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June 5, 2005
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とある高校の学校行事・歩行祭。
全校生徒が上下白のジャージを着て、必要なものをリュックに詰め、
朝の八時から翌朝の八時まで、休憩と仮眠を挟んで歩きとおす行事。
面倒臭いと思っても、何とかやり遂げたいと思う面々。
特に、今年で最後の三年生にはそれぞれ思いいれもあった。

早く自立をしたいと思う西脇融、テンポの良い戸田忍、完全夜型人間の高見光一郎、
融の異母兄弟である甲田貴子、才色兼備の遊佐美和子、
脚本家志望の梨香、あっけらかんとした千秋…

父の不倫した相手の子供が自分と同学年にいる。
受け入れられないというか、その状況を嫌悪する融。
融の冷たい視線に衝撃を受けつつも、話してみたいと願う貴子。
二人の視点を行き来しながら展開。

そこに転校していった貴子と美和子の親友・榊杏奈の回想、彼女の弟の出現、
融に思いを一方的に寄せる内堀、中絶した従姉妹の相手を探す古川などのエピソードが盛り込まれる。

恩田陸の学園モノはなんだか懐かしい感じだ。
この本が確か2005年度の本屋大賞(本屋さんが選ぶ1冊の本)の受賞作。
大きな事件が起きなくても、底にあるそれぞれの葛藤や想いが交差する。
一日歩き通す中で起きる変化が面白い。
静かに、でも進む。ただ歩くなかにも変わるのは景色だけではない。
「みんなで、夜歩く。たったそれだけのことなのにね。
どうして、それだけのことが、こんなにも特別なんだろうね。」
と、去年の歩行祭の時に残した杏奈の声が読み終わった時に甦ってくる。

追記:
作中で忍が「ナルニア国物語」を丁度良い時期に貰っておきながら最近、ふと手にするまで読まなかったことについて、
今でも遅くはない、でも、もっと子供の頃、ちょうどよいころに読んでいれば、
成長する中で大事な基盤になっていたのに。
というようなことを言う。
確かに、今振り返って、あの頃読んでいたら…と思う本、あるので共感した。

ナルニア~は運良く読んでいて、今でも大事な所にある。
そういうことってあるよなぁ。
今出てる新しい本でも、これをもっと子どもの頃に読んでみたかった!と思うものもあるし。
まぁ、本の出会いに遅いことはないから出合った時に楽しめればいい、とも思っているのだけれども。





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Last updated  June 5, 2005 02:06:18 PM
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