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ラッコの映画生活

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2008.06.16
XML
カテゴリ:ヨーロッパ映画
CONTROL
Anton Corbijn
白黒119min
(桜坂劇場 ホールCにて)

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ニュー・オーダーの前身ジョイ・ディヴィジョンの初期ボーカリストだったイアン・カーティスの、デビューから23才での自殺までの半生を、妻デボラの書いた回想本をもとに、写真家のコービンが映画化した。伝記映画とか、こういう実在した知っている人物を描いた映画はあまり見ない自分だけれど、イアン・カーティスとなるとそれほど親しみのある人物ではないし、ジョイ・ディヴィジョンもニュー・オーダーにも思い入れがあるわけでなし、予告編を映画館で見せられ、見てみようかなと思った。

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伝記系の映画の作り方にも色々ある。そっくりさん(やメーク)を使う/使わない。時代設定・登場人物・名前・土地・エピソードなど、史実に忠実に作る/作らない。そしてボクが今まで見たものでは、どうも自由に翻案・脚色して作った作品に面白いものが多い気がする。その意味ではこの『 CONTROL 』は、原作者デボラや監督コービンの見たイアン・カーティスではあるけれど、忠実系の作品だ。

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コービンは優れた写真家なのだけれど、映画の映像もその延長といった感じで、ショット、ショットが魅力的な白黒写真といった映像だ。これはそれ自体かなり魅力的であり、またコービンの撮った当時のステージ写真やアーティスト・ポートレートを映画にした感じだから、時代の雰囲気もよく感じられる。イアン・カーティスと言ってどれだけの観客が彼のことを名前だけでも知っているかは疑問であり、そういう意味ではイアンを良く知っている人を観客に想定して映画を作ることは、少なくともメジャーな劇映画なら荒唐無稽だ。ファンクラブのための映画ではないのだから。そういう意味ではそれなりにイアンという人がどんな人であったかは、無知な観客もこの映画である程度わかるかも知れない。ただこういう近過去の伝記映画といいうのは、死んだイアンを別にすれば関係者はまだ現存であり、そこが難点でもある。デボラの原作にはあるらしいバーナード・サムナーとの関係などはほとんど省かれている。こういう困難はあるわけだけれど、映画として考えるなら、しっかりとした独自のイアン・カーティス像を、もっと深く追求して描いて欲しかった。そういう意味では物足りない。流される曲のイアンの歌詞の内容や音楽自体に頼るだけでは不足だ。(「非忠実系」の伝記映画の面白いところは、正にここにある。そっくりさんでなくとも、史実からは離れようと、監督の捉えたある人間を描くことに主眼があるからだ)。

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場所:マンチェスター生まれで、マコルスフィールドで育つ。暗く陰鬱な雰囲気の町。純愛:若くしてデボラと結婚したイアン。やがて(望んで)娘ができる。仕事とバンド:障害者のための職業紹介所で働きながらバンド活動を始める。デビューと人気:ジョイ・ディヴィジョンは、そして特に実存的孤独や絶望を歌うイアンの歌詞や歌唱は、70年代長期の不況のイギリスの若者の強い支持を得る。病気:職業紹介所でテンカンの発作で倒れ(その後死んだ)少女のことを「彼女は自己コントロール失った」と歌ったが、やがて自分もテンカンであることがわかる。愛人:インタビューにきたアニークと愛人関係に。妻との三角関係に悩む。不安と自殺:愛人と妻の問題、そしてたぶんバーナードとの確執、病気の将来に対する不安、自らの実存的悩みを切り売りするようにステージで歌うことの苦痛。アメリカ・ツアー出発の直前にイアン・カーティスは首を吊った。享年二十三。

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Last updated  2008.06.27 02:13:29
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