブルの上に並ぶごちそう。たくさんの来客。
「お誕生日おめでとうございます。お嬢様」 「ありがとう」 「お嬢様、おめでとうございます」 「ありがとう」 その横でスリットを気にする霧原。高く結った二つのお団子が可愛いです。 「来て、父に紹介するわ」 「ええ!?」驚く霧原。 「霧原未咲です」さすがに汗を浮かべている霧原。 「ワン・シャオタン。チィパオがよく似合っている」握手をしながら穏やかに話すアリスの父・ワン・シャオタン。 「チィパオ?」 「チャイナドレスのこと」助け船を出すアリス。 「あ、ありがとうございます」 「話はよく聞いとるよ。アリスは良い友人に恵まれたようだ」 「いえ、こちらこそ」 「お父上にもよろしくお伝えいただきたい。今日は楽しんでいくといい」 「ありがとうございます」 「汚らわしい犬を家に挙げるとは何を考えておる」先ほどから一転霧原を見る目が冷たいワン。 「彼女は大切なお友達。それだけです」 「ふん、あの恰好は何だ?日本人がチィパオを着てお前が洋装か?」 「うふふ、似合ってるでしょう?」 「被れおって・・・まあいい。警察と言えば何やら嗅ぎまわっておるぞ。気をつけろ」 「お父様こそ。うふふ」 「ふん!わしは一度上に戻る」 パーティー会場で目を凝らす霧原だがメガネがなくてよく見えない様子。 周囲にいるマフィアの幹部たち。 その中でアリスの護衛のウェイが会場を去ることに気づく。 その時 「お飲み物はいかがですか?」と近づくボーイ。 「斉藤!?」 「うまく潜入しましたね、課長」声を潜める斉藤。持っていたグラスを新しいものと交換する霧原。 「成り行きでな」 「それにしてもちょっと刺激的すぎじゃないですか?その恰好」 「うるさい!それよりどんな様子だ?」 「連中も幹部を殺して回ってるのが誰なのか掴めていないようです。今日も表向きは娘の誕生パーティーということになっていますが、実際は緊急の幹部会らしいですよ」 「このタイミングで幹部を集めたのか?」 「忠誠を試しているのですよ。この程度でビビってちゃ幹部の資格はないというわけです」 考え込む霧原。そこに ぎゅるる~~~~~~。騒然となる会場。 「な、何?」 頬を赤らめ困った表情の李。またもやぎゅ~~~~。 蝶ネクタイにベストが決まっているのに・・・お盆で隠しただけでは腹の虫の音は隠せません。 「李君だ」 「李君?」 「あんな身体ですげえ食うんですよ、あいつ。食い意地が張ってるというか、何というか・・・」 「またお前か!」怒る男の声。 「また?」突っ込む霧原。 「すみません」困った顔の李。 「ここはいい。お前は奥で皿でも洗ってろ!」ホール主任に言われすごすごと退室する李。 それを見て笑う斉藤。 「お前は何をやってるんだ?斉藤!」 「いや・・・」 「仕事中にナンパたあ、いい御身分ですね」耳を掴む主任。 「そんなんじゃありませんよ!」 「言い訳は聞かん!お前も皿洗いだ!!」と耳を掴んだまま連れて行かれる斉藤。 「斉藤、本名で潜入してるのか?・・・バカめ」あきれる霧原。 監視カメラ。映し出しているのはウェイ。最後のモニターが障害を起こした時、警備室は血まみれな警備員が床に転がっている。抉られた胸。 エレベーターに乗り込むウェイ。 皿を洗う二人。 「え?李君、あそこいったの?」 「ハイ。ちょっと道を間違えただけなのに怖い顔した人に囲まれちゃって・・・生きて帰れないかと思いましたよ」 「ひゃはははは。あのエレベーターに近づいた君が悪いよ。あれは最上階直通でこのホテルのオーナーとその娘しか乗れないんだ。お陰でとんでもなく厳しい警備でねえ」 「へえ斉藤さん詳しいですねえ」 「だ、いや~ちょっとねえ。洗っても洗ってもなくならねえなあ皿」焦る斉藤。 「そうですね」 「・・ったく、主任の奴、ちょっと話しただけでこの仕打ちかよ」 「お知り合いですか?」 「ええ?」 