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お茶かけごはん と ねこまんま

お茶かけごはん と ねこまんま

暗転

暗転


 業者に言いたいことを言い放ち、胸はすっきり気分は上々で消センに電話をした私は、担当者の言葉に、一転、不安の淵に落とし込まれた。


「クーリングオフ?ええ~?それは…どうでしょうねぇ…。」

「でもこれは、業務提供誘引販売というんですよね?ネットで調べたら、間違いなくクーリングオフできるそうなんですが。」

「ああ。う~ん。そういう考え方もありますが…。どういう風に調べられたんですか?」

「そういう事専門の掲示板がありまして…。」

「そうですか。でも。実際は難しいと思いますよ。相手はなんと言いましたか?」

「クーリングオフには応じられないと言っていました。」

「そうでしょう。」

「それで、向こうが立て替えた分だけ払えば違約金なしで解約に応じると。」

「うゎぁ~~!!それは好条件ですよ。そんな条件、そうそう聞きませんよ。ここで手を打ってもいいんじゃないかと思うくらい。」

「…そうなんですか?」

「そうですよ!よく向こうがそんな事をいいましたね。いやぁ、いい条件ですよ。」


 見る見る希望がしぼんでいくのが分かった。
 やはりダメなのか。クーリングオフというのは、所詮理想論でしかないというのか。だとしたら、法律っていったいなんなんだ。

 それでも諦めきれない私は、弱弱しく担当者に食い下がった。

「でも、クーリングオフできる理由には筋が通っていると思います。あくまでもクーリングオフで話を進めたいんですが…。」
「まあ、一応言っては見ますけどね。あまり期待はされない方がいいですね。まず無理だと思っていてください。」

 その言葉になんと返事したかは覚えが無い。
 ついさっきまでの高揚感が冷たい塊になって、胸の中にころんと転がっているのをただ見つめるだけだった。

 立ち直るのに少々時間が要ったが、ことの顛末をお世話になった悪マニに報告しておこうと思い立ち、やっとのことでパソコンを立ち上げたのはその日の深夜だった…。


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