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丹波哲郎さんが亡くなったね。
存在感のあるお人だった! 台詞を覚えて行かなくても何とかアドリブで切り抜けるんだ、 みたいな事を仰っていた。 スタッフもそれを許していたという雰囲気があったそうだ。 豪放磊落(ごうほうらいらく)が丹波さんを表す代名詞・・・・ もう大分前、高嶋政伸主演の「ホテル」というドラマ、 そこに彼は客演みたいな形で、ほんの少しホテルのトップを演じる為に 出てたんだけど(彼曰く、台詞を覚えなくていいから楽だった)、 それ見たさにそのドラマを見た記憶がある。 ドラマの最後半に「大岡越前」の様な形で登場して、締めるんだけど これが有るのと無いのとでは雲泥の差、ドラマの格調をアップさせたものだ。 余人(他の俳優)を持って替え難し! と思ったものさ。 これには彼の「声」も与かって大きいものがあったと思うのだけれど・・・ そのドラマから後の事になるが、私は彼に会った事がある。 今から10年前くらいになると思うのだけれど。 例の「霊界」の講演で全国廻っているらしく、広島にも広報が廻って来た。 しかも広島市中央ではなく、広島市近郊のとある公民館。 私が住んでる地区からほんの少しの処。 私ぁ~ 彼の為に嘆いてあげたんだけど、 何もこんな田舎に来なくても(そんなに田舎ではありません)、、、あのスターが、と。 そういや~ 近頃テレビでもお眼に掛からないし、 うらぶれて来られたのかしら、と失礼な憶測をして・・・・ でも勿論その講演を聞きに行ったさあ~。 講演の中身は意外にもつまらなかったんだけれど (もっと面白く語るかと思った)、彼はそこで一頻り身の上話をなさった。 親族郎党ほとんど東大出身者で、中央大は僕一人、、、なんて。 僕は俳優にはなるし、一族の変わり者だったんだ、、、と。 そこで彼の「著作何十冊」ってのが頷けた。 学究肌の血が流れてるお人だったんだ! でもその他は普通の「老紳士」の印象で、 あの存在感溢れる演技をする、男優の記憶を辿る事は出来なかった。 映画やドラマに出ている時は、当たり前だけど、 「仕事」をしていたんだな、と思う・・・・ そこで私は大変嬉し~い体験をした。 会場は小さいとこで精々60人くらいしか入っていなかった、と 記憶してるけど、休憩時間、私は比較的前に座っていた精か、 気が付いたら彼に見詰められていたンだ! これは相当嬉しいヨ! 天下のスターに見詰められるンだからね。 結局これを言いたくて私ぁ~ この稿を書いたんかね(笑)。 彼は「女たらし」という点で、芸能界ではつとに有名であったらしい。 女と見ればかまう、エッチな話題を向ける、サービス精神旺盛、 つまり女が大好きだったみたいだね。 「英雄色を好む」を地で行った様なお人だったのでは・・・・ でも身体障害者の奥様の面倒を、彼女が亡くなる迄 実に良く面倒見られた、という二律背反の面もお持ちになっていたそうだ。 彼を語る時に、私はほんの少ししか作品を見てないのだけど、 「砂の器」を挙げたい。 これは彼の好演というよりは、原作の秀逸さに負う処、大なんだけど・・・ 最近リメイクでドラマが出来たらしいけど、あんなの見る気がしない。 「砂の器」はこのオリジナルに限る! 本当は「砂の器」として、稿をあらためて語りたいくらいだ! 犯人は「加藤剛」がいいし、刑事役は「丹波哲郎」がいいし、 ハンセン病を患った父親には「加藤嘉」しかなく、 子供はあの口を尖らせた(役柄で)面立ちの立派な顔の子役がいいし、 音楽はもう~~これしかない!! この作曲者に感謝!! 私ぁ~ ピアノで弾きたいと思って譜面を見たけど、到底無理! これが弾けたなら、、、「加藤剛」になれるのに、と今でも思う。 この映画で主人公「和賀英良」の描写が不十分で、原作とは別物だった、 とする悪評も載ってたけど、それは仕方がない。 映画という時間制限ではあれで精一杯で、いや、寧ろ、原作とは 違った成功をしていると思う。 それは「映像と音楽」という点で。 これは当然原作にはなかったものさ。 映画の大壇上でこの二つを駆使して謎解きが、丹波哲郎扮する 刑事によってなされるところが圧巻!! ”日本映画ここにあり!” と今でも世界に紹介したいくらいだ。 大脱線をした。 だから丹波哲郎さん・・・・ ”巨星墜つ”ってのが率直な感想。 彼の穴を埋める男優はちょっと見当たらない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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