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February 27, 2004
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1~4(夏・秋・冬・春)
極道、いや、ヤクザ、いやいや、任侠団体経営のその筋対応型(一応、カタギも泊まれます(笑))ホテルで織り成される悲喜こもごも
こう書くとあっさりだけど、結構奥が深い
その筋の番頭さん、下働きの面々も、誠実すぎて左遷の連続だった支配人も、
真の職人である板長にシェフも、外国からの出稼ぎ仲居も、
誰も彼もこのホテルにピッタリで、まさに適材適所
水を得た魚のように働いている
そして、そこへほんの数日のあいだ滞在する人々も癒され、澱を流され、新たな一歩を踏み出していく
まぁ、ご都合主義でハチャメチャな所も満載なんだけど、そこはエンターテイメントってことで
それ込みで、というか娯楽小説なんだけど、いや、だからこそ面白くて、ちょっといい話に出会えたりする

浅田次郎氏の小説は実はあんまり好きではなくて、
いい話だとお涙頂戴のような、いや、純粋にいい話なんだけど、なんだか綺麗過ぎたりして苦手だったんだけれども、
コレは面白かった

男気とか誠実さとか人の心と向き合うとか、なくしていたり、忘れていたものをそっと届けてくれたりする

まぁ、人物設定、人物相関図はかなりハチャメチャだけどね
その道(ヤクザな世界)でかなり名の通ったホテルのオーナー、
オーナーの甥で偏屈で躁鬱の気があり、しかも、サディストの小説家、
その小説家にいたぶられつつも愛情を注ぐ義理の母や恋人、
その小説家の実母、小指のない番頭、(詳しくはネタバレになるので割愛)
お客はオーナーの弟分の組長一家、出頭前の犯罪者や逃亡者、はたまたおつとめ(刑務所暮らし)帰りの人、
カタギ(一般の人)だって、落ち目の歌手や女優、心中志願の一家、借金に首が回らなくなった男、医者に看護婦、はたまた警察の慰安旅行の団体さん!などなどが、
偶然必然、知り合いだったりなかったり、
とにかく飽きさせないだけの面子は揃っている
そして、そんな人々の間で事件が起きないわけがないのであった…

前を向いて順風満帆の人よりも、闇を見た人、そしてそこで自分と言うものを知った人は優しい気がする
大きい。(器が)
そして、そんな人たちの中で何かを見つけて、自分を知って帰っていくお客さんたち、
従業員同士の関係もよくって、指詰めなければ結構理想的な職場なのでは?

難しいことを考えなくて読める
借りて一気に読んでしまいましたとさ。





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Last updated  January 16, 2005 07:49:04 PM
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