|
カテゴリ:2007年ドラマ
でも、お前は生まれて来てしまった。
こう言われた時、鉄平は全てを悟るのである。 僕は生まれてきてはいけない存在だったのだ。 私は理性ではお前を愛そうと努力した。 でも、感情がそれを許さなかった。 これがお前と私の宿命なんだ。 立ち上がろうと何度も何度も頭を上げるのを その都度、踏み倒されてきた。 ついに、阪神特殊製鋼から追い出され。。。 鉄平は言われる事になる。 あなたは、もうウチの会社の社員じゃない。 ひどいやり方です。 ここまで踏みつけるか。自分の息子を。 いや。。。 息子じゃないからこそ。。。 言っていたように、確かに大介は鉄平を受け入れようと努力しただろう。 でも、その度に(エロい)親父が頭をかすめ、妻も受け入れられず、 愛人を囲い、愛人との仲を妻に見せつける事で、そして、自分の親の子かも 知れない子供に笑顔を向けない事で、復讐してきたのである。 復讐。何に? 父の亡霊に。 そして、大介にとって父の亡霊とは、鉄平そのものだったのだ。 だから 大介こそ、苦しんだ。 そして、当てつけに使われた鉄平も。 憎み合っていても血が繋がっていなくても僕の父は万俵大介だった。 せめて一度でも、お父さんに微笑みかけて欲しかった。 鉄平を叩き壊す事で、希望通り大同銀行を飲み込んだ大介。 そうして、叩き壊した物から今度は大介が最大の復讐を受ける。 まさに合併の発表会見の真っ最中。 鉄平は自殺した。 最後の対面に行った大介に叩きつけられる真実。 鉄平の血液型はB型だった事。 鉄平は間違いなく、大介の血を引く息子だった。 泣き崩れる寧子。。。 鉄平さんは、あなたと私の子供だったのです。 それを、どうしてあの時、言ってやらなかったの? 血液型。 それがなければ、この女にとっても鉄平は愛する子供では無かったのか。 この女が、ハッキリお前は大介の息子だと言ってやれば、 それだけで全て済んだ話だったのに。 血液型が何だ。 それが無ければ親子じゃないのか。 それさえあれば涙を流せるのか。 これは原作でも怒りを感じた場面だった。 後悔の涙が大介の顔をつたう。 この人には、結局目に見える結果が全てなのだ。 いくらでも後悔すればいい。 人間はちっぽけな存在だ。 だからこそ人間は夢を見るのかも知れない。 しかし志を忘れたとき、栄光はすぐに終わりに向かうだろう。 大同銀行を飲み込んだ阪神銀行は、いずれより大手に飲み込まれる事となる。 大介は今は、それを知らない。 最終回は。。。ちょっとウルっと来たかなぁ。。。 このドラマが始まって以来、重厚な感じが初めてした回だったかも。。。 例え、裁判が上手く行って合唱しちゃおうとも 例え、最後の雪山の中でイノシシくんが現れても 例え、葬儀の場面で「デスペラート」が軽~く流れても。。。 許せる、と思える何かはあった。 原作でもサラッとした血液型発表の場面でしたが、 こっちでもサラッでしたね。 でも、大介の苦悩は伝わりました。 統括は。。。 止めておこうかな。 重厚さを出そうとしては失敗していた場面の繰り返しで ネタドラマ寸前になりそうでしたが。。。 まぁ、最終回がほぼ良かったって事で、良いんじゃないでしょうか。 これだけのキャスト揃えて、心に残る素晴らしいドラマです、と言えないのが残念。 ・華麗なる一族 第9話 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月19日 03時01分51秒
[2007年ドラマ] カテゴリの最新記事
|