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ふらりかずたま ひとり言 

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2011年01月11日
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カテゴリ:旅行・山関係
2011年1月1日。朝5時に起床、初風呂で身を清めます。この地域で有名なのは地球岬ですがホテルからは車で1時間近くかかります。初日の出ポイントを教えてもらうためにフロントへ。ホテルから8キロくらい離れた虎杖浜が良いとのこと。ホテルとして初日の出参りを企画しても面白いと思いますが、行く人はいないのかなぁ。 

虎杖浜は太平洋に面した長い海浜で、日の出を見るのに適しています。日の出までは時間があるので浜辺を車で回ってみましたが、日の出を待っていそうな人はポツリポツリ。水平線あたりの雲が厚いのでご来光を諦めたのかもしれません。ホテルのスタッフも「見えるかなあ」と言っていましたから。食いしん坊の私は「朝食の時間」が気になるので、あまり遠くまで行かずスタンバイ。

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2011年の初日の出

穏やかな新年ですが、外気温はマイナス3℃。浜辺は風が強いので体感気温はそれよりかなり低く、長い時間待つためには帽子を目深にかぶり耳も覆います。タートルのネック部分を引き延ばして鼻まで被い、手袋もしました。他の人から見れば不審者そのもの。この日は、初日の出を見に来たと思ってくれるから通報はされないでしょう。

東の空には上ったばかりの細い月と金星(右肩写真)が輝いています。初日の出は7時5分。もうまもなくご来光の瞬間が…。でも雲に阻まれて太陽は顔を出しません。予定時間を過ぎ、空全体が明るくなってきました。まだ見えない。予定を15分ほど過ぎて雲間から光が海面を照らし始め、私にも届きました。まぶしい、でも暖かい。太陽のパワーを実感します。昨日、水族館で見た午後の太陽は凍てついていました。同じ太陽なのにまったく印象が異なります。

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氷点下で凍てつく太陽(前日、マリンパークにて)

ホテルに戻るとフロントでは、お神酒など元旦イベントの準備が進んでいました。旅先のお正月はこんなところで感じるしかありません。
まだ布団にくるまっている母ちゃんを起こし朝食会場へ。料理は和洋中の多彩な料理が並んでいます。私は通常の洋食メニューとは別に、黒豆・田づくり・紅白なます(数の子がなかった)など正月の縁起物もチョイスしました。

初詣がてら(罰あたりか?)観光スポット巡りに出かけます。
日本屈指の温泉地・登別の名物は「鬼」と「熊」。駅前にも高速出口にも大きな鬼の像が立って出迎えてくれます。これは観光名所・地獄谷にちなんだ企画で、温泉のメインストリート・極楽通りには鬼のモニュメント、地蔵ならぬ鬼蔵がいくつも立てられています。

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お湯かけ鬼蔵たち

地獄なのだから当然閻魔堂も。巨大な閻魔像が鎮座し、見る者を威圧します。が、鎌倉などの閻魔信仰とは違って、目にライトが灯ったり手を動かす仕掛けが施され、宗教的なありがた味は感じない、親しみやすい閻魔様です。

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恐ろしくない閻魔大王

極楽通りのはずれに、初詣をする湯澤神社があります。露店も何もない小さな社。大きな神社の初詣に慣れている私たちには物足りないくらいの素朴さです。
しかしながら、先住民であるアイヌを支配するために内地の神社と寺院を建てた幕府や明治政府のやり方に納得できない私には、微妙なわだかまりが…。まあそれはさておくとして参拝をおえました。

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その先にあるのが地獄谷。荒涼とした丘陵地のあちこちから蒸気が上がり、硫黄臭が漂っています。説明書によると、1万年ほど前に噴火した笠山の爆裂火口で、地面がえぐられたようになっています。
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立ち入り禁止の柵に沿って遊歩道を進むと、鉄泉池と名付けられた間欠泉があります。10分に1回程度湧水口がボコボコと泡立ち始め、数十センチですが80度の温泉が噴出します。登別温泉の源泉としていくつかのホテルで使用されているとのことでした。

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鉄泉池の噴出

地獄谷からもう一つの観光スポット「クマ牧場」へは、ロープウェイ乗り場まで無料バスが運行しています。温泉街を眼下に見ながら山のてっぺんへ。
「クマ牧場」は北海道はじめ全国にいくつかありますが、今回初めて入場してみました。「牧場」と言っても、馬や牛のような牧場ではありません。鉄とコンクリートの檻でかなりの数が飼われています。動物園とも違います。動物園のクマは芸をしたり、食べ物をねだったりしませんから。

ツキノワグマのジロー君は、芸を仕込まれていて、ブランコをしたり、丸太を渡ったり。サーカスのクマに似た状態です。高いコンクリート塀に囲まれた広場に放されて、観光客を見ると餌をねだるヒグマたち。片手をあげるもの、両手で人間の注意を引こうとするもの、合掌してせがむもの、さらには寝転がったまま催促するもの。そのポーズがなんともユーモラスで、観光客は1袋100円の餌をいくつも買って投げ与えていきます。餌を狙ってたむろするカラスの猛攻をかわしながら、私たちもクマに餌を与えたのでした。

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拝むような仕種で餌をねだるヒグマ。面白いが切なくなる

クマ牧場については、動物愛護団体から厳しく非難され、クマの待遇改善を求め続けられています。たしかに、野生の動物を囲い込み、見世物にしているのには抵抗があります。以前は死んだクマの肉を缶詰にしたり、胆のうを売買していたそうです。今では、いくらか改善されたようで、クマについて学習できる博物館も併設されていました。ここでクマ牧場の是非を論じても仕方ありませんが、ここにいるヒグマたちは、なにやら悲しげで、私らが総毛立つような野生の荒々しさを感じることはできませんでした。

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クマ牧場の展望台から見た倶多楽湖

14時にはホテルに戻り、またしても温泉。そして夕食まで惰眠を貪りました。ああ、これこそ極楽極楽です。





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最終更新日  2011年01月12日 03時22分14秒
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