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第二話第二話 出発「用意できたか?洸真」 全身黒色の服を着た壱琉が言う。 「おう。」 小さな金属をポケットにしまって、洸真は言う。 「『それ』はちゃんと持ってろよ。それをなくしたらおれ達の命もないんだからな。」 「わかってるっての。いちいちうるさい!」 洸真はブスっとして答える。 「・・・ってか、なんで俺が持たなきゃいけないんんだよ、いつもイチ兄が持ってるだろが。」 壱琉は軽くうつむく。 「・・・いいからもってろ。」 そう言って家から出る。 もちろんこの二人も地下都市に住んでいる。 薄暗い道を進んで外に出るための大きな扉に向かう 大きな扉の付近は広場になっていた。 広場の中にあるベンチに伏せて壱琉は暗視カメラを取り出す。 「やっぱり門番がいるか。」 「じゃあ『能力』使うしかないようだぜ、イチ兄。」 壱琉は小さな声で洸真に怒鳴る。 「バカ!あんまり大きな声で言うな!」 「あ、ごめん」 壱琉はため息をつくと何かぶつぶつと唱え始める。 そして、門番を指差す。 「タイムストップ!」 その言葉の瞬間、門番はピクリとも動かなくなる。 「よし!行くぞ!」 二人は悠々と扉を開けて外に出る。 「・・・おかしいな、住民が一人もいなかった。」 壱琉は不思議に思う。 「んなことはいい!早く行こうぜ!!」 二人は長い長い階段を上る。 そう、『約束の時』とは、「外の世界を見ること」だったのだ。 二人は徐々にわくわくしてくる。 「空ってどんな色なんだろう!」 洸真が大きい声で言う。 「うわさじゃ青いらしいぜ!」 23になる壱琉も、声が弾んで子供のようだ。 そして一つの鉄の扉が現れる。 「この先に・・・外が・・・。」 洸真は鉄の扉をゆっくりと開ける。 |