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香春の宇宙庭園
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はるか遠く宇宙の景色を借景にこの庭にて遊ぶ

香春の庭 [全133件]

2012.04.08楽天プロフィール Add to Google XML

桜守・佐野藤右衛門さん  (2)

庭師の世界で知らぬ者のない名前。

京都の桜守・佐野藤右衛門さん。

代々桜を守り育て、日本中のみならず海外でも活動されてきた。

現在16代目をつがれている。

その先代は京都円山公園の名木、枝垂れ桜を育てたことでも有名だ。

親木が寿命で枯れたとき、その種子からそだてていた若木を植えることになったが、

京都市の命令でその親木と同じ場所に植えることになった。ところが、桜は連作を嫌う

植物で、なかなか何年経っても花をつけず、うまく育たない。

様々な陰口を叩かれながら、毎日のように世話をして、台風直撃の日には木にしがみついて

幹を一日中支え続けた。

命懸けで世話した桜はその後名木と言われるほどになる。

ある年の桜満開の日、その円山公園で大勢の舞妓さんや名士の招かれた園遊会の席で、

藤右衛門さんはその桜の木に近づくと「さあ、みなさんにご挨拶しとこか。」と言うと、

風もないのに、その桜の木だけがまるで挨拶するかのように揺れていたと。


そのあとを継がれている16代佐野藤右衛門さんの言葉を少し。

「樹木に巣箱をかけて自然保護活動やて?何言うねや。ほなら鳥が飛んでる時に傘さしたらな

あかんで。」

「スイッチ押したらおまんま炊ける。子供らはもう風呂沸かすことも知らんなあ。

蛇口ひねったら湯が出ると思うてる時代や。恐ろしいことや。

みんなあるもの使うたんや。あるもので全部足りてたんや。」

佐野藤右衛門さんは、南方熊楠と近い気配がある。

関東は桜満開の季節を迎えた。












最終更新日時 2012.04.08 11:48:48
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2012.03.20

神の森

南方熊楠がなぜ神社合祀反対運動にあれほどの熱量を傾けたのか。

日本人で初めてエコロジーという言葉を使い、熊野の鎮守の森が次々と伐採されていくことに

激怒し戦った。

生態系の破壊がひいては自滅の道であることを訴え続けたが、もうひとつ大きな衝動があった

のではないか。

神社が力をなくしていくことに対する感情だ。


鎮守の森は神の森であり、森は精霊の依り代。

ヒトは自然と相似象であり、多層的につながり重なり合っている。

地上から絶滅種が出るのと同時に、ヒトの体の細胞組織の一部も消える、と夢想したことがあ

る。

南方マンダラは森羅万象のまさに多層のつながりをイメージさせる。

自然界そして宇宙とヒトは、合わせ鏡のように互いを無限に写しあっているのだろう。

ヒトも自然の一部とはよくいうけれど、同時に自然はヒトの細胞なのだ。

鎮守の森とは精霊の住まうところであると同時に、そこに踏み入るものの内側の神を鏡に写し

てみせる場ではなかったか。

神社は今、ヒトの欲の願掛けの空間に変わってしまった。

本来ここにあることの感謝だけを捧げてきたものを。

古代、森は南方マンダラのように自在にお互いをネットワークさせていただろう。

多様な生命とともにあふれるほどの精霊に満ちていただろう。

森と森を結ぶ回廊は動物たちの道となり、そこを通して大地の血液が通っていた。

森を生み出したのは海であり、そこに地球の意志があったのだ。

すべてのものは互いを生み出し、互いに育てあってきた。

生命も無機物も同じ原子の配列の違いがあるだけ。

そこに働いた意識の違いがあるだけなのだ。




樹齢5000年の大木とスカイツリーの違いはなんだろう。

福島原発の爆発後の無残にむきだしになった鉄骨が、伐採された森の姿に重なって見えるの

は僕だけだろうか。

首都圏すべての人間がその恩恵を受けてきた原発。すべてを停止させるのは前提だとしても、

作り出し運営してきた人間に責任があるのであって、電気、原発が憎しみの対象なのではな

い。

ひとつの森とひとつの原発。

一方は善で一方は悪なのだろうか。

すくなくとも、ともに多くの生命を支えてきた。

今福島原発に、ありがとう、ご苦労様でした、と思っている人はいるだろうか。

朝、太陽がのぼることは当たり前のことじゃない。

奇跡の恩寵がそこに存在している。

自然も人工も、生み出すものも生み出されれるものも互いに合わせ鏡として存在している。

永久に土には還らないといわれたプラスチックを食べるバクテリアがいた。

この宇宙に存在するものは、それが自然であれ、ヒトが作り出したものであれ、たったひとつ

の原素から構成される事象なのだ。

このことはなんと大きな救いだろうか。

構造が変われば、まったく別のものにすべては移り変わっていく。

そのデザインを決定しているものの秘密がある。

神の森は黙ったままその秘密を密かに開示し続けている。

それを垣間見たのが南方熊楠だ。

彼にとって鎮守の森を破壊されることは、その秘密がヒトから永遠に閉ざされてしまうことに

なると感じたのではないだろうか。










最終更新日時 2012.03.20 16:57:59
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2012.02.03

