カテゴリ:本
身近な疑問からはじめる会計学
会計学入門、と言っても専門用語ばかりの難しいものとは違い、 もっと簡単な入口を設けてくれている本。 副題からも分かるように身近な疑問からちょっと専門的な会計学の入口までを紹介している。 さおだけ屋が潰れない理由・ 理由として 1・単価を上げて売り上げを増やしていた(物干し台の修繕など、さおだけ以外も勧める←ちょっと悪徳?) 2・金物屋が配達のついでに出張販売をしている、仕入れ費用がほとんどゼロの副業。 などがあり、ここでは利益(売り上げ―費用)の出し方、会計に騙されない方法について説明している。 閑静な住宅街にある高級フランス料理店が潰れない理由・ 料理・ソムリエ教室をしていた→生徒が店に友人を連れてきたりする→ 習うほうとしては高級フレンチレストランのシェフから学べるという箔は重要→そのため、有名でもない店でも高級の看板で営業が成り立つ。 ココでは本業と副業が繋がっていて成り立つことの大切さを説いている。(連結経営) 「ローリスク・ハイリターン」とは得意分野で予算内の投資をすること。とし、予算を立てることの大切さもポイントとしている。 在庫だらけの自然食品店が潰れない理由・ 通販が主で、在庫を置いてある場所を店にしているのでロスが少ない。 在庫を抱える危険性について、また資金繰り(回収は早く、支払いは遅く)について、 バーゲンや福袋などで在庫を減らす方法、必要な時に必要なものだけを作るカンバン方式や受注生産について、説明している。 また、それが家庭にも応用が利くとしている。(いらないものは捨てる。必要な時に必要な分だけ) 完売したのに怒られたワゴンセールの理由・ チャンス・ロス(機会損失)にならないような仕入れをするためには目利きが必要。 不良在庫(商品が余ること)も品切れ(機会損失)も同じくらい危険。 それを踏まえた上で、実現できそうなラインより少し高めに目標を設定することの大切さをダイエットにかけて説明している。 ギャンブルと回転率・ この章では単価を下げて回転率をよくしている牛丼屋などを例に「売り上げ=単価×数(回転率)」の法則を紹介。 また、リピーター、人脈の必要性、重要性やポイントを絞り込むことについても説いている。 ワリカンの支払い役になる理由・ カードを使うことによって現金を持つことができることから資金繰りについて説明。 お金(現金)の流れをつかむことは家計にとっても大事。 数字のセンス・ 数学に弱くても、センスがあれば会計は使えることなどを生活の知恵(?)とともに紹介。 どれも身近な例題と共に説明してくれるので分かりやすい。 会計学に興味がなくても、家計にも使えるので読んで損はないかも? なにより、素朴な疑問だったさおだけ屋の謎が(予測込みだが)解けてすっきり。 その他も楽しく知れて得した気分。 ただ、自分の仕事で考えると本業と副業が微妙にリンクできそうでしてない問題点が(分かっていたけど)改めて発覚。 この辺りをどうしていくのか、会計の面からは考えなければいけない? でも、これを生かして上手く流用できるようになるといいなぁ…。 memo 毎月のフリー・キャッシュ・フロー(自由に使えるお金):個人編 毎月の収入 プラス□円 毎月の最低限の生活費 マイナス□円 毎月のローン・家賃 マイナス□円 毎月の保険料 マイナス□円 決められた毎月の貯蓄積立額 マイナス□円 ↑これを計算して出た額が毎月のフリー・キャッシュ・フローとなる。 負債(ローン)の場合、会社と個人とでは意味合いが違ってくることがある。 (早く返さないと倒産する会社と長くかけて返す方法もある個人) 数字を出してプレゼンすると分かりやすくなる。 売り上げを増やすor費用を減らす→利益が増える お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 13, 2005 10:46:24 PM
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