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カテゴリ:映画(邦画)
横溝正史を愛読したのは、中学生の頃。
夢中で全巻読破した。 当時としてはちょっと過激だった、狂気に満ちたおどろおどろしい世界。 残酷なトリック。 それを忠実に再現したのが、当時、市川崑が撮った一連の横溝作品だった。 日本映画独特の暗い映像の中に鮮やかに映える血の赤さ。 それは怪しくも美しい映像だった。 その後、横溝作品は数多くの監督や数多くの役者によって映画化、ドラマ化されたが、 当時からのファンであった私にとって、金田一耕助は、映画ならば石坂浩二。 ドラマならば古谷一行とイメージ付いていた。 だから、石坂金田一がリメイクされると聞いた時は正直嬉しかったんだけど。。。 感想は。。。う~ん。。。 アップと走る姿がきつい。。。 映画の世界観は前作そのままだったと思うんですよ。 セリフまでほとんど同じだった気がする。 前作ファンにとっては、そこは有り難い限りでした。 ただ、初めて観る世代にとっては、古くさい映画に見えたんじゃないかな~と。 私にとっては、懐かしい横溝正史の世界だったけれども、 現代では、映像技術も進化しているし、第一、当時と比べて 残酷な映像に大衆が慣れてしまいすぎている。 菊人形の頭とかも。。。 きっと笑っちゃった人もいたんじゃないかと。。。 昔は、こういうのが新鮮だったんだよね。 これに驚く事が無くなった現代人よ。 それが果たして良い事なのかどうか、一度考えてみてもらいたい。 リアルで残酷な映像に慣れてしまったからこそ、実際にも 信じられないような残虐な犯罪が氾濫するようになったんじゃないの? 昔の日本人は可愛かったんだよ。 こんな菊人形の首でビックリしてたんだから。 。。。なんて。。。 映画を観ながら考えてしまったのでした。 ストーリー的には前作通りだったと思うけれども、観ている私の方に変化があった。 学生の私は、ただ映画の怪しい美しさや残虐さに見とれていただけだったけれども、 今回の作品では、佐清と母・松子の互いを思いやるばかりに起こしてしまった 悲しい犯罪に心が痛かった。 佐清の帰りを待ち望んだであろう松子の気持ちには胸を打たれた。 今は、私自身が男の子の母であるから。。。 そんな風に、時の流れを懐かしく感じた作品だった。 石坂浩二/犬神家の一族 【最近の映画記事のトラックバックリスト】 ・DEATH NOTE デスノート the Last name ・レディ・イン・ザ・ウォーター ・手紙 ・木更津キャッツアイ ワールドシリーズ ・LOFT ・UDON ・親指さがし ・ゲド戦記 ・パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト ・犬神家の一族@映画生活 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年12月30日 00時47分48秒
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