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QEDシリーズより御名形史紋スピンオフ「毒草師」第2弾。
前回は幻冬舎刊、今回は朝日新聞出版より刊行(新聞連載された訳ではなく、書き下ろし) 同じ器から皆で飲み回す濃茶の席で、裏千家教授・大澤信郎の次男・祐二が毒殺された。 事件を探れとの業務命令を受け、事件に居合わせた人物が講師を務める茶道のカルチャーセンターに入れられた編集者・西田。 そんな折、大澤信郎の長男・徹太までもが死亡。 容疑者とされた美女・神凪百合の疑いを晴らそうとした西田は、 隣人である毒草師・御名形史紋に相談する。 今回は「千利休=キリシタン」説がモチーフ。 QEDシリーズよりも軽めに抑えられた検証である。 "毒草師"もこのままシリーズ化していきそうだ。 野点の赤い傘の始まりは、利休と同じ時代を生きた丿貫(へちかん)という茶人かららしい。 ちなみに、抹茶は鶸萌葱色、「茶色」は茶葉を使って染めた生地の色のことをさす。 ~ネタバレメモ~ 千利休の名前に十字架(+)が入っているというのは・・・ちょっとこじつけっぽいがどうだろう。 茶道の作法の根底にキリスト教の教えがあるという説も披露される。 秀吉に切腹を命じられたのは、改宗しなかったからだという説もあるらしい。 御名形史紋~毒草師。今回、クリスチャンである事が判明。 ・・・まぁ、名前「シモン」をみれば一目瞭然だったけど。 「毒草師」にも十字架が隠れているというのはあまりにこじつけ(以下省略)。 西田真規 ~「ファーマ・メディカ」編集部員。決して事件記者ではない。 遠藤悟士 ~西田の上司である編集長。「退かずの遠藤」といわれ、言い出した事を押し通す。 一ノ関元子~開業医。遠藤や御名形と縁あり。 大澤信郎(宗信)~裏千家教授。息子達の行為を詫び、祥子を抱いて死亡。 大澤徹太 ~長男。弟とキスした祥子に言い寄り、同じく死亡。 大澤祐二 ~次男。祥子に言い寄り、無理矢理キス。その時の毒が回って死亡。 *大澤新郎の弟子 龍河誠 ~32歳。「石神教」信者。幹部の娘である百合に近づくが、拒絶され、 他宗派の松江を巻き添えにして心中を試み死亡。 坂元美和(宗美)~42歳。カルチャー・センターで指導もしている。 百合に近づくため「石神教」に入信しようとした矢先、 百合への独占欲から祥子に毒殺(茶に混じった祥子の血を飲む)される。 松江亜子 ~26歳。カソリックの亜流である宗教団体「曙光の会」信者。 祐二と不倫関係にあった。龍河の心中の巻き添えで死亡。 神凪百合 ~26歳。カルチャー・センターで坂元の手伝いをする。 新興宗教団体「石神教」(本尊は白蛇)幹部の娘。 昔は大澤家に仕え、毒に慣らされる訓練を課されていた家系。 百合は先祖がえりで「解毒」の体質を持つため、毒が効かない。 毒草・蛇毒・虫毒・細菌類などにも耐性を持つ。 その体質を活かし、御名方の非常勤助手となる。 神凪桂(百合の祖母)・清志(同父)・和恵(同母)・武男(同兄:幼少時死亡) 火渡祥子~26歳。百合の友人。カルチャー・センターでたまに手伝いをしている。 昔は毒のエキスパートだった大澤家に仕えていた家系。 「ポイズン・メイデン(毒の乙女)」の体質。 彼女の血(体液)に触れたものは死ぬ。 幼い頃、祖父と兄は彼女の血に触れ、死亡。 唯一、解毒体質を持つ百合だけは平気なため、彼女だけが全て。 必要以上に近寄る人間を排除したいと思う。一連の事件の犯人。 事件後、行方不明に。彼女の体質を知った上で受け入れた信郎の子を身篭る。 火渡琴美~祥子の母。 辰巳浩助~警視庁捜査一課警部 堂本素直~警視庁捜査一課巡査部長 百合が史紋の助手になった事で、後に祥子と何か起こりそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
June 27, 2008 04:01:50 PM
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