テーマ:大東亜戦争(216)
カテゴリ:歴史 傳統 文化
サンフランシスコ講和条約で日本は東京裁判の諸判決を受け入れたが、裁判自体は無効であるという説といや有効であるという説がある。しかし、東京裁判が国際法に違反していたということに関しては現在、意見はほぼ一致しているようだ。 だが、かつてはこの東京裁判を「世界史における一つの金字塔」と絶讃した日本人学者がいたのである。 大東亜戦争特集、本日は「骨抜きにされた日本人」より、東大法学部国際法主任教授、横田喜三郎。 「中央公論」昭和二十三年九月号に掲載された「東京裁判による国際的反省」で横田喜三郎は東京裁判を手放しで礼讃している。以下、引用。 《彼は東京裁判の歴史的意義を手放しで礼讃し、日本にとっても国際社会にとっても画期的意義をもつものとして高く評価する。 第一の、日本にとっての意義は二つに分れている。一つは「日本の過去を総決算する」こと、「わけても満州事変からの十五年間にわたる日本の行動の総決算」をするという意義である。それでは過去の日本はどんな国家であったかといえば、「あらためていうまでもなく、軍国主義と極端な国家主義の化身のようであり、帝国主義と侵略戦争の権化のようで」あった。彼の史観によれば「満州事変から中日事変をへて、太平洋戟争に至るまで、それは一つの必然的な継続現象であり、じつに日本の軍事的帝国主義の発展過程にほかならない」(傍点、著者、以下同様)。 連合軍による日本占領の最大の目的は、「世界の平和を破壊し、人類の共同生活をおびやかす」このような軍国的帝国主義の清算にあり、「この清算の最も根本的な、もっとも決定的なものが、東京裁判によるA級戦争犯罪人の裁判」なのである。A級戦犯は、国家の意思を最終的に決定しかつその実行に当った者であるから、「その最高の責任者たちが当然の責任をとらされるのである」。これによって「日本は、長い間の悪夢から、最終的に解放されることになる。暗い誤った過去の総決算」ができることになるのだ、とする。 二つ目のものは「いっそう大きい、積極的な意義」をもつ。というのは、この裁判は「世界の平和と正義を確保し、人類と文明の存続を保証することを志している」からであって、その根本的目的は「平和主義と国際主義」である。 つまり「正しい将来を身につけるために、再建の目標を示すとともに、その達成に向かって、強い意欲を誘い、固い決意を促す」ものであるから、日本にとっては「真に重要な意義」だということになる。 これを受けて次に、横田はこの裁判の国際的意義に説き及び、「世界の歴史に画期的な展開をもたらし、人類の将来に絶対の影響を与えるのである」と重々しく断定する。なぜかといえば、東京裁判(およびそれに先立つニュールンベルグ裁判)によって「侵略戦争は国際犯罪である」ことが確定され、そのために「将来の世界において、侵略戦争は容易に企てられない」ようになるからである。戦争なき世界の確立という人類永年の夢の実現に輝かしい礎石をすえたことになるからである。論文末尾の以下の一節を見ても、彼の手放しの礼讃がよくわかる。 「人類の理想状態をきずくために必要な、もっとも根本的な土台石の一つをすえつけ、この理想状態に向って、大きな前進を実現したのである。・・・・・・それは世界史における一つの金字塔であり、永遠にそのかがやきを失わないであろう」》 横田喜三郎の考えが誤りであったことは東京裁判後も侵略戦争が絶えないことを見れば明らかである。それどころか「勝った方は何をやっても正当化出来る」という考えから、かえって戦争を助長したという見方も出来る。 支那事変を中日事変と呼ぶあたり、横田喜三郎を元祖反日日本人と呼んで差し支えないのではないか。横田喜三郎が昭和二十二年三月に上梓した「戦争犯罪論」も、ハーバード大学グリュック教授の論文「ニュウルンベルグ裁判と侵略戦争」の受け売りと言われている。 骨抜きにされた日本人 岡本幸治著 PHP研究所
国連占領軍による日本人洗脳工作関連書籍 平成十七年 八月十九日 霧島昇・菊池章子「みたから音頭」を聴きながら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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