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ミヤモ~さんのお買い物時の旅人・花薬欄 [全1399件]
この話はあくまでもフェクションである、しかしこれに近い問題が起こっていることは事実であろう。 エコーをまた1本吸い終えたまるこのとおちゃんの耳にカラスの雑音に紛れてかすかに犬の鳴き声が聞こえたように感じた。 「まる」空耳なのか?とおちゃんは疑いながらまだ日が差さない暗闇の鈴の森公園を目を凝らしながら見つめた。 「トム」まるこのとおちゃんが立ち上がろうとしたそのとき、トムのねえさまも懐かしいトムの声を確かに聴いた。 トムがいなくなってから何日たとうと耳の片隅に記憶した絶対に忘れることのない元気なトムの声である。 「まる」「トム」2人は暗闇の公園に向かって大声で同時に叫んでいた。 暗闇の方から小さな白いものが2人に向かって近づいていた、それは紛れもなく福島の救援で一段と成長したトムだった。 少しづつ東の空が明け染め太陽の光が公園内の芝生を写し出したその中にトムの後ろに今回リーダーを務めた茶色の柴犬が2人に向かって走ってくるのが見えた。 福島から松阪までの距離を一睡もせず2日間で駆け戻ってきたまることトムの勇姿だった。 「まる…」「トム…」2人は立ち上がったまま太陽の光線でキラキラ照らされて自分たちに向かって走ってくる愛犬を手を差し伸べて待っていた。 (完) にほんブログ村 にほんブログ村
この話はあくまでもフェクションである、しかしこれに近い問題が起こっていることは事実であろう。 「トムもまること一緒にいるのかな、もう帰ってこないのかな、そろそろ諦めなければならないかも」このところ寝不足がたたっているトムのねえさまがやつれた手でパーラメントに火をつけながら噛み合わない返事を繰り返し涙を一筋零しながらつぶやいた。 いつものような二人の歯切れのいい会話はそこにはなく、一言しゃべってはため息と静寂が公園を靄のように包んでいた。 この公園をベースとする犬たちが奇怪な失踪をしてから静寂さを増した鈴の森公園、多くの人たちが気味悪るがり最近では徘徊する人間もずいぶん少なくなってしまった。 事件が起こったころあれほどうるさくやって来たマスコミ関係者の声も今では全く聞こえなくなり、静寂さの中で聞こえているのは群れを成して掘坂山へ向かうカラスの集団の声が不気味に聞こえるのみであった。 エコーをまた1本吸い終えたまるこのとおちゃんの耳にカラスの雑音に紛れてかすかに犬の鳴き声が聞こえたように思われた にほんブログ村 にほんブログ村
この話はあくまでもフェクションである、しかしこれに近い問題が起こっていることは事実であろう。 「さあみんなご苦労様疲れているだろうが家族が松阪で心配して待っている、これから松阪に戻ろう」20頭ずつグループになった松阪の犬たちは次々と帰路の途に就いた。 松阪の300頭余りの犬たちは、こうして福島での救助を終え帰途に就いたのである。 5月初め早朝4時頃のことである、東の空がわずかに明るくなってきたとはいえ、まだ薄暗い鈴の森公園の屋根つきのベンチに2人の焦燥したカップルが何処を見るともなくうつろな目で紫煙をくねらせていた。 足元にはすでに何本も喫したたばこの殻が散乱し2人のもやもやした気持ちを作り上げていた。 「何処に行ってしまったのかな、まるこがいなくなって今日でもう2週間目になる、何処にいることやら元気でいてくれればいいのだが」疲れた顔でまるこのとおちゃんは短くなったエコーの火をもみ消しながらトムのねえさまにつぶやくように言った。 「トムもまること一緒にいるのかな、もう帰ってこないのかな、そろそろ諦めなければならないかも」このところ寝不足がたたっているトムのねえさまがやつれた手でパーラメントに火をつけながら噛み合わない返事を繰り返し涙を一筋零しながらつぶやいた。 にほんブログ村 にほんブログ村
