しゃぼん玉よ 風にのれ

それは私の胸に広がるもの

なんといえばいいのだろう

果てしなく広がる　薄いブルーグレイの空間

きっと私の意識はその中心にある

これは私の悲しみが作った世界

ただ　ただ無音に広がる

そこにカラフルな色が見えてくる

パステルな・・・　でもポップな色かなぁ

あぁ　でも私の色じゃない

もう少し　おさえた色合いだよね

あわい紫の色の　小さな花

 野菊かな

その花畑が広がる

宙にいた私の意識は

その花畑の地上20センチくらいのところに降りてくる

顔の先には　花や葉っぱがさわれるくらいに

そして

気付くと　そこには白い家がある

ドアを開けてみたけれど　普通の家

入らなくてもいいや～

花畑の向こうには　おだやかな海が広がる

陽の光は見えないけれど

静かな風景

あわい色の野菊の花畑の向こうに見える海　

そして　傍らには白い家

あれ？

紙の上の景色

これは絵本の一頁だったんだ

その絵本を閉じる

外側は　まっ白い絵本

それをどこに置こうか？

居間のテレビの横に置こう

 そこは窓からの光が入る場所

どんな光を当てる？

オレンジと黄色い光をあてよう

光を当てていると

絵本のページがパラパラとめくりあがる

そのページの間から

たくさんの細かい蝶が舞いあがる

羽ばたく蝶

そしてその蝶が　地面の方にとまったかと思うと

それぞれの蝶が　ひとつひとつの三つ葉にその姿を変える

地面が緑におおわれ　心がほっと安心する

そうだったんだね

（何がそうなのかは分からないけれど　私の心は納得した）

緑に還る