「チャイナドレスの女性ですよ」 「ああ~・・・」 「何だか親しそうだったけど」 「ちょっとね」 「美人でしたね」 「いやいや、そりゃ見た目に騙されてるよ。すげ~怖いんだから・・・あの人」霧原が真面目に怖いようですね。 「へえ~。そうなんですか」李の目が厳しくなってます。 「そうなんですよ」 来客にあいさつして回るアリス。 幹部会会場に入るウェイ。見張りについていた男にカーテンを引かせ、幹部会の準備させる。 パーティー会場で幹部に声をかける男。 「あれが幹部会?」目をしかめてみようとする霧原。 「あそこは駄目。いくら未咲でもあの部屋に近づけるわけにはいかない。その代り情報なら私があげる」 「ええ?」 「それもとっておきの。知りたくない?VI952の正体」 ウェイによって幹部会会場のドアが閉められた。 霧原はアリスに連れられ再びエレベーターへ。先にはいた警備員がいない。 到着したのはホテル最上階、アリスが父と住むペントハウス。その中には公園のように木が茂り、温室がある。 温室の中に咲く白く光る花。花弁は五枚。中央が 一本高く茎を伸ばしている花に触れ割ってみせるアリス。 「石?」 「そ、石の花。でも人工物じゃなくてちゃあんと成長してるの」 「まさか?」 花に群がる蜜蜂。 「そ、これはゲートからの流出品。この花の蜜で育った蜜蜂は特殊な物質を体内で生成するようになる」 いきなりそのうちの一匹を捕らえるアリス。自分の腕に蜜蜂の針を刺す。一瞬の痛みの後ほほ笑むアリス。 「アリス?」 「これでもう痛みも悲しみも消えてなくなるの。素晴らしい光に満ちた私だけの世界が始まる。未咲もやらない?」 後ずさる霧原。 「さあ」顔をゆがめて蜜蜂を持った腕を繰り出すアリス。 その勢いに尻餅を付いてしまう霧原。腕を動かすと何かにぶつかる。血を流し倒れている王。 その頃幹部会に姿を見せない王に不満を募らせる幹部たち。 「ウェイ、ボスはどうした?」 「とっくに時間は過ぎているじゃないか?」 「それにお嬢様の姿も見えないが」 笑い出すウェイ。 「何を笑っているウェイ・チーシュン」 「ワン・シャオタンならもう来ません」 「何!?」 「チンロンタンは新たな時代を迎えるのです」 「何を言っているお前は?」 剣を取り出し自分の右手首を傷つけるウェイ。飛び散った血が幹部らにかかる。 ワンの死体を見た霧原。 「この傷は」 「ウェイがやったの」 振り向く霧原。見下ろすアリス。 「ウェイ・チーシュンなのよ、VI952はね」 パチンと指弾するウェイ。それとともに倒れる幹部。残りの幹部が後ずさるとまた指弾しようと手を挙げるウェイ。 「アリス、あなた・・・」 霧原に銃を向けるアリス。 「さよなら、未咲。さよなら」 その途端次々に照明が割れる。 アリスが気を取られた隙に逃げ出す霧原。 銃を撃つアリス。「み~さ~き~ぃっ!」ヒステリックなアリス。 壁の影に逃げ込む霧原。アリスの様子をうかがう。 ぱさ。物音と共に後ろから誰かの靴底が霧原の足に当たる。ドレスのすそを踏んずけているようにも靴のかかとが霧原の太ももに当たっているようにも見えます。 「ええ?」驚く霧原。 そこにはすまなさそうに後ろ向きにしゃがんでいる李。 「ああ、どうも」 ED 裏切りは裏切りを呼び 血は次の血を求める 残された思いは行き場所を失い 欲望と絶望のはざまで歪んでいく それは果して裏切りだったのか? 答えの出ない問いが突き刺さり 無垢な心は血塗られていく そんなつもりじゃなかったのに そして少女の夢は朽ち果てていった 次回、第10話「純白のドレスは、少女の夢と血に染まる…(後編)」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年06月01日 12時17分33秒
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