この話はあくまでもフェクションである、しかしこれに近い問題が起こっていることは事実であろう。 「遠いところからご苦労だった。これから先はどうなるか判らんが、いま俺たちが考えられる福島の犬たちの救出はここまでだ、あとは我々の問題だ、これから先、俺たちの家族が帰ってくるのか、それとも2度と会うことができないのかもしれない、人間の話だとこの地域の放射能が完全に拭い去られ、昔のようにのんびりと安心して住めるような地域になるには科学者の話では30年40年後という人もいる、おそらく何千年ダメだという科学者もいる、政府の言う放射能の除去作業ぐらいで住めるというそんなノー天気な考え方には俺たちは付き合うことができない、俺たちで生きる道を考えるしかない、あなたたちも家族が心配していることだろう、これ以上気を使わすことはできない、本当に感謝する・・・・気を付けて帰ってくれ、本当にありがとう」福島の長老犬の茶々丸が松阪からやって来た 犬たち全犬をまわりながら礼を言った。 後ろには救助された福島の多くの犬たちが感謝の遠吠えを吠えながら全犬で頭を下げた。 この後彼らはどうなるのかと思いながら・・・・「さあみんなご苦労様疲れているだろうが家族が松阪で心配して待っている、これから松阪に戻ろう、帰りは20頭ずつに分かれて人間に見つからないように気を付けて戻ってください、、3日後の早朝鈴の森公園の噴水のところでまた会いましょう」と今や精神的にも一段と成長した、まることその横ににっこりしながらトムがいた。 にほんブログ村 にほんブログ村
この話はあくまでもフェクションである、しかしこれに近い問題が起こっていることは事実であろう。 ようひちの話では、ある日突然海岸の方で大きな爆発があったんだ、その日を境に家族の人は僕の元に帰ってこなかった。 トムは言った「ようひちは帰ってこないおとうちゃんやおかあちゃんを外にも出ずおなかをすかせながら待っていたんだ、あまりにも可愛そうだよ」被爆地帯となった地域の犬たちはいつになったら戻ってくるのか、それまで人間に見放された動物たちは自分たちで生きていかねばならない。 まるこもトムも多くの松阪から救出に来た犬たちは福島地区で飼われていた同僚たちの今回の大事故で家族が離れ離れになった事に比べると自分たちがどれほど幸せに暮らしていられたということを改めて知ることができた。 一匹でも多く福島の犬たちが早く飼い主のもとへ帰れるように今は祈るしかないことに、多くの犬たちは人間の犯したこの大きな犯罪をただ歯ぎしりをかんでいるしかなかった。 にほんブログ村 にほんブログ村
この話はあくまでもフェクションである、しかしこれに近い問題が起こっていることは事実であろう。 救出した犬の中に可愛いダックスフンドがいた、名前を「ようひち」という、彼がこの地震で経験した話を一休みの時、まるこたちに聞かせてくれた。 内容はこんな話だった・・・・・。 3月11日寒くなった家の中で炬燵の近くでうとうとと昼寝をしていた時だった、突然、家全体が大きな揺れに襲われて僕は飛び起された。 揺れはとっても長くタンスや本箱や周りのものが次々とこけたり、物が落ちてきた、僕は炬燵の中に潜り込んで揺れが終わるのを待っていた、幸い家は壊れなかった。 しばらくして牛舎にいたお父さんとお母さんが戻ってきて「津波が来るようだからすぐに逃げよう、お前も一緒に」と言って僕をリードに繋げてくれてすぐ裏の高台へ逃げて僕たちは間一髪助かったが津波は家の1階の天井まで来て1階はもうめちゃくちゃになった。 もう家では寝ることができないので家族は近くにある避難所に行くことになった。 お父さんもお母さんも家族の人みんなが申し訳なさそうに「ごめんよ、避難所にはお前を連れて行くことができないんだよ、ご飯と水を置いておくから、悪いけどいいこで御留守番をしていておくれ、明日またご飯を上げにくるからね」と、ご飯と水を用意してみんな避難所へ行ってしまった。 家族の人たちは毎日僕の元に戻ってきて食事とお水を用意し散歩にも付き合ってくれた。 でもある日突然海岸の方で大きな爆発があったんだ、その日を境に家族の人は僕の元に帰ってこなかった。 にほんブログ村 にほんブログ村 |一覧| |
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