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カテゴリ:2006年ドラマ
走るのは楽しいだけじゃない 辛い事もある。 風を感じ、空を感じ 大地を感じながら辛さを乗り越えた時、 そこにはどんな世界が待ってると思う? それは、ロードバイクに乗る者だけが知ることが出来る世界なんだ。 亀田さんから貰った言葉。 そして、都古から貰ったハガキ。 そして 輝明にとってレースに出るのが夢だとしたら、オレは羨ましい。 と、輝明をレースに出す事に決めた兄や、家族の応援。 それから、輝明を新しい世界に送り出す決心がついた母の愛。 それらを胸に押し抱いて輝明は走る。 最終回を見て、母の気持ちに何度も涙した。 33才になった息子だって、可愛いだろう。心配だろう。 寝顔をそっと覗く。 机に飾られた幼い頃のテルの写真を見て泣く母の姿に 胸が張り裂けそうだった。 でも、外へ、新しい世界へ出してあげなくてはいけないんだよね。 それが彼が自立していくための道だから。 園長も、皆の気持ちに推されて本社へ戻る決心がついた。 人は、居心地の良い場所にばかりいるわけにはいかない。 風を感じ、空を感じ 大地を感じながら辛さを乗り越えた時、 そこにはどんな世界が待っているんだろう。 輝明の新しい世界には、どんな事が待っているんだろう。 母は見守る。 母は待つ。 コースを外れても、必ず子供は戻ってくる事を信じて待つ。 子供はちゃんと考えているから。 走り終わって、 僕、グループホームに行く。 と言い切った輝明に「はい」と肯く母。 この人の温かい手の中で守られて育った33年が、この時終わったのである。 毎回毎回、何かしら感じる事があって泣かされるドラマだった。 このドラマの中でテルはどんどん成長して行ったが、テルを囲む 周りの人々もテルの言葉や存在によって成長していった。 前にも書いたけれども、このドラマの中では輝明は魔法使いのようだった。 彼がいる事で、みんな心に抱える色々な氷が溶かされていった。 都古とは、これから先があるけれども、ここでは一緒になる事はない、と言う 曖昧な終わり方が賛否両論を呼ぶかも知れないが、私はこの終わり方に満足。 一緒になってしまったら、あまりにも現実感がないから。。。 ファンタジックな作りの中にも、現実的なテーマも たくさん盛り込まれたストーリーだった。 それぞれに考えさせられた。 人は1人では生きていけない。 誰かと関わって、助け助けられながら生きていく。 でも、自分の力で出来る範囲で生きる力は必要なのだ。 最終回は、その「自立」をテーマにした物だった。 テルは母から自立し、母もテルを守らなくてはならないと言う鎖から解かれた。 それは寂しい事ではあるが、喜ばなくてはならない事でもある。 子供が自閉症でなくとも、いつか必ず離れていく、 放さなくてはならない親子の鎖。 男の子の親だからこそ、ちょっと泣けたストーリーだった。 輝明は、この後も、きっと周りを変えていきながら 何とかやっていくのだろう。 1人、空を悠々と飛ぶトビのように。 ・僕の歩く道 第9話 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年12月20日 01時27分08秒
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