雨落ち工事終了

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雨落ち工事は終了した。

雨受けの砂利は、那智黒玉砂利。

枠はツクモ石と御影の錆縁石。

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犬走りの傾斜がきつかったところは、石組みでカバーしている。

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石組みは野面積み。今回は施主さんの希望もあり、セメントを使わず、裏込め石のみで施工。

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ステップも自然石仕上げ。

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北側は敷地横にある水路へ排水式にしてある。

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南側の石組みの雨落ちは自然浸透式、北側の日当たりの良くない面は排水式と地下の構造は

内容が別にしてある。

まだ当分雨の予報が出ていないが、施主さんも雨の日を楽しみに待ちますとのこと。

ミカモ石も錆御影も那智黒も、水に濡れると輝きが増すコンビ。

雨が楽しみだ。




最終更新日時 2012.02.03 17:12:34
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2012.01.21

伊勢神宮

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昨年11月に伊勢神宮と別宮を参拝してきた。

3度目だったが、行くたびに新しい感動と発見がある。

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これほどに自然風土と人工の建築物が崇高なまでに融合している場所が他にあるだろうか。

今回はじめて感じたことは、例えば拝殿の屋根の千木は、この角度でなくては成立しない

なにかぎりぎりのところで決定された構造を持ち、そしてそのことを太古の昔からリアルな

技術のなかに伝えつづけてきているということだった。

人と神の交流、自然と人工の融合、見えるものと見えないものの対話というような二つの

道筋が交差する場所、いわばバツ点、十字形象を見えるかたちで建物の構造のなかの

いたるところに忍ばせ、そしてそれを見えない背後の世界まで延展させ、しかものみならず、

巨木生い茂る神域の森の木立のそれぞれを柱と見立ててみると、そこに現れたのは、

神宮の森そのものがひとつの巨大な神殿で、たくさんの拝殿は森の木と木をネットワーク

する結びのデザインとバツ点の形象で型どられているようにみえた。

これには心底感嘆した。

ただこんなことすら、古代の人たちの感得していたものの、ほんの一部にすぎないのだろう。

あるいは発想の出処が神様、いわゆるかんながらということなのだろう。

西行が、伊勢神宮にはじめて訪れた際に詠んだ句を、神の森を眺めながら思い出していた。


なにごとの


おわしますかは


しらねども


かたじけなさに


なみだこぼるる


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最終更新日時 2012.01.21 16:07:18
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2012.01.20

雨落ち工事

書き込みに随分と間があいてしまった。

アップしておきたいことも沢山積もってしまったが、まあぼちぼち行きます.

去年のヒンプンのある庭のその後は、春の花の時期にあらためて紹介させていただきます。

今やっているのは、雨落ちという工事。

古いお寺さんなどでみかけるが、雨樋をつけずに雨だれを地面の砂利で受けて吸い込ませる

仕組みのもので、雨だれそのものを自然なものとして楽しむことができる。

完成間近の新築現場。

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雨垂れを受ける枠と土留めにミカモ石を使用。

やわらかく暖かい風合いを持つ石で、建物が土壁や土間のある落ち着いた質感によく合う。

産地である栃木のみかも地区の採石場まで5トンほど調達してきた。

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最終更新日時 2012.01.22 09:46:50
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2011.08.03

ヒンプンのある庭作り(7)

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この石は珊瑚の堆積岩である。

久高島で見たヒンプンは、年数を経て変色し苔むして深い味わいのものだった。

よくみると、海の何かの虫の化石などがはいっていて飽きない。

多孔質のため、炭のように空気を浄化する作用もある。そのせいかさわっていて気分が

いい。

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今回おもしろかったのは、二人で左右にわかれて石積みしたことだ。

二人の性質や感覚の違いが微妙な差となって対称性が壊れていることで、逆にヒンプンに

動きをあたえている。これはとても愉快なことだった。

城壁の石組のようなものとは対称的に、何か有機的な生き物のように感じられて面白い。

これはまったく佐々木さんの参加のおかげだ。

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いろんなかたちの陶片をたくさん用意してもらった。

とくにブルーの陶片たちは海を連想させ、白い石に動きをあたえてくれた。

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天端に鎮座するのは、佐々木さんのシーサー二体。阿吽の一対だ。

実にかわいくてしかもエネルギーに満ちている。

佐々木さんは陶芸家だが、合気道黒帯でもある。最近彼のこねた陶器はますます力に満ち

てきているようだ。

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入口正面に立つと、ヒンプン越しにデイゴの花が夏に咲く。

今回の庭のテーマのひとつは「沖縄の光」だ。

さて、庭全体はこれから肉づけがはじまる。

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最終更新日時 2011.08.04 23:28:56
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2011.07.31

ヒンプンのある庭作り(6)

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佐々木さんとヒンプン作りに汗を流す。

土台はブロック2列立てで分厚い壁面をつくる。

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これに佐々木さんの作った陶器、陶片と沖縄から取り寄せた琉球石灰岩を組み合わせて

積み上げていく。

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石積みの定石からはずれて自由積みだ。

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基礎工事から約一週間かけて仕上がった。

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詳細は明日アップします。
















最終更新日時 2011.08.02 22:08:01
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