梶原和義のブログです。

ユダヤ文明は欲望文明

欲望とは何か。レーニンは幸福は欲望の満足であると言っています。これはレーニンのトリックであって、欲望は満足できないのです。
欲望は満足させればさせるほど、いよいよ太ってくるのです。酒飲みの人は、いよいよ酒が飲みたくなるのです。そのように欲望は満足させることによっていよいよ太っていくのです。その結果、人間が欲望の奴隷になってしまうのです。これが果たして人間の幸福といえるかどうか。こういうことをユダヤ人はうまく利用して、世界を振り回しているのです。
欲望は人間を幸福にするものではありません。逆に、欲望を追求すればするほど、人間は欲望に落ち込んでいくのです。悲しみや苦しみがだんだん大きく深くなっていくのです。
現代文明の行き詰まりは、明らかに欲望主義的人生観が原因です。欲望がどうして起こったのか、欲望の本質は何であるかが、今の学者では説明できないのです。五薀皆空、色即是空が分かりますと、欲望の原理が分かつてくるのです。
人間は未来に向かって生きているのです。人間は知らず知らずのうちに、明日のことを考えざるを得ないのです。今日一日のことを考えても、朝から昼までにする仕事とか、午後にする仕事とかを考えるのです。人間の意識はいつも未来に向かっているのです。
なぜそうなるかと言いますと、時間は前から流れてくるからです。未来から時間が流れてくる。それに乗らなければ人間生活は成立しないのです。
人間は瞬間、瞬間生きています。瞬間、瞬間生きているというのは、瞬間、瞬間に前へ向かっているということです。これが人間の理性の本性です。理性はそういう形でしか働かないのです。
情緒は五官の基礎になるものです。砂糖をなめて甘いと感じる。この感覚が情緒です。情緒は前から流れてくる時間に重なって働いています。それしかできないのです。
人間は信じても信じなくても、未来に向かってしか生きられないのです。例えばある人が好きになるとか、嫌いになるということも、前向きに考えるからそうなるのです。利害得失もその通りです。おいしいものを食べたいと思うのも、未来を創造しているのです。
欲望は肉体的に生きている人間が、肉体的な感覚で未来を待望しているのです。反対に、肉体的ではなく、生きている事がらをじっと見る。そうすると神の希望が見えてくるのです。今、皆様は、肉体的に生きている人間がいると考えておいでになるのですが、これが般若心経が言う五薀であって、色薀によるのです。私たちは色薀に騙されているのです。だから肉体的に生きている自分がいると思い込んでいるのです。その気持ちで生きていますから、皆様の未来は欲望を考えないわけにはいかないのです。
皆様は無意識のうちに欲望の奴隷になっているのです。見事になっているのです。納得がいかなければ理解しないという欲望、死んだら死んだ欲望と、とにかく未来と欲望がいつも結びついているのです。これが間違っているのです。
色即是空、五薀皆空をよく味わって頂きたい。般若ハラミタというのは、人間が肉体的に存在することが空だと言っている。これは素晴らしく高い思想でありまして、全世界にかんたる指導原理です。非常に高い文化遺産です。とてもユダヤ思想には及びもつかない高い文化意識です。
般若ハラミタということが、本当の霊です。霊とはどういう意味かと言いますと、日本では霊媒、神霊科学という感覚に結びつけられています。これは日本民族の個性みたいなものです。これが良くないのです。叡知的であるよりも、現実的になろうとする弱点を持っているのです。冷静に考えるよりも、目の前の利害得失を判断しようとする気持ちが、非常に強いのです。
これが霊という考え方を、摩詞不思議みたいなものにしているのです。幽霊みたいなもの、占いみたいなもの、巫女の口寄せみたいなものにしているのです。
日本には霊を売り物にしている宗教がたくさんあるのです。これが皆間違っているのです。肉体的に存在する人間を鵜呑みにしているから、こういうことになるのです。
本当の霊は何かと言いますと、皆様の心臓が働いていることです。非常に生理科学的なものです。物理科学的なものです。科学が霊ではなくて、科学の本質が霊です。科学が科学でありうる原理が霊です。
霊とは、目が見えるという事実、心臓が動いているという事実の本質です。霊には大文字のスピリット（Spirit）と小文字の（spirit）があります。日本人が考えている霊は、全部小文字のスピリットです。心臓が動いているという霊は、大文字のスピリットです。
大文字のスピリットで見ますと、欲望が消えてしまいます。欲望ではなくて、本当の未来が見えてきます。これを神を信じると言うのです。
地球が自転、公転しているエネルギーは、皆様の心臓が動いているのと同じものです。これが霊です。本当のエネルギーなのです。
皆様の心臓が動いていることを、皆様は否定できないでしょう。これを神と言います。神と言っても言わなくてもどちらでもいいのですが、これは絶対的事実です。絶対真理です。これをはっきり捉えたら、死がなくなってしまうのです。学問が学問として成立している根本が、霊です。これをはっきり捉えたら現代の学問の非常に不徹底な所が、修正されるのです。
根本原理が十分に解明されていないのです。人間とは何か、命とは何か、地球とは何か、これが分かっていないのです。科学を科学としている根本原理が神であるとすれば、私たちは神を信じないわけにはいかないのです。
地球を地球としている原理、人間を人間としている原理が神です。この原理がなかったら、どうして人間が存在しているのでしょうか。この感覚で物事を見ていきますと、欲望が理想に変ってしまうのです。
般若心経に徹底し、霊が分かりますと、皆様の精神状態が変わってしまいます。そうすると欲望が理想に変わってしまうのです。
欲望は実は嘘です。欲望はないものをあるように考えているのです。これは人間の最高の弱点です。これに現代文明は振り回されているのです。世界観が小さいから、欲望があるように思えるのです。
ユダヤ文明は欲望文明です。欲望の満足は人間の幸福であるというレーニンの哲学が、根本的に間違っていることを、よくご承知頂きたいのです。