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第一話第一話 世界草原に立つ二人の体に 一つの暖かい風が吹き抜ける。 その風と共に二人の両親がこの世を去った。 「洸真(こうま)!早くおきろ!」 洸真という少年の一日はこの言葉から始まる。 洸真!と叫ぶ青年は布団を剥ぎ取る。 「う、うるせぇなぁ。まだ11時じゃねえか!」 布団を奪い返してまた包まる。 青年は はぁとため息をつく。 「・・・コレだからガキはよぉ」 それを聞いた瞬間洸真は布団から顔を出す。 「ガキ・・・だと?」 「ああそうだ!ガキだ!!」 洸真は跳ね起きる。 「うるせえぞ!いい年して恋人もいないくせに!」 青年はムっとする 「なっ!関係ないだろ!!」 再度布団を剥ぎ取る。 「さあ、『約束の時』だ!!」 洸真は表情を変える。 「お、おい!まじかよ!」 そういって飛び起きる。 「さっさと用意しろ。出発する。」 洸真はニっと笑う。 「OKイチ兄!行こうや!」 イチ兄(壱琉(いちる))はため息をつく。 「気の変わりの早い奴だ。」 彼らの存在する時代、3678年(滅後60年)は大都市というものはなかった。 3618年7月25日、 人類の犯した失敗により、地球は崩壊した。 その後、3618年12月1日 生存者達は新たな世界を再構築しようと提案する。 これを「人類再構築の日」と呼ぶ。 しかし、人類は同じ過ちを繰り返すだけだった。 戦争、自然破壊・・・。 そして、戦争により、世界は4つに分かれた。 第一国 暴徒の国「フェルムス」 第二国 知略の国「エルガイツ」 第三国 和解の国「フリムストー」 第四国 小さい国々の集まり「ファンブラ」 暴徒の国と知略の国では今でも戦争が起きている。 その戦地が小さい国々の集まり「ファンブラ」であった・・・。 洸真と壱琉はそのファンブラで生まれる。 二人の両親はもういない。 歩兵として戦い、そして息絶えたのだ。 女性をも戦地に送ることになった大規模戦争を「人類の狂戦」と呼ばれている。 この戦争は前述、今も続いている。 ファンブラに暮らす人々は皆、地下都市で暮らしている。 出兵する大人くらいしか外を見ることはできなかった。 今の小さい子供は空をしらない。 風を知らない。 そして、愛情を知らない。 |